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ノトリー党首、辞意を表明 [新民主党]

 アルバータ新民主党のレイチェル・ノトリー党首は1月16日、次の党首が選出されしだい辞任すると発表した。州議の職には留まり、また連邦政界転身には関心がないと語った。
 彼女は夫と2人の子とともにステージに上がり、涙をこらえながらこう語った。
「アルバータはもはや、選択肢のない一党支配の地ではない。」
「アルバータ人はもう、自分たちの意見や選挙が無価値だと思う必要はない。」

 レイチェル・ノトリー党首はエドモントンで1964年、グラント・ノトリー(後に党首)の子として生まれた。両親の影響で小学生のころから市民運動に参加し、アルバータ大学を卒業して弁護士となる。
 2008年州議に当選し、現在は州議会の最古参となっている。2014年党首に就任し、2015年総選挙では、保守王国アルバータで史上初の革新政権を築いた。だが2019年と2023年に総選挙で2連敗を喫したことで、最大野党の党首が、期待の新人ではなく不評を買って降ろされた元首相では、総選挙は戦えないという声が挙がっていた。

 注目すべきは、革新政権を許した2つの保守党が政界主導で保守合同に動いたのに対し、革新側は政界からの働きかけがなかったにもかかわらず、革新支持者が新民主党に結集し、小党が淘汰されて完全二大政党制が実現したことである。保守一党支配が長く続いたアルバータで、保革二大政党制は持続するのだろうか。
 カルガリー大学で政治学を教えるリサ・ヤング教授は、ノトリーを「アルバータ政治の転換」と評した。人々は長い間、中道・左派連合の大きな党が成立するのを待ち望んでいた。そしてノトリーの政治的才能が、それを実現させたと彼女は説明した。
「ノトリーがいなくなれば、新民主党がかつての万年野党に先祖返りすることは、十分あり得る。」
 ノトリー氏のブレーンとして活躍したチェリル・オーツ氏は、彼女の辞任を「一つの時代の終わり」と評した。彼女は、次の党首がノトリーの築いた「大きな左派」を維持することを望むと語った。
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