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スミス首相、ウクライナ侵攻発言について謝罪 [アルバータ]

 アルバータ州のスミス首相は10月18日、ウクライナ侵攻に関する過去の発言について謝罪した。
 彼女はライブストリーム・チャットで4月29日、西側と歩調を合わせ戸口で核武装するウクライナに対するロシアの懸念を思えば「ウクライナにとっての唯一の答えは中立だ」と投稿した。
 また2月24日には、次のように投稿している。
「ウクライナの2つの地域が、ロシアにより多くの親しみを感じていることについて読んだ。民族は、独立して自身を治めることを許されるべきだろうか?それが本当に人々が望むものであるなら、私もそう思う。」
 なおウクライナは、90年代に核兵器をロシアに引き渡している。
 これらの発言は先週末に見つかり、野党新民主党が謝罪を要求していた。

 スミス首相はツイッターで、次のように述べた。
「私は、ロシアによるウクライナ侵攻を断定的に非難する。そしてロシアは、言いようのない苦しみをもたらし、ウクライナの人々に加え続けている。」
「今年初めに政界に復帰する前、私はロシアによるウクライナ侵攻について、悪い情報に基づくコメントをいくつかした。この問題についての私の知識と見解は、そのときから大幅に進歩している。そして私は、それらの前のコメントについて謝罪する。」
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スミス首相就任「ワクチン未接種者は私の生涯で最も差別された集団」 [アルバータ]

 連合保守党のダニエル・スミス党首は10月11日、アルバータ州首相として宣誓し就任した。最初の任務として、11月8日のブルックス-メディシンハット選挙区の補選を公示した。彼女はこれに出馬すると見られる。
 彼女は、引継ぎのためケニー前首相に会談を呼びかけたが、応じてもらえなかった。ケニー首相は党首選で明らかにトラビス・テーブス前財務大臣を支援していたが、その意に反しスミス氏が当選した。
「彼には党首選で望ましい候補がいたことが明白だったと思うが、それは私ではなかったのだ。」
 ケニー首相は在任中、州民のワクチン接種を事実上義務化しようとしたが、州民の反対に遭った。スミス氏はケニー首相のやり方に、ひどく批判的だった。
 スミス首相は公約どおり、ディーナ・ヒンショー衛生局長を更迭すると語った。さらにアルバータ人権法を改正し、差別の要件として「ワクチン接種状況」を追加すると語った。
「彼ら(筆者注※ワクチン未接種者)は、私が生涯見てきたなかで最も差別された集団だ。」

 ブリティッシュコロンビア州のジョン・ホーガン首相は12日、ラジオでこの発言について「馬鹿馬鹿しい」と一蹴した。
 マウント・ロイヤル大学で政治学を教えるデュエイン・ブラット教授も「彼女がアルバータ州首相でなかったら、誰も問題にもしないだろう」と語った。教授は、スミス首相の生涯において寄宿学校が存在し、また同性婚は2005年まで認可されていなかったと指摘した。
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ダニエル・スミス復活、次期首相に [アルバータ]

 連合保守党党首選が10月6日に開票され、ダニエル・スミス元州議が当選した。彼女は即日党首に就任し、11日にアルバータ州首相に就任する。なお彼女は現在州議会の議席がなく、近く再開される州議会に入場できないため、与党議員が辞職して補選に出馬するものと見られる。
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 党首選には、ダミエル・スミス元州議、トラビス・テーブス前財務大臣、ブライアン・ジーン元ワイルドローズ党党首、レベッカ・シュルツ児童サービス大臣、トッド・ローウェン州議、ラジャン・ソーニー前運輸大臣、リーラ・アヒア前文化・多文化主義・女性の地位大臣の7人が立候補した。テーブス氏はケニー首相に推されていたが、スミス氏は首相になったら連邦憲法を超越する「アルバータ主権法」を導入すると発表し、レースをリードした。彼女は、第一回投票から40%以上を獲得し首位をキープし続け、第6回の決戦投票で53.8%の票を獲得し、当選した。彼女が予備選に敗れ政界を引退してから8年後の、鮮やかな復活だ。
「私は、戻って来た。」
「アルバータは今こそ、強く統合されたカナダを築く主要なパートナーとしての地位を占めるべきときである。」
「アルバータはもはや、自由に繁栄することの許可をオタワから得ることはない。」
 だが憲法学者らは、その実現性を疑問視している。ケニー州首相はこれを「荒唐無稽」「バナナ共和国独立への道」と酷評した。スミス氏はこれに反論した。
「ノトリー=シン=トルドー同盟は、アルバータ主権法を分離主義だと言うが、それは間違いだ。」
 3位で敗退し、スミス党首の離党後にワイルドローズ党党首を務めたジーン州議は、党員のオタワへの怒りを、スミス氏がアルバータ主権法によって巧妙に取り込んだと語った。
「多くの人々が怒っている。人々は今夜、その怒りを示したかったのだ。」
 スミス氏は、次の総選挙で新民主党を倒すため、全ての党員が団結しなければならないと強調した。
「今は、昔日の恨みをはらすときではない。」
「今は、仲間の保守党員を過去の過ちを理由に罰するときではない。」
 彼女の最初の仕事は、7日の幹部会である。彼女はそこに、ケニー首相を批判して除名されたローウェン州議を招待すると語った。
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ナショナリスト党元党首、ヘイトスピーチで有罪 [人権]

 カナダ・ナショナリスト党のトラビス・パトロン元党首は10月5日、ヘイトスピーチで有罪を宣告された。量刑は20日に言い渡される。
 パトロン被告は2019年にyoutubeに公開した動画において、ユダヤ人について「金融やマスコミを操る『内部の操作者』は国から追い出されるべき」「寄生種族に警戒せよ」「詐欺師」「蛇」「サタンの教会」などと語っていた。
 また2019年にリジャイナで二人の女性に暴行した容疑で、今年8月に禁錮18か月を宣告されている。
 なおカナダ・ナショナリスト党は、今年3月に解散した。

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総選挙でケベック未来連合圧勝 [ケベック]

 10月3日に実施されたケベック州議会総選挙は、ケベック未来連合90(76)、ケベック自由党21(27)、ケベック連帯11(10)、ケベック党3(7)、ケベック保守党0(1)(定数125議席、括弧内は解散時勢力)となり、与党ケベック未来連合がここ10年で最大の圧勝を遂げた。二選時に議席を増やすのは、カナダ史上では非常に稀である。
 各党の得票率は、ケベック未来連合41.0%、ケベック自由党14.4%、ケベック連帯15.4%、ケベック党14.6%、ケベック保守党12.9%だった。保守党は近年にない高支持率だったが、議席獲得はならなかった。ケベック連帯は得票率では野党最大だったが、議席数では自由党に及ばなかった。自由党は結党以来初めて得票率20%を割り込み、旧二大政党の自由党とケベック党の退潮が明確になった。
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右翼活動家、ポワリエーブル夫人脅迫で捜査 [保守党]

 連邦警察(RCMP)は9月26日、保守党のポワリエーブル党首の妻アネイダ・ポワリエーブル夫人への脅迫について捜査していると発表した。
 右翼団体ダイアゴロンの代表ジェレミー・マッケンジー氏はソーシャルメディア「テレグラム」において、次のように語っている。
「彼女をレイプしよう。これは、実際は性的なものではない。我々は、我々がしたいことをするということを人々に見せたいだけだ。」

 ポワリエーブル党首は26日、ツイッターで以下の声明を発表した。
「正直に言うと、大多数のカナダ人と同様、私は1か月前までダイアゴロンとこれらの落ちこぼれどもを知らなかった。彼らは唾棄すべき存在だ。」
「この種の屑どもにとって、カナダに居場所はない。誰もこのような虐待に遭うべきではない。」
「人々は私の政治活動を攻撃し、私の悪口を言い、私の考えと私が支持するものに抗議することができる。だが妻と家族を脅すのは最低だ。私はそれを大目には見ない。家族のことはかまわないでほしい。」

 マッケンジー氏は2017年までカナダ陸軍にいて、アフガニスタンに駐留している。今年初めに発生したフリーダム・コンボイ運動への積極的参加で注目された。6月には、銃関連の容疑で起訴されている。彼は問題の発言について「そのときは飲んでいて、悪気はなかった」と語った。

 オンタリオ工科大学「憎悪・偏見・過激派センター」のバーバラ・ペリーさんは、彼ら白人至上主義者たちの考えをこう説明する。
「白人至上主義者たちは、有色人種との『内戦』の中にすでにいて、劣勢に立たされていると思い込んでいる。彼らは今こそ立ち上がり、諸州を白人優位州にしようと企図している。」
 ポワリエーブル氏は今月最大野党の党首選に勝利し、妻とともにメディアへの露出が増えた。彼はフリーダム・コンボイ運動に同情的だったが、アネイダ夫人がベネズエラ人のため、マッケンジー氏らは裏切られたと感じたかもしれない。
 アネイダ夫人はベネズエラ生まれでカナダに移住し、モントリオールで育った。ポワリエーブル党首は名前がフランス系だが、実はアイルランド系で、生まれてすぐフランス系の養子になっている。彼自身は白人至上主義を表明しないが、リベラルに対する好戦的な姿勢から、彼の支持者には白人至上主義者がいると見られている。党首選ではブラウン候補が、フリーダム・コンボイ運動を指導する右翼活動家を名指しで批判し「ピエールにも同じことをするよう呼びかける」と挑発した。
 「ニューヨーク・タイムズ」紙は、白人至上主義者はしばしばアジア系女性を好むと指摘した。白人至上主義者はたいてい反女権主義なため、小柄で従順で寡黙なアジア系女性を従わせるのは、彼らのポリシーに合致するのだという。

 ポワリエーブル氏は8月、イベントでマッケンジー氏と握手しているが、面識はないと強調した。
「私のイベントは公開のもので、登録なしに誰でも入ることができる。出席する全ての人の身元調査をすることは、不可能だ。」
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レイエ議員が離党、ポワリエーブル党首に不満 [保守党]

 保守党のアレン・レイエ議員は9月13日、保守党を離党し無所属となった。これにより下院勢力は、与党が自由党158、新民主党25、野党が保守党118、ケベック連合32、緑の党2、無所属2、欠員1(定数338議席)となった。
 レイエ議員はケベック州リッチモンド-アサバスカ選挙区選出で、党首選ではシャレー元ケベック州首相を支持していた。彼はツイッターで、ポワリエーブル党首選出により「法と秩序と環境問題について懸念が生じる」と説明した。
 ポワリエーブル党首は同日記者会見で、トルドー首相は記録的インフレと十分戦っていないと非難したが、レイエ議員の離党について問われるとこう答えた。
「彼は、ジャスティン・トルドーのインフレと戦わないことに決めたのだ。」
「ジャスティン・トルドーに押し付けられた赤字と税と戦うために、我々は働いている。レイエ氏の選挙区の市民も、同意する。彼らは、党首選で私に投票した。そして私は、幹部会に残る全ての保守党議員も同意すると信じている。」
 リッチモンド-アサバスカ選挙区では、53%がポワリエーブル候補に、42%がシャレー候補に投票した。

 ところがレイエ議員は翌14日、議員辞職を求める大量のボイスメールと電話が事務所に押し寄せ、業務の妨げになっていると訴えた。そして同日正午ころ「レイエ議員は、ポワリエーブル党首のチームの一員としてともにトルドー首相のインフレと戦うつもりがないので、電話とボイスメールで辞職を要求しろ」と訴えるボイスメールを、彼自身が受け取ったと語った。
「私はそれを見なければならなかった。それから私は、それが本当に本物なのか、それとも身分を偽った偽メールなのかと自問自答した。」
 しかし彼は、メールはやはり本物で、嫌がらせのために送られたのだと考えるようになった。
「私が辞任するなら、それは一部の党員が決めることではなく、私か有権者が決めることだ。」
「これがポワリエーブル氏のやり方なのか?」
「同僚議員が言うには、尻尾を巻いて服従しないなら、本物の保守党員ではないから、出て行ってもらう、と。」
 ケベック州で唯一ポワリエーブル氏を支持し、ケベック副官となったピエール・ポル=ウス議員は、これまでともに活動してきた元同僚と「戦争」はしたくないが、党内はレイエ議員への怒りに満ちていると語った。
「それは普通のことだ。彼は党内をかき回したのだから。」
 ポワリエーブル党首はこの騒動について、メディアの質問に答えなかった。だが保守党は「リッチモンド-アサバスカ選挙区の党員に本日送られた自動送信メールについて、お詫びする」という声明を発表した。
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保守党党首にポワリエーブル [保守党]

 保守党党首選は9月10日に予定どおり開票され、ピエール・ポワリエーブル元民主改革大臣・元雇用・社会開発大臣が第1回投票で68.2%を獲得し、当選した。今回もまたカナダ同盟出身者が当選し、進歩保守党出身者は勝てなかった。ポワリエーブル氏は338選挙区のうち、330選挙区で勝利した。対抗馬と見られていたジャン・シャレー元ケベック州首相は16.1%に終わり、8選挙区でしか勝利できなかった。唯一の社会保守主義者レスリン・ルイス議員は9.7%、ローマン・バーバー元州議は5.0%、スコット・エチソン議員は1.1%だった。

 ポワリエーブル新党首は当選直後の演説で、前任者がそうであったように、党首に就任するや方針を変えてしまうのではないかという疑念を明確に否定した。
「人々は、私に何を期待すべきかをわかっている。大きな転換はない。私は私のままである。」
 ピエール・ポワリエーブル氏は1979年、カルガリーで生まれた。母は16歳の未婚の母で、生まれてすぐに、フランス系カナダ人のポワリエーブル夫妻に養子に出された。彼は実の両親を知らずに育ち、幼少期より英仏2か国語を流暢に話した。新聞配達しながら高校に通い、カルガリー大学の学生時代に「総理になったらこうする」小論文コンテストで入選し、賞金1万ドルを獲得した。
 カルガリー大学保守党青年会の委員長を務めたが、ジョー・クラーク党首への支持を巡り、全国保守党青年同盟のパトリック・ブラウン代表と激しく対立した。この2人が2022年の保守党党首選で激しい舌戦を繰り広げたことは、因縁めいている。
 ポワリエーブル氏はその後改革党に入り、2004年総選挙で初当選。25歳の下院議員は、当時の議会で最年少だった。

 ポワリエーブル氏は、近年のポピュリストでは珍しく移民を敵視せず、市民を人種で分けて論じることはなかったが、全ての人を自分の敵か味方に分別する態度は若いころから一貫している。彼は自身をブルーカラーの味方と位置づけ、「オタワのエリート」「裕福なエリート」「支配するエリート」と「ウォーク(覚醒した人々)」を敵視する。
 今回の党首選では、インフレ抑制に失敗したとしてカナダ銀行総裁を解任すると公約した。そして「カナダを世界で最も自由な国にする」として、インターネットにおける発言を規制するC-11号法案に反対し、CBC(カナダ放送協会)への出資停止を公約した。また「フリーダム・コンボイ」を支持し、マスク着用義務とワクチン摂取義務に反対し、カナダ人を「監視(spying)」するアプリを広めた公衆衛生局を非難した。
 さらに、炭素税を廃止しパイプライン計画を推進する。そのうえ世界経済フォーラムを「億万長者の集会」「陰のグローバル・エリートたちが西洋世界を支配しようとするあらゆる陰謀論の根源」だとして、自分の組織する内閣では閣僚は出席しない(※保守党政権のベアード外相は出席した)と明言し、「カナダを支配から取り戻す」と誓った。彼はツイッターに、自分が政権を握れば「リベラルの門番と企業のオルガリヒたちは『サヨク泣き』するだろう」とさえ綴った。彼は、大学時代に小論文コンテストで「政府による規制を制限する」と書いたころと、変わっていない。

 トロント大学で政治学を教えるクリストファー・コックレイン准教授は、ポワリエーブル氏がフリーダム・コンボイを明確に支持することには驚かされるが、それは党首選に悪影響を与えていないようだと語った。
「選挙戦略の観点から見ると、彼らは自由党にリベラルな票を奪われる脅威より、人民党に票を奪われる脅威の方を重大に感じているようだ。」
「彼のメッセージは、彼が保守派以外の何者でもないことを示している。それらのメッセージは選挙において有利にも不利にも作用するはずだが、保守党の強固な支持者には響いているのだろう。」
 カルガリー大学で政治学を教えるジャン=クリストフ・ブシェ准教授は、保守党員たちはポワリエーブル氏の好戦性に魅かれたのだろうと語った。
「彼は『謝罪しない保守派』である。保守党員たちはこの人に、慰めを見出した。彼は誰かさんとは違うから。彼らは、彼が何のために立つのかを理解している。」
「保守党員がポワリエーブルを好む理由は、彼が立候補したときから変わらなかったからだ。」
 彼はまた、ポワリエーブルの語る経済的不満は、保守主義者よりむしろ左派に共鳴するのではないかと予測した。
「彼が保守党員の興味を魅くとは、私は思わない。実際は反エリートのメッセージを、ある種の左派の人々が受け容れると、私は考える。」
「ポワリエーブルは、不満を抱く左の有権者を魅了する可能性がある。インフレがそこにある理由、あなたが食料の代金を支払えない理由、インフレが進行する理由、あなたが裕福でない理由は、エリートたちのせいだと。」
 同じくカルガリー大学で政治学を教えるバリー・クーパー教授は、80年代に(史上最年少の28歳で)進歩保守党内閣の閣僚を務めていたシャレー氏の出馬に驚嘆した。
「彼は、きのうの人ではない。おとといの人である。」
「彼は魅力的な人物だが・・・(ケベック人の)シャレー率いる保守党が(筆者注※かつて実際そうだったように)アルバータとサスカチュワンで、そしてたぶんBCにおいて支持を大きく減らすことになるだろう。」
 コックレイン准教授も、シャレー氏の勇気を好意的に評価した。
「シャレーの出馬には、全く驚かされた。」
「進歩保守党候補が今回の選挙に出馬するのは、見込みがない。」
「彼の出馬によって、党首選で党に強い影響を与えたことは賞賛に値する。だが彼が、勝つ見込みがあると本気で最初から考えていたとしたら、私は非常に驚くだろう。」
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保守党のバーゲン党首、引退を表明 [保守党]

 保守党のキャンディス・バーゲン暫定党首は9月6日、次の総選挙に出馬せず引退すると発表した。
「9月10日以降に誰が私の地位を継承しようと、私は心から支えていく。カナダの保守運動の未来について、私は信じがたいほど楽観的だ。保守党が強く団結するとき、保守党は勝つ。」
 バーゲン党首は2008年下院議員に初当選(当時の名はキャンディス・ヘップナー。2011年に離婚)し、当選5回。ハーパー内閣で社会開発大臣を務め、2022年2月から暫定党首を務めている。

 なお保守党は現在、党首選の真っ最中である。投票は6日に締め切られ、集計がすでに始まっており、10日に結果が発表される予定になっているが、カナダ女王エリザベス二世が8日に崩御し、カナダは10日間喪に服することになったので、延期すべきという声が挙がっている。
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トルドー内閣改造 [自由党]

トルドー首相は8月31日、小規模な内閣改造を行った。
フィロメナ・タッシ公共サービス・調達大臣は南オンタリオ経済開発エージェンシー担当大臣に、ヘレナ・ジャチェック南オンタリオ経済開発エージェンシー担当大臣は公共サービス・調達大臣になり、両者のポストが入れ替わった。
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緑の党党首選、4組が立候補 [緑の党]

 カナダ緑の党は8月31日、党首選の立候補者は4組で確定したと発表した。
 エリザベス・メイ元党首&ジョナサン・ペドノー氏、アンナ・キーナン氏&チャド・ウォルコット氏は、2人1組で共同党首として立候補する。あとの2人は単独党首候補で、セーラ・ガブリエル・バロン氏とシモン・グノッチーニ=メシエ氏である。
 メイ氏は候補の中で、唯一の現職下院議員である。キーナン氏は2019年と2021年、バロン氏は2006年(2021年には無所属で)、グノッチーニ=メシエ氏は2021年に緑の党から下院選に立候補し落選している。ウォルコット氏は、2018年にケベック州議会選で落選している。
 ナジブ・ジュット氏も立候補を予定していたが、義務づけられている英語とフランス語のテストについて後者を拒否したため、失格となった。

 党首選は、第一回と第二回の投票が行われる。第一回投票は10月14日までに行われ、同日集計し誰が第二回投票に進めるかが発表される。
 第二回投票は11月19日までに行われ、同日に当選者が発表される。
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31日にトルドー内閣改造 [自由党]

 トルドー首相が8月31日に小規模な内閣改造を行うと、メディアが30日に報じた。
 首相周辺からの話によると、個人的な理由で辞任したい閣僚が一人いるのと、フィロメナ・タッシ公共サービス・調達大臣が家庭の事情により異動を希望しているのだという。
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10月3日の総選挙を発表 [ケベック]

 ケベック州のフランソワ・ルゴー首相は、8月28日にミシェル・ドワヨン副総督に会い、州議会を解散し10月3日に総選挙を実施するよう要請すると、23日にツイッターで発表した。
 法律では、総選挙は4年ごとの10月第一月曜日に(解散がある場合はその39日後までに)実施しなければならない。選挙期間は33日から39日の間で、2022年は10月3日までに実施しなければならないことから、総選挙の公示は8月29日までに行わなければならない。各党は総選挙に備え、すでにマニフェストを発表しているが、候補者全員を擁立できていない党がまだあるようだ。
 現有勢力はケベック未来連合76、ケベック自由党27、ケベック連帯10、ケベック党7、ケベック保守党1、無所属4(定数125議席)。7月31日にレジェ社が実施した政党支持率調査は、ケベック未来連合44%、ケベック自由党18%、ケベック連帯15%、ケベック保守党13%、ケベック党10%となり、与党ケベック未来連合が過半数を獲得できそうだ。ケベック保守党は、2009年の結党以来議席を獲得できていないが、今年に入って支持率を上げており、議席獲得が期待できる。
 かつて「ケベック保守党」という政党があったが、ケベック自由党の民族派を吸収し「国民連合」(ユニョン・ナショナル)となり、独裁者デュプレシが18年もの長期政権を敷いたが、1959年に彼が死去すると「静かな革命」が起こり、同党は消滅した。以後ケベックでは保守政党の議席獲得は困難となり、1982年には「ケベック進歩保守党」が結成されたが、カナダ進歩保守党の協力を得られず、議席を獲得することなく89年に解散した。
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メイ元党首、党首選出馬か [緑の党]

 緑の党は、11月19日に新しい党首を選出する。複数のメディアは、エリザベス・メイ元党首が立候補し共同党首に就くことを検討していると報じた。
 メイ氏は2006年から2019年まで13年間も党首を務め、4度の総選挙を指揮し、2011年総選挙では同党初の当選者となった。2019年総選挙では、支持率が一時13%にまで達し、2桁議席獲得も期待されたが、3議席に終わった。彼女はその年結婚したこともあり、「家庭の事情」を理由に党首を辞任したが、後任のアナミー・ポール党首は、イスラエルによるパレスチナ空爆を非難しなかったばかりか、イスラエル擁護発言をした相談役を批判しなかったため、不信任投票され、辞任した。
 メイ氏は、党首は議会に議席を持つ人が好ましいと考え、マイク・モリス議員に立候補するよう要請したという。だが彼は「党首選に出馬してほしいという要請を、全国からいただいており本当にありがたく思う。ただ今は、自分を選んでくれた選挙区の住民のために働くことに専念したい」と語っていることから、メイ氏は自ら立候補し人権活動家のジョナサン・ペドノー氏と共同党首に就くことを考えているという。

 党首選には、ケベック緑の党のアレックス・タイレル党首が出馬を検討していたが、ロシアのウクライナ侵攻直後に「自分は暴力に反対する」「ウクライナは武器を供与されるべきでなく、ロシアとの交渉に応じるべきだ」と発言し、7月にカナダ緑の党を除名された。
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オンタリオ総選挙でフォード保守党圧勝 [オンタリオ]

 6月2日に実施されたオンタリオ州議会総選挙は、進歩保守党83(67)、新民主党31(38)、自由党8(7)、緑の党1(1)、ニュー・ブルー党0(1)、オンタリオ党0(1)(定数124議席、括弧内は解散時勢力)という結果となり、与党進歩保守党が再選を果たした。得票率は進歩保守党40.8%、新民主党23.7%、自由党23.9%、緑の党6.0%、ニュー・ブルー党2.7%、オンタリオ党1.8%で、投票率43.5%は過去最低となった。
 今回の結果はおおむね前回2018年と変わらない結果となったが、注目すべき点はいくつかある。一つは、与党進歩保守党が2期目に議席を増やしたことだ。カナダ政治史において、野党が政権奪取した1期目は有権者に期待され圧勝できても、2期目は失望され議席を減らすのがほとんどだ。オンタリオでは1955年、進歩保守党のレスリー・フロスト政権が2期目に4議席増やしたのが唯一の例外だが、このときは定数が8議席増えている。
 前回圧勝したダグ・フォード首相は、所詮はキワモノであり1期限りと見られていた。彼の最初の1年半は、縁故採用スキャンダルによって人気を大きく落とした。だが政権はその後、新型コロナ禍に見舞われる。フォード首相は最初の1年で200回以上の記者会見を行い、その最後を「神よオンタリオの人々を祝福したまえ」で締めくくった。縁故スキャンダルは話題に上らなくなり、彼の支持率は上昇した。
 オンタリオでは1万3000人が死亡し、北米のどの地域より学校が長期間閉鎖された。フォード首相の対策が優れていたことを示す根拠は、何もない。にもかかわらず世論調査は、多くの有権者が、フォード政権の新型コロナ対策は投票先を決める要因ではなく、また政権交代の必要を感じていないことを示した。
 ミシサウガ・バーン・スカボローなど連邦レベルでは自由党の強固な基盤も、今回は進歩保守党に獲得されている。明らかに、2021年9月の連邦議会総選挙では自由党に投票した人が、今回進歩保守党に投票していると考えられる。前回とあまり変わらない結果となった今回総選挙で、進歩保守党が議席を増やせたのも、新民主党から奪った分である。
 進歩保守党の得票は、前回にくらべ41万4000票減っている。だが投票率が下がっているため、得票率だと前回の40.5%より増加している。いっぽう二大野党の新民主党と自由党は、合わせると47.6%となり進歩保守党を上回るが、左派票の分散が起き与党圧勝を許した。特に自由党は1桁議席しか取れず、大量の死票を生んだ。
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 新民主党は、政権奪取した1990年総選挙を除くと、前回2018年が過去最高の成績で、野党第一党となった。アンドレア・ホーバス党首は「政権奪取にはあと10議席が必要だ」と強調したが、その10議席はどこにもなかった。それどころか、自動車の町ウィンザー-テクムセ選挙区やエセックス選挙区、鉄鋼の町ハミルトン・イースト-ストーニークリーク選挙区、鉱業の町ティミンズ選挙区を進歩保守党に奪われ、ホーバス党首は13年間務めた党首を辞任すると発表した。46歳で党首に就任したときはブロンドの髪の若手だったが、今では白髪に変わっていた。
 彼女は三大政党党首として、常にオンタリオ政界で注目されてきた。最初に挑んだ2011年総選挙では、与党自由党に過半数を許さず、17議席ながらキャスティングボートを握った。政敵たちは、ボブ・レイ新民主党政権が財政を破綻させた過去を挙げ、新民主党への警戒を訴えたが、彼女はレイが自由党党首となった事実を挙げ、レイの悪評からの脱却に成功した。個人攻撃を控えた彼女のスタイルは、2014年・2018年と議席を増やし続け、野党第一党にまでのし上がったが、総理の椅子にあと一歩及ばず、4度の総選挙の全てに敗れ、政治的敗者として表舞台を去ることになった。
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 自由党は、得票率23.9%の2位になりながら、獲得わずか8議席に終わった。公式政党資格すら獲得できず、経費すら支給されない。選挙戦略の失敗は明らかで、新民主党との2位争いにも大敗し、スティーブン・デルドカ党首も落選し、開票からわずか1時間後に辞任を表明した。

 緑の党は2議席獲得を予想されたが、結果は1議席の現状維持に終わった。今回も124選挙区の全てに候補を擁立したが、時間と労力の多くをパリーサウンド-ムスコカ選挙区に注いだ。そして得票率40.7%を記録したものの、2位で敗れた。


写真上:涙ながらに辞任を表明するアンドレア・ホーバス党首。
写真下:2009年党首選で演説するアンドレア・ホーバス候補。
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