SSブログ

カナダの1ペニー硬貨に16万米ドル [犯罪・事件]

3445202
 1月3日にニューヨークでオークションにかけられるカナダの1ペニー硬貨が、公開前のオンライン入札ですでに16万米ドルの値がつけられている。
 それはロイヤル・ミント(カナダ造幣局)が1937年に試験的に鋳造した、「1936」の下に小さな点のある3つしか存在しない硬貨である。
 ジョージ五世は1936年1月20日に崩御した。ところが王位継承者のエドワード八世は、ウォリス・シンプソン夫人と結婚するためその年退位した。そこでカナダ造幣局は1937年、前年の年号と前年の国王の肖像を入れた硬貨を鋳造したのである。この硬貨は流通しなかった。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

モントリオール大学事件、香港の戦い、そしてハリファックス大爆発 [犯罪・事件]

3398960「私たちは、フェミニストじゃないわ。」
 ナタリー・プロボストは20年前、マルク・レピンにそう訴えた。それは、クラスメートたちを救うためだった。彼女にとってフェミニストとは、何かと戦うことだと思っていた。
 だがレピンは耳を貸さず、銃を放った。プロボストは、奇跡的に生き残った4人のうちの1人となった。
 彼女は現在、日々忙しく働くケベック州政府の戦略局長である。
「自分がフェミニストだったと気づいたのは、それから何年も経ってからのことでした」。
 ジャン=フランソワ・ラリベーは、マリス・ラガニエとモントリオール大学で出逢った日の澄んだ青い瞳を覚えている。二人は将来の結婚を誓い合った。だが20年前の12月6日、彼女と13人の女学生がモントリオール大学で銃殺され、全ては破壊された。
 ノートルダム・バシリカで開催されたセレモニーで、ラリベーはこう語った。
「このような状況で私は、生き続けること、愛し続けることの尊さを知った。」
 そして彼は、その後20年にわたり銃規制強化運動に取り組んできたことを、マリスはきっと誇りに思ってくれるだろうと語った。

 保守党政権は、長銃登録制度を改正し骨抜きにすることを目論んでいる。ハーパー首相はこの日、訪問先の香港で戦没者墓地を訪れ、64年前の12月7日、日本軍と戦って戦死したカナダ兵に黙祷を捧げ、こう述べた。
「祖国に奉仕した人々に、我々は永遠の感謝を捧げる。我々はまた、アフガニスタンや世界中のどこかで、我々の価値を守るために奉仕している人々に心をとめる。それは我々の生活とカナダ、強くて自由な真の北国を守る、カナダ軍の男性と女性である(It is the men and women of the Canadian Forces who defend our way of life and keep Canada, the true north strong and free.)」
 ハーパー首相は、いっぽうでは銃の所持を自由化し、もういっぽうでは治安を守るため銃を持つ部隊を海外に派遣することに、何の疑問も感じていないようだ。

 12月6日はまた、92年前に人類史上最大の爆発事件「ハリファックス大爆発」が起こった日でもある。ハリファックスではこの日記念集会が開催されたが、生存者はほとんどが100歳以上で、その数は年々減少している。作家のブレア・リードはこう語った。
「もしあなたの家族に事件の生存者がいたら、時を待ってはいけません。おじいちゃん・おばあちゃんに今すぐ、話を聞きなさい。」
 生存者のセシリア・クーレン(92歳)は、事件のときは生後10日だったと言う。
「私は年をとりました。それが今日来た理由です。いつの日にか、私は次のセレモニーまで生きられないと思うようになるでしょうね。」
 彼女はそう言って笑った。


●モントリオール大学銃乱射事件
http://mixi.jp/view_bbs.pl?page=1&comm_id=1611536&id=14224023
●香港の戦い
http://mixi.jp/view_bbs.pl?page=1&comm_id=1611536&id=25509006
●ハリファックス大爆発
http://mixi.jp/view_bbs.pl?page=1&comm_id=1611536&id=15662786


写真:トロント大学構内に設置された、モントリオール大学銃乱射事件の犠牲者を覚えるキャンドルライト。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

自宅前に吊るした国旗を苦情により撤去 [犯罪・事件]

3068819 オンタリオ州ミシサウガの自宅に国旗を吊るしていた夫婦が、近隣からの苦情により撤去させられた。
 この家の主婦ローズ・ホイットマンは、兄弟がアフガニスタンに出征したのを記念して3年前、自宅前の木にカナダの国旗を横向きに吊るした。ところが最近、この集合住宅の管理会社から国旗を撤去するよう要求された。管理会社は、近隣住民から国旗の扱いについて強い苦情を受けたので撤去してほしい、撤去しない場合は会社が撤去するので、200ドルを請求すると手紙で述べたという。
 国旗を撤去したホイットマンは、「私は彼をとても愛していたのに」と言って、泣きくずれた。夫のリチャード・フィールドは「彼は国家のために働いているのに」と語った。
 管理会社は、以下のようにコメントした。
「カナダの国旗にふさわしいマナーをもって国旗を掲揚するなら、何の問題もない。誇りをもって掲げなさい。木に吊るすのではなく。」
 夫婦は現在、国旗を掲揚するためのポールを探している。しかし近隣に住むブラッド・ホーベンデンは、夫妻の行動を愚かだと批判した。彼は、掲げた場所に関係なく、国旗は正しい向きに掲げられなければならないと主張した。


写真:国旗を撤去するローズ・ホイットマン(右)とリチャード・フィールド(左)夫妻。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

17歳の殺人犯に成人犯として終身刑:マスコミは被告の氏名と顔写真を公表 [犯罪・事件]

3037187 19歳の恋人にステファニー・レンジェル(14)を殺すよう指示した17歳の少女が、少年法の規定により成人犯として裁かれ、7年間仮釈放なしの終身刑を宣告された。これによりメディアはいっせいに、これまでM・Tと報じてきたメリッサ・トドロビック被告の氏名と顔写真公表に踏み切った。
 トドロビック被告は少年犯として起訴されていた。もし彼女が少年犯として裁かれていたら、最大でも懲役10年の刑(6年の懲役と4年の保護観察)にとどまっていただろう。

 起訴状によると、当時15歳だった被告は、一度も会ったことのない被害者に嫉妬心を抱き、恋人のD・Bに電話・電子メール・SNSサイト・チャットなどを用いて8か月もの間、殺害教唆のキャンペーンを続けた。そして彼が被害者を殺さなければ、セックスを拒否してただの友達になると強迫した。
3037186 2008年1月1日、D・Bは刃渡り20センチのナイフを所持して、ステファニーの家に行くと電話で告げた。するとトドロビック被告は、「殺したいなら、殺しなさい」と言った。D・Bはそれから被害者の家に行き、家の前で彼女を6回刺して雪の上に放置して死なせた。
 D・Bは犯行後トドロビック被告に「ハニー、愛してるよ。君に会うのが待ち切れないよ」というメールを送っている。その後トドロビック被告は自宅にD・Bを呼び、報酬として情事を交わしたという。
 D・Bはすでに有罪を宣告されており、秋に刑を言い渡される予定である。

3037188 15歳の少女が殺人事件の主犯になりえるということ、また「氏ね」「逝ってよし」などの暴力的な言葉が飛び交うインターネット上でも殺人教唆が成立しえるということを示したこの事件は、社会に大きな衝撃を与えた。またSNSサイトFacebookでは「ステファニー・レンジェルを憶えて」というコミュニティが作成され、公表を禁じられた犯人の氏名が公開されるなど、新たな問題を呼んだ。
 公判で被告側弁護人は、インターネット上のメッセージを殺害意図と解するべきではないと主張した。
 トロント市警のスティーブ・ライアンは、取調べを通してトドロビック被告に自責の念が不足していると証言した。彼は法廷でこう述べた。
「死は永久のもので、二度目のチャンスなどない。それは、リセットボタンを押せばやり直せるビデオゲームではない。」
 また精神科医のフィリップ・クラッセンは、被告が「危険な情事」のグレン・クローズのような境界性パーソナリティ障害にかかっていると証言した。
 判決について、被害者の弟イアン・レンジェルは法廷の外で「成人犯として裁かれたことに私たちは安堵している。そしてノードハイマー判事が直面した難しい判断に敬意を表したい」とコメントした。


写真上:公開されたメリッサ・トドロビック被告の顔写真。
写真中:法廷で提示されたステファニー・レンジェルの写真。
写真下:法廷でスケッチされた実行犯D・Bの似顔絵。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

モントリオールの寿司店でコンクリートが直撃し死亡 [犯罪・事件]

3008061 モントリオールのホテル「マリオット・レジデンス・イン」で7月16日、18階の外壁から270キロのコンクリートパネルが落下し、中庭にある「ミカサ寿司バー」の天井のガラスを突き破って、食事をしていた夫婦を直撃した。この事故で、妻のハニ・ベイティンジャネーさんが頭を打って即死、夫のレア・ギルボールさんは腕に重傷を負い、モントリオール総合病院に搬送された。この日はハニさんの33歳の誕生日だった。
 「マリオット・レジデンス・イン」が最後に検査されたのは、2000年だった。建築家のノルマン・テトローは、コンクリートパネルの落下事故は非常に珍しく、類似の事件はオリンピック・スタジアムだけだと語った。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

トイレで嬰児を出産し遺棄した女性に無罪 [犯罪・事件]

2952254 2007年5月に起きた、スーパーのトイレで女性が嬰児を出産し遺棄した事件で、サスカチュワン高等裁判所は6月24日、被告に無罪を宣告した。
 エイプリル・ハルケット被告(22)は2007年5月21日、サスカチュワン州プリンスアルバートのスーパー「ウォルマート」を訪れたとき、気分が悪くなった。トイレに入った彼女は、股間から出血しており、やがて嬰児が出て来て便器に落ちた。嬰児は青ざめていて、呼吸はしておらず、動かなかったという。彼女は嬰児が死んでいるものと思い、そのまま放置して、辺りの血を拭き取って立ち去った。その後、店員が嬰児を見つけて引き出すと、呼吸を始めたという。店内のカメラの映像から、ハルケット被告が4日後に逮捕された。
 ハルケット被告は、自分が生きた子供を出産したことを知らなかったと一貫して主張し、検察が主張した嬰児遺棄の容疑を否認した。彼女は、家で3度行った妊娠試験の結果が陰性であり、しかも月経があったので、自分が妊娠8か月ということを知らなかったと主張した。
 被告側弁護士のエイジェイ・クライシャンは、子供を始末したかったのなら被告はウォルマートのトイレを選ばなかっただろうと弁論した。また彼女がもう一人の子を産んで育てていることや、その嬰児(最初の子)の親権を得るための申請もしているという事実を指摘した。被告側証人の医師は、女性が妊娠していることに気づかないことはあり得ると証言した。実際嬰児は、青ざめていて数分間呼吸しない場合もある。
 ジェニファー・クラクストン=ビッツコ検事は、ハルケット被告の恋人はその子の父親ではないため、子供が欲しくなかったのだと反論した。
 ニール・ガブリエルソン判事は、被告が初めから嬰児を置き去りにすることを予定していたという合理的疑いを、検察は証明していないと判断した。
「これは遺棄とは言えず、予期せぬ出産と青白く動かない嬰児を見て驚愕する若い女性の反応である。被告は子供をトイレに置き去りにした際、明らかに不適切に対処した。しかし被告の行動が怠慢であっても、それは犯罪ではない。」
「被告は驚き混乱して、何があったかを誰にも語らずトイレから立ち去ったが、嬰児を遺棄するつもりはなかったと私は感じた。子供が生きているとわかったとき、被告はすぐに子供は自分のものだと認め、すぐに会うことを求めた。これは、子供を遺棄するつもりだった人の行動ではない。」
 検察は、控訴を検討している。


写真:エイプリル・ハルケット被告
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

【朝日誤報】カナダのマスコミ、豚インフルエンザで大騒ぎ [犯罪・事件]

朝日新聞5月12日号
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200905120003.html
>カナダでは新型の豚インフルエンザはあまり話題になっておらず
>現地の新聞ではほとんど報じられておらず

 カナダの新聞なら毎日読んでいますが、大騒ぎしまくりです。研修旅行の高校生が、現地で新聞を読んだかどうか甚だ疑問ですが、彼らの言い分をそのまま掲載するのはいかがなものでしょうか。
★The Globe and Mail
・Pig farmers are victims of a swinish disregard for the truth
http://www.theglobeandmail.com/servlet/story/RTGAM.20090514.wcoflu15/BNStory/specialComment/
・Canada now has 281 cases of swine flu
http://www.theglobeandmail.com/servlet/story/RTGAM.20090509.wcdaflu0509/BNStory/GlobeSportsHockey/
★Toronto Star
・Japanese flu cases linked to Ontario
http://www.thestar.com/article/631963
・Japan confirms 4th case of Ontario-linked swine flu
http://www.thestar.com/article/632062
・Canada's first swine flu death confirmed
http://www.thestar.com/article/631357
★カナダ在住邦人のブログ
・インフルエンザについて@カナダ雑記
http://d.hatena.ne.jp/Soreda/20090503#1241310306
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

妻殺しのサッチャー著書に「犯罪利益防止法」 [犯罪・事件]

2805437 元妻を殺害したコリン・サッチャー元サスカチュワン州エネルギー大臣が、事件について9月に著書を出版するのを受け、ドン・モーガン司法長官は5月6日、犯罪者が体験談の出版等により利益を得ることを阻止する「犯罪利益防止法」を、サスカチュワン州議会に上程した。

 コリン・サッチャーは、サスカチュワン州首相ロス・サッチャーの息子として生まれ、1975年自由党からサスカチュワン州議員に当選したが、2年後進歩保守党に移籍した。これが原因で妻ジョアンと不仲となり、その後サッチャーは妻を虐待し、他の女性と関係を持つようになった。
 夫妻は1980年に離婚したが、サッチャーは82万ドルもの慰謝料を支払う義務を負った。ジョアンは1981年何者かの銃撃を受け、子供1人の親権と慰謝料の半額を放棄した。犯人は検挙されなかった。
 サッチャーは1983年にはエネルギー及び鉱業大臣に任命されるが、デバイン首相に批判され辞任する。その4日後の1983年1月21日、ジョアンが自宅で射殺された。サッチャーは無期懲役の判決を受け、22年間服役した後仮釈放された。

 モーガン長官はこう説明した。
「コリン・サッチャー氏は、元妻を殺害した事件で有罪判決を受けた。我々はジョアン・ウィルソンが娘であり、妻であり、母であったことを決して忘れてはならない。この殺人犯が己の犯罪をもとに蓄財することを認めるのは、被害者への侮辱であり、政府に悪印象を与えることになる。したがって我々は野党の協力を受け、この法案を来週可決する予定である。」
 法案が2007年6月1日に遡及し、それ以降のいかなる契約にも適用されるのは、明らかにサッチャー氏の著書を意識したものである。
 法案は犯罪から得た利益を政府が押収し、被害者またはその基金に提供することを認めている。ただし犯罪予防プログラムや被害者更生プログラムにおいて、犯罪を話題にすることには適用されない。例えば、同様の犯罪遂行を思いとどまらせるために過去の犯罪の記事を書く場合、そこから得た利益はこの法案の適用を受けない。
 マニトバ州にある類似の法律は、少なくとも1人の殺人犯に本の出版を断念させた。シドニー・ティアホイス=モアは、ロビン・グリーン氏を殺害した後遺体をバラバラにした犯行について本を書く予定でいた。
 モーガン長官は、法案は言論や出版を制限するものではなく、利益を得ることを制限するものだと強調した。
 サッチャーの著書を出版するECWプレス社のジャック・デビッド氏は、「最後の訴え」というタイトルの本は、サッチャー氏が裁判と刑務所での日々を振り返り、己の無実を主張する回顧録であって、殺人の描写はないと語った。


写真:コリン・サッチャー。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

政府はカナダ人死刑囚救出の義務あり【世論調査】 [犯罪・事件]

 ナノス・リサーチ社が3月13日から18日にかけて、1002人の成人カナダ人を対象に行った電話世論調査は、カナダ市民が外国で死刑執行されそうな場合、カナダ政府は介入すべきだと多くの人が考えていることを示した。

 死刑執行されそうなカナダ市民を救うため、カナダに送還することを求める義務が連邦政府にあると回答した人は45%だった。いっぽうカナダ政府の干渉に反対した人は28%で、最も反対が多かったのは西部の38%だったが、反対は西部以外ではあまり支持されていない。最も賛成が多かったのはケベックだった。

 カナダ市民が外国で死刑執行されそうな場合、政府は送還を求めるのが従来の方針だったが、それは保守党政権下で変わった。政府は3月、モンタナ州で2人を殺害し死刑判決を受けたカナダ人ロナルド・スミスを救出する長年の努力を断念した。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

コスグレイブ判事が辞職 [犯罪・事件]

2687873 ラリー・フォスター殺害事件で、世紀の誤審を犯したオンタリオ高等裁判所のポール・コスグレイブ判事が4月2日、辞職した。彼は今年12月に75歳の定年を迎え、17万ドルの退職金を得る予定になっていた。
 カナダ司法委員会は3月31日、「国民の信頼を回復不能なまでに損なった」として連邦議会にコスグレイブを罷免するよう要請しており、彼が史上初めて罷免される裁判官になることは確実な情勢だった。1996年にも、ジャン・ビアンブニュ判事が議会での弾劾の前に辞任している。
 辞任を受けてロブ・ニコルソン法務大臣は、「コスグレイブ氏が辞任した以上、もう何の措置も必要ない」とコメントした。またラリー・フォスターの双子の兄弟レン・フォスターは「彼は、自分がしたことの報いを受けている。過ちを悟るのが少し遅かったのではないか」と語った。

 コスグレイブは1969年から78年までスカボロー(現トロント)の市長を務め、1980年に下院議員に当選して政界入りし、トルドー内閣の公共事業大臣を務めた。1984年には政界を引退したが、ターナー首相によってオンタリオ高等裁判所裁判官に指名された。
2687872 1995年、ラリー・フォスター(64)が殺害され、遺体がリドー川で発見された事件で、バルバドス人のジュリア・エリオット容疑者が起訴された。被害者が死亡した直後、エリオット容疑者が被害者のクレジットカードを使用し、彼のステレオ・電子レンジ・カメラ等をバルナドスに送った事実が明らかになったにもかかわらず、コスグレイブ判事は2年に及ぶ予備審問の後、警察と検察が150もの憲法違反を犯したとして、1999年裁判を中止した。エリオットは国外に脱出した。
 ところがオンタリオ控訴裁は2003年、オンタリオ州司法副長官が検察に裁判で偽の情報を提示するよう指揮したとするコスグレイブの主張には根拠がないとして、判決を覆しエリオット容疑者の新しい裁判を行うよう命じた。これを受けてオンタリオ州のマイケル・ブライアント司法長官は、カナダ司法委員会にコスグレイブの処分を要請した。そしてコスグレイブは、2004年12月まで停職となった。
 だがコスグレイブは、司法長官による処分は憲法が定めた司法の独立に反しているとして、カナダ司法委員会に異議を申し立てた。彼は、もし司法長官による処分を認めるなら、裁判官はそれを恐れ、検察に不利な判決を下すことができなくなると主張した。裁判官協会とオンタリオ刑事弁護士会は、コスグレイブを支持した。
 2005年10月、カナダ連邦地裁は、司法長官がカナダ司法委員会に裁判官を処分させる指揮権を剥奪した。だがこの間に、エリオット容疑者がコスタリカで逮捕され、殺人の罪を認めた。連邦控訴裁は2007年3月、連邦地裁の判決を破棄し、この問題をカナダ司法委員会に一任した。
 2009年3月31日、22名から成るカナダ司法委員会は全員一致で、コスグレイブの罷免を連邦議会に要請した。
 エリオットは現在、キッチナー刑務所で懲役7年の刑に服している。


写真上:ポール・コスグレイブ判事
写真下:ジュリア・エリオット受刑者。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

ナイアガラ滝から転落し生還 [犯罪・事件]

2625856 3月11日午後2時11分、30代の男が壁を乗り越えナイアガラ川に飛び込み、55メートルもあるナイアガラ滝(カナダ滝)から落下した。
 観光客の通報を受けて警察と消防隊が出動したとき、男は意識があり、波の中で泳いでいたが、転落したときの衝撃で衣服がはだけ、裸だった。救助隊は川岸から棒を伸ばしたが、男は反対方向へ泳いで行った。
 警察はヘリコプターを呼んだ。男が飛び込んだ20分後にヘリが到着し、操縦士のルエディ・ヘイフンは男の腕に縄をかけた。だが男は縄をほどき逆方向へ泳ごうとした。ヘイフンはハーネスを下ろし、掴まるよう説得したが、男は「あっちへ行け」と叫び拒絶した。
 そこでヘイフンは、ヘリの風力で波を作り、男を岸へ押し出した。岸からおよそ20メートルの位置に消防士トッド・ブラニングが待ち受け、男をついに救助した。男が飛び込んでから45分後のことだった。
 男はハミルトン総合病院に運ばれたが、低体温症と頭部の負傷のほか、大きな怪我はなく生命の危険はない。警察は男の身元を割り出し、オンタリオ州の30代の男性と発表したが、氏名は公表されていない。
 ヘイフンは「27年勤めているが、滝から落下して生還したのはこの人だけだ」と語った。
 男は防護装置なしでナイアガラ滝を落下し、生還した3人目となった。うち1960年に落下したロジャー・ウッドワードは救命胴衣を着用していたため、衣服のみで落下し生還したのは、2003年のカーク・ジョーンズに次いで2人目である。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

グレイハウンド首切り殺人、被告に無罪 [犯罪・事件]

2608658 グレイハウンドの車内で2008年7月30日、ティム・マクリーンさんが刺殺された後首を切断された事件で、第二級殺人罪で起訴されたビンセント=ウェイガン・リー被告の公判が3月5日に行われた。マニトバ高等裁判所のジョン・スカフィールド判事は、被告は統合失調症を患っており責任能力はなかったとして無罪を宣告した。リー被告は精神科の施設に入り90日以内に、そして毎年釈放すべきかどうかを検討する精神鑑定公聴会を受けることになる。またリー被告には犯罪歴は記録されないが、検察側と弁護側の合意により彼のDNAは保存されることになった。

 公判はわずか2日で終わり、証人2人だけが証言した。いずれも精神科医で、ともに被告は統合失調症を患っていると証言した。
 リー被告は2005年、トロントのハイウェイをさまよっているところを発見され、病院に収容され統合失調症と診断されている。被告は事件当時(犯行は深夜)、日光が突然車内に差し込み「隣の男は悪魔だ。急げ。彼を殺せ。さもないとお前が殺される」という神の声を聞いたという。殺害した後でさえ、被告は被害者が甦って自分を殺すかもしれないと恐れ、首を切断し、臓器をバラバラに切り刻んでビニール袋に別々に収納したとジョナサン・ルーテンバーグ医師は証言した。

2608657 被害者の遺族たちは、無罪判決に憤慨した。被害者の母キャロル・ド=デレーさんは、精神障害のある殺人犯が社会復帰するのを阻止する「ティム法」制定のため、ロビー活動に勤しんできた。彼女は、“NCR”(No Criminal Record/犯罪歴でない)は“NPA”(Not Psychologically Accountable/精神的に責任能力なし)に変えられる必要があり、精神的に責任能力なしと診断された人々も犯罪歴の記録を残し、精神科の施設ではなく刑務所に収容されるべきだと主張した。そして世の人々の安全のため、リー被告の釈放を阻止すべく戦っていくと誓った。
「精神鑑定公聴会が毎年行われるなら、私は毎年そこに行く。たとえそれが誕生日であっても、私はパーティではなく公聴会に出席する」。
 彼女は、決してリーを憎んでいるわけではないと付け加えた。また統合失調症と診断されたにもかかわらず、中国生まれのリー被告になぜ市民権が下りたのかについて疑問を投げかけた。
2608656
 この事件はまた、精神病患者特に統合失調症患者に注目を集めることになった。何人かの精神科医は、この事件が精神病患者に決定的な烙印を押すことにつながることを危惧した。
 マニトバ看護大学のアンネット・オステッドさんは「被告の病気が適切に処置されなかったことが恐ろしい結果を招いたのだ」と語り、リー被告を非難するのではなく、医療システムのどこに間違いがあったのかを追究すべきだと語った。またリチャード・ショア医師は、逆に統合失調症患者の方が世間に恐れを抱いていると指摘した。
「統合失調症患者が攻撃的になることは珍しい。彼らは通常、孤立しているものだ」。


写真上:ビンセント=ウェイガン・リー被告。
写真中:胸に刻んだ息子の刺青を見せる被害者の父ティムSr.さん。
写真下:ティム・マクリーンさん。

【参考】
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2008-08-01
nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

93歳の男性が50年前の犯罪で投獄か [犯罪・事件]

2474464 モントリオール裁判所でフィリップ・アムラン被告(93)は、娘への近親相姦・暴行など5つの容疑で2008年9月に有罪判決を受けたが、刑の言い渡しについて検察は1月12日、7年から9年の禁固刑を主張した。だが被告側弁護人エレーヌ・プサールは、それは死刑宣告に等しく、被告は出所できないとして、医療刑務所での2年の懲役を主張した。アンドレ・ペロール裁判官は、1月27日に刑を言い渡す。

 アムラン被告は視覚と聴覚をほとんど失い、皮膚癌とアルツハイマー症に似た退行性の障害を患っており、この日車椅子に乗って入廷した。起訴状によると彼は1956年から63年にかけて、娘のミシェル(現在63)とマルセル(現在62)を夜な夜な己の性欲の対象とし、誰かに話したら孤児院に送ると脅迫した。妻は夫が娘たちに何をしているかを知っていたが、何もしなかったという。
 マルセルは父との関係について50年もの間沈黙を守り、その間アルコール依存や鬱に苦しんできたが、2004年に父が自分のしたことを後悔していないと言ったとき、姉妹は全てを公にすることを決意した。姉妹に関する出版は禁止されたが、彼女たちの要望により解除された。マルセルは、たとえどれほど大きな困難と障害があろうと、ほかの性的虐待の被害者たちには、勇気を持って進み出てほしいと語った。
 アムラン被告は前科がなく、法廷では無罪を主張し、ただ自分の罪は娘たちを産んだことだと証言したが、ペロール裁判官は被告を有罪とするには十分な根拠があると断じた。
 ミシェルは語った。「私の人生の全ては、父への申し訳ない思いだった。でもそれも終わった。」
 マルセルは語った。「それは私の人生を破滅させた、でもそれも27日で終わってほしい。あまりにも長い道のりだった。」
 マルセルは判決には満足しているが、父が刑務所に入ることを望んでいるわけではない、ただ私たちから離れていてほしいとコメントした。


写真:フィリップ・アムラン被告。
nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

アフガン駐留軍のセムロー大尉が殺人容疑で起訴 [犯罪・事件]

2443933 カナダ軍調査サービス(NIS)は1月2日、アフガニスタン駐留カナダ軍のロバート・セムロー大尉が、10月19日に殺意を持って非武装の男性を射殺したとして、国防法に基づき第二級殺人容疑で12月31日に起訴されたと発表した。セムロー大尉は現在軍警察に身柄を拘束されており、近くカナダに送還される予定である。
 ヘルマンド州の州都ラシュカルガーを奪回した多国籍軍を、反政府武装勢力タリバンは10月16日から18日まで攻撃した。タリバンは3方向から猛攻を加えたが、多国籍軍は空爆を行い、少なくとも100人のタリバン兵士が戦死した。
 アフガニスタン軍のシェル・ムハンマド・ザザイ将軍は、戦闘中はおおぜいの兵士が戦死しており、彼ら全員がどのように死んだのかを把握するのはが不可能だとコメントした。
 2006年8月には、ロビー・フレーザー伍長が銃を誤射してジェフリー・ウォルシュ伍長を死なせた事件が起こっているが、昨年起訴が取り下げられている。

2443922●ソマリア駐留軍の不祥事
 NISは、カナダ軍の歴史における最も忌まわしい事件を契機に設置された。1993年、ソマリアに派遣されたカナダ空挺連隊第2コマンドの隊員が、ソマリア人を虐殺したのである。
 基地から盗みを働こうとした十代の少年シデイン・アーロンが捕らえられ、16人の兵士に拷問を受け死亡した。そしてカイル・ブラウン上等兵は、クレイトン・マッチー伍長が血まみれのアーロンを拷問している記念写真を撮影していたのである。
 マッチーとブラウンはその2日後逮捕され、殺人罪で起訴された。マッチーは首を吊って自殺を図ったが失敗し、脳に重い障害を負った。カナダ軍が支給した抗マラリア薬メフロキンが、攻撃衝動につながったとする意見も聞かれた。
 ブラウンは懲役4年の刑を宣告された。マッチーは2008年、裁判に耐えられる状態にないとして起訴を取り下げられた。ブラウンは後に、虐殺には多くの兵士が関与していたにもかかわらず、自分だけが事件のスケープゴートにされたとする暴露本を出版した。アーロンの悲鳴は基地全体に轟いていたからである。
 その後さらに司令官2人が軍法会議にかけられ、有罪判決を受けた。軍医のバリー・アームストロング少佐は、1人のソマリア人の死は処刑であるとリークした。彼は後にマイケル・レインビル小隊長を証拠隠滅で告発したが、彼は無罪となった。レインビルは後に、兵士への精神的虐待と肛門レイプで起訴された。このほか隊員へのしごきビデオが公表され、新兵に排泄物を食べさせたり、黒人兵士の背中に大便で「KKK」と書くなどの虐待が明るみに出た。これらの不祥事は、平和維持軍としてのカナダ軍の評判を大いに貶め、空挺連隊は1995年に廃止された。

・CBCアーカイブ
http://archives.cbc.ca/war_conflict/peacekeeping/topics/723-4318/


写真左:ロバート・セムロー大尉。
写真右:アーロンを拷問するクレイトン・マッチー伍長。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

5歳の男児が7歳の兄を刺殺 [犯罪・事件]

 エドモントンで12月21日、5歳の男児が7歳の兄を刺殺する事件が起きた。おもちゃをめぐる争いが原因だという。事件の加害者・被害者の名は報じられていないが、事件のあった家はナジル・アリ・サード氏とキヤル・サリー・イスマエル氏の名義となっている。
 隣人たちはマスコミに対し、一様に「この家族とは付き合いがない」と語り、また家族について語るのを拒否している。だがこの家族と付き合いのあるモハメッド・モハメッド氏は、家族は15年前イラクからカナダに亡命したクルド人で、イスラム教徒だと語った。父親は交通事故のため、最近は働いていなかったという。
 カナダの法律では、加害者は幼すぎるため刑事責任を問われない。だがアルバータ大学で法律を教えるサンジェーブ・アナンド教授は「事件の詳細は知らないが、もしこの件で誰も起訴されないなら、別の人物が責任を問われることになるだろう」と語った。
 またアルバータ負傷リサーチセンターのドン・ボークランダー博士は、こう指摘した。
「クリスマスが近づくと、人々は買い物に行き、家を飾りつけ、出かける準備をする。それはとても素敵な時間だが、別な見方をすれば、あわただしくストレスがたまりやすい時とも言える。」
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

夜行バス車内で殺人、首を切断 [犯罪・事件]

1979685 7月30日夜、エドモントンからウィニペグへ向かっていたグレイハウンド長距離バスがマニトバ州ポーティジ・ラ・プレーリーにさしかかったころ、乗客の男(40)が隣にいたティム・マクリーンさん(22)を刃物で刺して殺害し、切断した首を別の乗客らに見せつける事件が起こった。容疑者の身元などは公表されていない。
 目撃者の話によると、ヘッドホンで音楽を聞いていたマクリーンさんの胸などを容疑者が突然40~50回刺したという。乗客のほとんどは眠っていたが、被害者の「バスを止めろ。刺された。みんな逃げろ」という声で、全員が脱出した。後部座席にいた一人の乗客は、子供を前に放り投げたという。それから運転手と乗客らは、通りがかったトラックの運転手から工具を借り、容疑者を車内に閉じ込めた。
1980340 被害者のすぐ前の席に座っていたガーネット・ケイトンさんは「突然、身の毛もよだつような悲鳴が聞こえた」と事件当時の状況を語った。車外に脱出した後、車内の様子を見ようとドアに近づいたところ、容疑者が一方の手に刃物を、もう一方の手に被害者の頭部を持ってバスの前方に行き、34人の乗客と運転手に頭部を見せつけたという。何人かの人は嘔吐していた。また容疑者が車内で被害者の死体を食べたという報告もある。
 犯人と被害者は明らかに他人同士で、容疑者は事件の約1時間前に乗車し、数分前にはほかの乗客らとたばこ休憩を取り、被害者の隣の座席に座った。特に興奮した様子は見られず、犯行中もロボットのようだったという。
 乗客の一人デビッド・イーストウィックは「彼は一見して変だった。『ハーイ』と声をかけられたら『ハーイ』と言い返しそうなものを、彼は無言でじろじろ見るだけだった」と語った。
 ストックウェル・デイ公共安全大臣は、事件を聞いて「ほとんどの人と同じように、報告を聞いてぞっとした。それは人々が考えうる以上のものだ。これはおそらくある種の歴史となることだろう」とコメントした。
nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(1) 
共通テーマ:地域

インド航空182便爆破事件犯人が保釈 [犯罪・事件]

1919138 1985年6月23日に329名(うちカナダ人280名)の犠牲者を出したインド航空182便爆破事件で、唯一有罪となったインデリジット=シン・レヤット被告に対し、ブリティッシュコロンビア控訴裁が7月9日、保釈を認めた。
 レヤット被告は、同じ日に起きたこの事件と成田空港手荷物爆破事件で、爆弾製造に関与した罪により、刑務所で20年以上服役していた。彼は2つの罪の刑期を全て務めたが、共犯者と見られる2人の被告リプダマン=シン・マリクとアジャイブ=シン・バグリの裁判で27回偽証し、2人を無罪に導いた容疑により、刑務所に留め置かれていた。この2人の裁判にあたったイアン・ジョセフソン判事は、レヤット被告を「宣誓した大嘘つき」と評している。
 今年3月には、ブリティッシュコロンビア最高裁でパトリック・ドーム判事が、司法制度の信頼を維持するために必要だとして、偽証罪容疑の被告の保釈を棄却している。これに対し被告側弁護人が6月、控訴裁に再審理を求め、最高裁の決定が覆され保釈が認められたのである。
 被告の弁護人イアン・ドナルドソンは「被告はまだこの判決を知らないが、きっと喜ぶだろう」とバンクーバー裁判所前でコメントした。
 ところがこの日、裁判所に掲示されるはずの彼の保釈は、掲示されなかった。被告の妻サットナム・レヤットは、「夫がいつ家に戻るかわかりませんが、この進展はうれしく思います。今はただ弁護士の知らせを待っている状態です」と語った。
 しかしこの事件で妻を亡くした、「インド航空事件犠牲者遺族の会」のバル・グプタ代表は「驚き、落胆している。この知らせは、我々を再び苦痛の無間地獄へ送り込むものだ。我々はすでに、カナダ最大の大量殺人について何度も失望を味わっているのに」と深い動揺を隠さなかった。


写真:インデリジット=シン・レヤット被告。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(1) 
共通テーマ:地域

カナダ市民にサウジで公開処刑の危機 [犯罪・事件]

1566329 2007年1月13日、サウジアラビアのジッダにあるエデュゲイツ・インターナショナルスクールで起きた乱闘で、ムンザ・ハラキ君が死亡した事件に関し、同校のカナダ人生徒サルタン・コハイル容疑者(当時16歳)の兄モハメド・コハイル被告(23歳)が殺人罪で有罪判決を受け、公開の場で斬首刑に処せられることが明らかになった。
 兄弟はサウジアラビア生まれのパレスチナ人で、2000年にモントリオールに移住し2006年まで暮らした。関係者によると兄弟はカナダ市民権のみを所有しているという。調べによると、インターナショナルスクールに通うサルタン・コハイル容疑者はシリア人の少女を侮辱したとして同校の生徒に決闘を申し込まれ、兄とともに校庭に出向くと、そこには棒とナイフで武装した生徒たちがいたという。
 兄弟と親しいレイナ・サヘブさんは裁判を傍聴したが、弁護人が法廷に入るのを許されたのはわずか5分しかなく、被告側証人に至っては入廷を許されなかったという。そして審理はわずか90分で終了したとCTVに語った。
 コハイル兄弟は、殺人を自白するまで拷問されたと語った。また兄弟の父は、サルタンは拘留中に脚を骨折したと語った。
 外務省スポークスマンのロドニー・ムーア氏はこうコメントした。
 「我々は、サウジアラビア当局によって伝えられた評決に、大いに失望している。我々は、被告の家族と密接なコンタクトを取り、今後も外交サービス提供を続けることになるだろう。」


写真:国会議事堂前でモハメド・コハイル被告の写真を掲げて抗議する支援者。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

「カナダの危険な都市」ランキング [犯罪・事件]

http://www.macleans.ca/article.jsp?content=20080312_162114_5536
 週刊誌「マクリーンズ」は3月13日、「カナダの危険な都市」2006年ランキングを発表した。これはカナダ法律統計センターが発表した殺人、暴行、性的暴行、強盗、自動車窃盗、住居侵入の犯罪率データをもとに、カナダの100都市について調査したものである。

 ★ワースト10
1.リジャイナ(サスカチュワン州)
2.サスカトゥーン(サスカチュワン州)
3.ウイニペグ(マニトバ州)
4.プリンスジョージ(ブリティッシュコロンビア州)
5.エドモントン(アルバータ州)
6.ニューウェストミンスター(ブリティッシュコロンビア州)
7.チリワック(ブリティッシュコロンビア州)
8.ビクトリア(ブリティッシュコロンビア州)
9.バンクーバー(ブリティッシュコロンビア州)
10.ハリファックス(ノバスコシア州)

 ★ベスト10
100.カレドン(オンタリオ州)
99.マスクータン(ケベック州)
98.ノッタワサガ(オンタリオ州)
97.ホルトン地区(オンタリオ州)
96.ペトロリア(オンタリオ州)
95.ノースバンクーバー(ブリティッシュコロンビア州)
94.ミドルセックス(オンタリオ州)
93.ヨーク地区(オンタリオ州)
92.セントアルバート(アルバータ州)
91.ルパンティーニュ(ケベック州)

 ギャングがはびこり、多くの凶悪事件が報じられるモントリオールとトロントがそれぞれ19位と26位と、ワースト10から大きく外れており、ベスト10が中部に占められるいっぽう、ワースト10が西部に占められる結果となった。またワースト都市にはその地区の中核都市が多く、ベスト都市にはその周辺部が多いのが特徴的である。
 犯罪学が専門のオタワ大学教授ロナルド・メルチャーズは、統計には先住民の割合が大きく影響していることに注目した。ワースト3に挙げられた中西部の3都市は、カナダでも有数の先住民人口を有する都市であり、その人口比はリジャイナとサスカトゥーンは9%、ウィニペグでは10%となっている。そしてカナダ人の年齢のメディアンが40歳であるのに対し、先住民は27歳と決定的に若い。そして犯罪は人種に関係なく、もっぱら若い人々によって行われることが多いのである。
 統計上、先住民は非先住民の3倍も暴行・性的暴行・強盗の被害に遭い、7倍も殺害され、殺人容疑を10倍かけられている。サスカチュワン・インディアン連盟は、先住民は1994年から2000年の間に、サスカチュワン州における殺人事件の被害者の55%と容疑者の60%を占めていると報告した。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

元メディア王コンラッド・ブラック氏、刑務所へ [犯罪・事件]

2224923 元メディア王コンラッド・ブラック被告(63)は3月3日、フロリダ州パームビーチの豪邸を出てオーランド近くのコールマン連邦刑務所に出頭し、「囚人18330-424」として服役した。
 ブラック受刑者は受刑者と同様に、写真撮影、指紋押捺、所持品検査などの手続きを済ませたあと獄舎に案内された。彼はほかの受刑者1名と同房となり、庭掃除、厨房の仕事などを与えられ、時給12~40セントが支給されることになる。


【関連記事】
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2007-07-15
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2007-12-13
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域