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保守党議員が進化論批判、過去には地球温暖化やワクチンも [教育]

conservative-mp-james-lunney.jpg カナダ保守党のジェームズ・ラニー下院議員(ブリティッシュコロンビア州ナナイモ=アルバーニ選挙区選出)が3月1日、ツイッターで「進化は仮説だと言って問題ない。進化を事実と言うのはやめろ」とつぶやき、リック・ニコルズ州議に同調したことが話題になっている。
 彼は2009年にも、下院で進化論を批判している。
「進化論が事実だと断言する科学者は、科学の基盤を捨てている。科学は、観察可能かつ再現可能なものの研究を通して事実と認定するものだ。種の起源は、再現することも観察することもできないので、それらは仮説のままである。進化論者は猿に自分の祖先を見出すかもしれないが、現代の多くの科学者たちは、同じ証拠の中に創造と創造主を見出す。」

 彼は2004年には下院で、自閉症の発症率が10倍に増加しているのは、ワクチン接種が原因と考えられ、調査する必要があると発言した。
 2014年には、地球温暖化に疑問を呈し「科学の定説だって?考え直せ!」とツイッターで発言し、地球温暖化に懐疑的なゲルフ大学経済学者の論文サイトにリンクを貼っている。
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性教育論争の最中に「進化論を信じない」 [教育]

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 性教育論争で紛糾するオンタリオ州議会で2月24日、リック・ニコルズ州議(オンタリオ進歩保守党)が「進化論を教えるべきでない」と発言したことが波紋を呼んでいる。

 ニコルズ州議の発言は、新しい性教育カリキュラムに関する論争に付随して飛び出した。同性愛を公言するキャスリン・ウィン首相(オンタリオ自由党)が推進する新しい性教育は、「性的嗜好」(同性愛か異性愛か)や性的偏見に関する教育を含んでいる。
 州議会でモント・マクノートン州議(オンタリオ進歩保守党)が、教師がこのような教育を拒否することを容認するよう学校に呼びかけると述べると、リズ・サンダルス文部大臣は、それなら教師が進化論を教えることを拒否することを容認するのかと問うた。するとニコルズ州議は、「その考えは悪くない」と発言した。
 ニコルズ州議は翌日、記者にこうコメントした。
「私個人は、進化論を信じない。しかしそれは、私の意見が党の見解を代表することを意味しない。それは、私個人の意見である。」
 エリック・ホスキンズ厚生大臣は、こう述べた。
「我々が学校で習っている進化論に疑問を抱く議員が、進歩保守党に一人いた。次は何を言い出すのか、想像もできない。きっと、人類は月に到達していないとでも言い出すのではないか。」

 さらにややこしいのは、オンタリオ進歩保守党は党首が辞任し、現在党首選の真っ只中にあることである。党首選立候補者たちがこれについて様々に発言し、州議会だけでなく党首選の争点にもなってきている。
 立候補しているマクノートン州議とパトリック・ブラウン下院議員(カナダ保守党)は、新しい性教育に反対を明言した。二人は、州議会のあるクイーンズ・パーク前で行われた反対デモに参加し、演説している。その集会には「手淫ではなく数学を、セックスではなく科学を(“Math Not Masturbation, Science Not Sex”)」「『安全なセックス』の次は『安全な獣姦』か?」といった過激なプラカードが掲げられた。
 だが党内の多くは、この問題への深入りを避けようとしているようだ。進歩保守党のスティーブ・クラーク院内総務は、記者にこう述べた。
「ニコルズ州議のきのうの議会での発言は、明らかに党の見解ではない。」
 進歩保守党のジム・ウィルソン暫定党首も、こう述べた。
「この種の意見を実際に聞くのは、これが初めてだ。ニコルズ州議には意見を言う権利があるが、私の知る大多数の進歩保守党議員は、それに同意しない。私は党首選立候補者に、何を言うべきかまたは言うべきでないかについて言及するつもりはない。私は中立を守る。彼はきっと、発言を後悔しているだろうと思う。」
 だが立候補しているクリスティン・エリオット州議(故ジム・フラハティ財務大臣未亡人)は、前の二人とは対照的に、態度を明確にするのを避けた。新しい性教育について問われた彼女は、こう答えた。
「私個人の意見は、この際問題ではない。我々がすべきことは、保護者の意見を聞き、コンセンサスを築くことだ。この時点で私が何かコメントするのは、時期尚早だ。」
 またマクノートン州議とニコルズ州議の言動については、こうコメントした。
「人は誰でも、自分の意見がある。彼らには、発言する権利がある。だが二人の見解は必ずしも、党全体の見解というわけではない。」
 そして進化論については、こう述べた。
「私は、進化論について発言された見解には同意しない。」
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国歌斉唱を校長に強要した男に有罪 [教育]

 ニューブランズウィック州の小学校で、児童に国歌を歌わせるよう校長を脅迫した事件で、ブラッドリー・ホーランド被告(43)に7月23日、有罪が宣告された。刑の言い渡しは8月28日に予定されている。
 裁判でホーランド被告は、国歌斉唱がいつ復活するかについて一対一で話し合ったに過ぎないと抗弁した。だがヘンリック・トニング判事は、意見の違いゆえに他の市民を脅迫する権利はないと断じた。
 被害者であるエリック・ミレット元校長は、まだ判決が出ていないうちからおびただしい数の嫌がらせ電話と電子メールを受けたという。
「これは、少数派の権利擁護活動と私にとって、明確にして完全な潔白の証明である。」
 また彼はいくつかの発言について、名誉毀損で訴えることを検討している。
 彼は4月に校長を辞任し、今年秋にはハンプトン高校に社会科教師として赴任する予定になっている。彼が教える内容は「カナダのアイデンティティ」である。


【参考】
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2009-02-05
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2009-07-17
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国歌斉唱を校長に強要した男の裁判終わる [教育]

 2009年7月15日、児童に国歌「オー・カナダ」を歌わせるよう小学校校長を脅迫した事件の公判が開かれた。
 起訴状によると、ブラッドリー・ホーランド被告(43)は1月31日、ニューブランズウィック州スプリングフィールドのベルアイル小学校に行き、エリック・ミレット校長(当時)に「校長は世間を混乱させたことを恥じるべきだ」と言い、職員が部屋にいなかったら、校長の首根っこを掴んで駐車場に引きずり出し、気絶するまで殴ってやったのにと言い、さらに自分の後ろには志を同じくする者がおおぜいおり、校長を町から追放するためにはどんなことでもすると言って脅迫した。これについてホーランド被告は、比喩的表現に過ぎないと抗弁した。
 法廷の外でホーランド被告は、勝利を宣言した。
「私は闘争に勝利した。我々は、ニューブランズウィック州の全ての学校での国歌斉唱を実現した。我々はまた、良識と道徳のある新しい校長を迎えた。私の中では、すでに闘争に勝利している。この裁判は小さな戦いに過ぎない。」
 全国的な抗議を受けてケリー・ラムロック文部大臣は、ニューブランズウィック州の全ての学校での国歌斉唱を義務づけた。またミレット校長は4月に辞任した。
 ヘンリック・トニング判事は、23日に判決を言い渡す。


【参考】
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2009-02-05
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国際開洋第一高校閉校へ [教育]

2588462 井脇ノブ子衆院議員(自民党)が理事長を務める財団法人少年の船協会が、損失3億4000万円を自ら経営する学校法人国際開洋学園に肩代わりさせ、簿外で処理していた問題について、井脇氏は2月23日、経営難のため2年後をめどに国際開洋第一高校(静岡県菊川市)を閉校する方針を明らかにした。
 井脇氏は大阪市で行った会見で、国際開洋学園が運営する国際開洋第一高校と国際開洋第二高校(和歌山県日高川町)について「少子化で全寮制に来る生徒が少なくなった」と説明し、「今いる子どもたちの卒業まで頑張ったのち、和歌山の1校にまとめる方向で理事会に聞いている。2年後に処理できたら、学校法人の理事長を辞める」と述べた。
 県私学振興室によると、1985年開校の国際開洋第一高は、10年ほど前から生徒数減少などに伴い収入が激減し、経営が悪化。2000年度には定員480人に対し生徒数が75人にまで減少した。そのため2001年度からは、外国人留学生を多く入学させて生徒数を確保したり、職員を常勤から非常勤に変更して人件費を抑制するなどしてきたが、状況は好転しなかったという。
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 国際開洋学園は1987年、アルバータ州スプルス・グローブ市に国際開洋カナダハイスクールを創立し、国際開洋第一高校国際コースの留学生を受け容れている。井脇氏はスプルス・グローブ市名誉市民の地位を贈られ、日本カナダ文化交流協会会長にも就任している。


写真上:大阪で会見する井脇ノブ子理事長。
写真下:国際開洋カナダハイスクール。
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国歌斉唱がNB州の小学校で復活 [教育]

 ニューブランズウイック州スプリングフィールドのベルアイル小学校で、2007年9月から毎朝の国歌「オー・カナダ」斉唱が廃止された問題について、この校区のゾー・ワトソン教育委員長は2009年2月1日、毎朝の国歌斉唱を復活させるよう命じた。
 毎日の国歌斉唱は法律上の根拠がなく、ただの習慣であり、その実施は個々の学校に委ねられている。エリック・ミレット校長は、国歌斉唱について宗教上の理由から異議を唱えた2人の父兄の要望を容れてこの決定を下したと説明したが、異議の具体的内容やその宗教の種類について公表することは固辞した。
 連邦のグレッグ・トンプソン退役軍人大臣は、校長の決定を批判した。
「第一にして最大の問題は、この人物が校長であり、児童だけでなく地域社会への義務も負っているということだ。私は彼が過ちを認め、伝統を復活させることを提案する。」
 ニューブランズウィック州のケリー・ラムロック文部大臣は
「率直に言うが、学校は国歌を演奏しなければならない」
として、校区に国歌斉唱を義務づける勧告をすると語った。

3007046 ミレット校長は、2008年連邦下院選挙で緑の党候補者として出馬しており、彼のホームページには「平和運動を活発に行っている」と記載されている。
「私は国外に追放されるべきだ、タリバンとの戦いの最前線に置かれるべきだなどと中傷する2000通もの電子メールを受け取った。私は、メディアの報道において歪曲されたイメージを貼られることにうんざりしている。」
 ミレット校長は、毎朝の国歌斉唱は廃止したが、毎月の全校集会では依然として歌われているという事実が、報道から抜け落ちていると指摘し、メディアが作り出した神話によって、学校がしてきた事実は歪められ、メディアによって誘導された教義が民衆をマス・ヒステリアへと導いていると語った。
3007048「愛国心を示す方法は、たくさんある。国歌はその一つであり、国旗を掲げることはその一つであり、地域社会でのボランティアもその一つである。児童たちが寒くないか、空腹でないか、学習すべきことが身についているかについて、教職員と相談し、配慮することは愛国的である。」
 校長はまた、スクールバスの遅れがしばしば毎朝の国歌斉唱を混乱させている点を指摘した。
 この学校の児童ジュリー・ボイドの母スーザンはしかし、児童たちは教室にいるかどうかに関係なく、国歌が演奏されると立ち止まっており、混乱はないと反論した。彼女は甥のデビッド・グリーンスレイドを2年前、カンダハルで亡くしている。
3007047 ジュリー・ボイドは「私は毎日オー・カナダを歌うのが好きです。そうすることで、私はアフガンに駐留する軍のことを心に留めるのです」と語った。
 スーザン・ボイドは、ワトソン教育委員長や保守党のグレッグ・トンプソン下院議員らと協議し、学校の決定を変えさせるための嘆願書作成に動いた。インターネット上でもocanadapetition.piczo.comがオンライン嘆願書を作成し、236人の回答者の全員が、毎朝の国歌斉唱復活を支持した。


写真上:緑の党から出馬したエリック・ミレット校長。
写真中:スーザン・ボイド。
写真下:自宅でオー・カナダを歌うジュリア・ボイド(左)とカーラ・ボイド姉妹。
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