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ハーパー前首相が引退 [保守党]

 スティーブン・ハーパー前首相は8月26日、下院議員を辞職し、引退した。戦後では珍しい連続3選を成し遂げたが、最初の2期は過半数に満たない少数政権だった。長続きしないだろうと思われていた彼の政権は9年271日に及び、歴代6位の長さで、マクドナルド以降の保守党政権では最長となった。
 ハーパー政権で国防大臣などを歴任したジェイソン・ケニー氏は、ハーパー前首相を称えた。
「19世紀のジョン・A・マクドナルド卿以来最も長く続いた保守党政権を築くため、彼は人格と大きな知恵と休むことなき仕事ぶりをもって保守勢力を再編した。」
 同じくハーパー政権で厚生大臣などを歴任したロナ・アンブローズ暫定党首も、特に保健政策について評価した。
「保育手当の創設は何十万もの子供たちを貧困から救い、母体・新生児・小児保健イニシアティブは世界の何百万もの母親と赤ちゃんの命を救った。」
 だが保育手当を廃止した自由党政権のマルク・ガルノー運輸大臣は、異なる見解を述べた。
「我々は、ハーパー首相の事績の全てに同意するわけではない。我々自由党は、我々の価値に沿うよういくつかのことは変えていく。だが彼が行った適切な措置は、適切なまま残ることになる。」

Cq1UBNmVIAASu5O.jpg コメディアンのマーク・クリッチ氏は同日、ハーパー前首相引退の報に接し、SNSサイト「インスタグラム」に自身の写真を掲載した。それは、彼がハーパー首相のクローゼットに入っている姿で、キャプションとして「スティーブン・ハーパーは辞職した。私は今彼のクローゼットにいる」と書かれていた。
 2014年10月22日に起きた連邦議会銃乱射事件のとき、ハーパー首相はいったんクローゼットに隠れ、その後別の場所に避難したと言われている。連邦警察(RCMP)は後に、首相は以前に受けた避難訓練のとおりに行動したと語った。
 だがこれに対し、保守党のミシェル・レンペル議員はツイッターで怒りをあらわにした。
「本当に、あなたのこの投稿に対する不快感を表現する言葉が見当たらない。」
「あなたは、銃声が自分に近づいて来るのを聞いたことはないのでしょうね。」
「あなたは、自分の仲間が生きているのか死んでいるのか不安に思ったことはないのでしょうね。」
「あなたは、誰かが死んで自分が生き残ったことを申し訳なく思ったことなどないのでしょうね。」
「あなたが掲載したものは、風刺でもなければコメディでもない。」
「こんなものは、胸糞悪い(fucking)困惑でしかない。」
「私を怒らせてくれてありがとう、このクソ野郎(you asshole)。」
 レンペル議員は後に、不適切な言葉を用いたことについて謝罪した。クリッチ氏は、次のように述べた。
「ミシェルと私は、いい会話をしたと思っている。彼女は激昂したことについて謝罪し、私も写真を削除した。もうどちらも、互いを悪く思っていないよ。」
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