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ポリマー製の新紙幣を発表 [経済]

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 カナダ銀行は、新しい紙幣のデザインを発表した。従来の紙幣が綿で作られていたのに対し、新紙幣はポリマー製で、誤って洗濯機にかけても破れず、乾燥機に入れても溶けることはない。
 だが何より重要なのは、透明の窓にメタルの肖像と建造物、そして表裏どちらからも見える微細なナンバーが、偽造をいっそう困難にしていることである。カナダ紙幣は2001年から2004年までの間に、100万枚につき470枚が偽造されるというピークに達した。そこでカナダ銀行は、小売業者に偽札を識別するトレーニングを実施して、偽札流通量を100万枚につき35枚にまで減少させたが、カナダのある地域では、小売業者の1割もが100ドル紙幣の受け取りを拒否する事態となっていた。
 新紙幣は破れにくいため、従来のものより長く流通することから、紙幣を発行する経費を2億ドル削減する。そして古くなった紙幣は、プラスチック製品としてリサイクルされることになる。

 新紙幣は、高額のものから流通する。まず11月には100ドル紙幣が導入され、次に50ドル紙幣が2012年3月に導入され、2013年末までには5ドル紙幣が導入される予定である。100ドル紙幣の表はもちろんロバート・ボーデン元首相の肖像で、裏は「医学の進歩」をテーマに顕微鏡をのぞく女性が描かれている。50ドル紙幣の表はマッケンジー・キング元首相の肖像で、裏はアムンゼンの砕氷船が描かれている。
 最も大きな課題となるのは、キャッシュディスペンサーなどに使われ最も流通量の多い20ドル紙幣である。カナダ銀行は、18か月以内に旧20ドル紙幣の70から80%を回収する予定である。

 世界で最初にポリマー紙幣が発行されたのはオーストラリアで、1988年のことだった。

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