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【世論調査】自由党のリード、安泰ではない [2021年下院選]

 与党自由党は、過半数割れの状態で予算審議に入る。三大野党が予算案を不信任すれば解散・総選挙がひき起こされるため、各党は総選挙モードに突入している。
 CBCが2月2日に発表した政党支持率調査は、自由党35.7%、保守党30.2%、新民主党18.4%、ケベック連合6.4%、緑の党6.3%、その他3.1%となった。そこから導き出される予想獲得議席は、自由党171(119~212)、保守党107(81~143)、新民主党27(13~53)、ケベック連合31(18~40)、緑の党2(0~8)、その他0(0~2)(定数338議席、括弧内は最小~最大)となる。

 新型コロナ流行以降、連邦でもいずれの州でも与党の支持率は高く、過半数割れの自由党政権が抜き打ち解散・総選挙を行うという推測は、常にあった。だがレジェ社が2月1日に実施した世論調査によると、政府のコロナ対策に満足している人は54%で、最も低い数字となった。またアンガス・リード研究所が1月下旬に実施した世論調査は、政府のワクチン確保を評価しない人が44%と、12月上旬の23%より激増している。
 与党自由党が2位の保守党に持つ5.5ポイントのリードは、勝利を確信するには小さすぎる。経験的に、勝利を確信できるのは9ポイント以上のリードとされる。世論調査が始まって以来、9ポイント以上のリードを持った党は14あり、うち13が最多議席を獲得した。例外は1957年の自由党(サン=ローラン首相)で、総選挙直前で15ポイントのリードがあったが、投票日までに2ポイントのリードになり、進歩保守党(ディーフェンベーカー党首)が過半数割れながら政権奪取した。
 首位の党が2位の党に9ポイント以下のリードを持ったのは10回で、そのうち4党だけが逃げ切って勝った。1945年の自由党(キング首相)、1974年の自由党(ピエール・トルドー首相)、1988年の進歩保守党(マルローニ党首)、1993年の自由党(クレチエン党首)だ。負けた6例のうち2つは、得票率で上回りながら議席数で敗北しており、それは1979年の自由党(ピエール・トルドー首相)と2019年の保守党(シーア党首)である。

 カナダの選挙は、無党派が多いため支持率が大きく変わりやすい。1993年には与党進歩保守党(キャンベル首相)が総選挙前、自由党(クレチエン党首)に22ポイントリードしていたが、投票日の得票率では25.2ポイント下回り、わずか2議席の大敗を喫した。同様に、リードを10ポイント以上詰められた例が、自由党で1957年、1965年、1984年、1988年、2006年にあり、1965年以外は敗北した。新民主党は2015年(マルケア党首)、2位の保守党(ハーパー首相)に一時10ポイントリードしたが、投票日の得票率では自由党を19.8ポイント下回り、3位に敗れた。

 新型コロナ流行以降、ニューブランズウィック、ブリティッシュコロンビア、サスカチュワンで総選挙があり、いずれも与党が勝った。解散直前の世論調査では与党が大きくリードしており、ニューブランズウィック進歩保守党は18ポイント、ブリティッシュコロンビア新民主党は19ポイント、サスカチュワン党は43ポイントだった。2月13日にはニューファンドランド&ラブラドル州で総選挙が実施されるが、与党ニューファンドランド&ラブラドル自由党が今年の調査で40ポイント近い大差をつけていて、圧勝する見込みだ。しかしこれら地方の例は、わずか5.5ポイントのリードを持つ連邦自由党にとって、ほとんど参考にならない。

 現在は、与党からも野党からも解散・総選挙に打って出ることができる。だがその選択は、与野党双方にとってリスクがある。
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