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緊急事態法を巡り議会がヒートアップ [新型コロナ]

 2月14日に緊急事態法が発動されると、「フリーダム・コンボイ」抗議者の強制排除・逮捕が始まった。首謀者と見られるタマーラ・リッチ容疑者とクリス・バーバー容疑者は、17日に逮捕された。

 連邦議会では、緊急事態法を発動した与党自由党と、これに賛同した新民主党への批判の声が高まっている。保守党のメリッサ・ランツマン議員は16日、連邦議会でトルドー首相に質問した。
「総理は、不当に緊急事態を煽っています。」
「総理はいつ、分別を失くしたのですか?」
 トルドー首相は、これに過敏に反応した。
「保守党議員は、鉤十字を掲げる人々の横に並ぶことができる。彼らは、南部連合旗を掲げる人々の横に並ぶことができる。」
「我々は、仕事に取りかかろうとする、そして生活を取り戻そうとするカナダ人の横に並ぶ方を選ぶ。違法な抗議は、止めなければならない。そして彼らは、そうすることになる。」
 ランツマン議員は、激しく反論した。
「私はユダヤ人で、ホロコーストの生き残りの子孫です。今日という日を除いて、これほど侮辱されたことはありません。総理は、私が鉤十字の横に並んだと言うのですか。謝罪して下さい。」
 ここでアンソニー・ロタ議長から「議会では挑発的な言葉を使用しないよう」注意が入った。
 「フリーダム・コンボイ」支持をいち早く表明し、次の党首本命と目されるピエール・ポワリエーブル議員はSNSで、首相の発言を批判した。
「最低のコメントだ。たとえトルドー氏の発言であっても。」

 保守党のキャンディス・バーゲン暫定党首は17日、連邦議会で「歴史は新民主党には寛容でない」と演説し、緊急事態法施行に賛成した同党を批判した。
 彼女は「大鉈」(sledgehammer)という語を用いたが、これは現首相の父ピエール・トルドー首相が1970年に戦時措置法を発動したとき、これに反対した新民主党のトミー・ダグラス党首が「ピーナッツを割るためにsledgehammerを振るう」と語ったことを意識したものだろう。ピエール・トルドー首相は「ケベック解放戦線はピーナッツとは違う」と反論した。
 新民主党のシン党首は逆に、バーゲン党首に尋ねた。
「我が国の民主主義を攻撃し、市民を困らせている運転手たちを支持したことを後悔していますか?」
 バーゲン氏は党首に就任する前、オタワの公道を占拠する抗議者たちのところに行き、ともに写真を撮らせていた。
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