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トランプ勝利、カナダ保守党に波紋 [保守党]

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 保守党党首選に立候補したケリー・リーチ前労働大臣は、11月9日「今夜我々のアメリカのいとこが、エリート集団を放棄しドナルド・トランプ氏を次期大統領に選んだ」という声明を発表した。
「これはわくわくするメッセージだ、我々がカナダにも届ける必要のある。」
 「メッセージ」の意味を記者に問われた彼女は、いわゆるエリート集団と平均的カナダ人の間で拡大しつつあるギャップのことだと説明した。だが「トランプ氏もエリートではないのか」と問われると、「彼がエリートかどうかについてコメントするつもりはない」と答えた。また彼女は、トランプ氏が女性や障害者について述べたことを支持していないと語った。

 だが、同じく党首選に立候補したマイケル・チョン元政府間関係大臣は、リーチ氏の意見を一蹴した。
「ドナルド・トランプ氏が大統領選で行った分断政治を、私の同僚ケリー・リーチ氏がカナダの保守党に猿真似させようとしている。これは、間違いである。我々が有権者に、野心的で、訴求力があり、包容力のあるビジョンを提示するとき、カナダの保守党が勝利する。」

 同じく党首選に立候補したクリス・アレクサンダー前市民権・移民大臣は、かつてリーチ氏の「野蛮な文化」論争に加担していたが、今回は彼女の発言を批判した。
「中米に対するその種の怒りをカナダに輸入することが、生産的だとは思わない。我々には異なる現実がある。」
「保守党は過去にそのような、あるときは排他的で、またあるときは非寛容な手法を何度か試みた。だがそれらは、カナダにおいて有効でなかった。」
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コメント 6

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村田

カナダでのトランプ支持率が気になりますね。
カナダでもトランプ的な政治が受け入れられてしまうのでしょうか。
by 村田 (2016-11-12 15:54) 

高橋幸二

はじめまして。
トランプ氏はカナダの政治家ではないので、「支持率」は調査されていないでしょうが、参考となる記事をアップロードしました。
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2016-11-12
保守党内では一定の支持があるようです。

by 高橋幸二 (2016-11-12 22:21) 

村田

高橋さん

参考記事をアップロードいただきまして、ありがとうございます。

>http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2016-11-12
>保守党内では一定の支持があるようです。

保守党内では「満足している」方が多いのですね。
カナダでも「トランプ的」な政治が受け入れられてしまう可能性も
あるということは残念です。

カナダの現政権とトランプ大統領は全く正反対な印象があったので
ある意味、カナダは「人、資金、技術」の受け入れ先としてのチャンス
があるかと思ったのですが、そう単純ではなさそうですね。

最後になりましたが、いつも有用な記事をアップロードしていただき
ありがとうございます。とても参考になります。








by 村田 (2016-11-13 15:02) 

高橋幸二

カナダ西部はポピュリズムの影響が強く、ケリー・リーチ氏のようにトランプ的政治に迎合する人がいます。彼女は医師で議員で元大臣なので、「反エリート」は党首選に勝つための方便だとは思いますが。
政治歴のない人や浅い人が党首選に出馬することはよくあり、当選したこともあります。カナダでは、政治参加への障壁が非常に低いと感じます。
by 高橋幸二 (2016-11-15 17:56) 

高橋幸二

mixiに「カナダの歴史と政治」コミュニティ(http://mixi.jp/view_community.pl?id=1611536)を作っています。よろしければお越し下さい。

by 高橋幸二 (2016-11-15 17:59) 

村田

>カナダ西部はポピュリズムの影響が強く、ケリー・リーチ氏のようにトランプ的政治に迎合する人がいます。

そうですか。勉強になります。ありがとうございます。
私のような庶民からすると、トランプ氏もかなりの「エリート」に
思えるのですがアメリカの人たちはそうは思わないということなの
でしょうか。

「反エリート」はまだしも、人種差別や女性蔑視の言動がカナダや
もちろん日本でも受け入れられるようにならないことを願います。

>mixiに「カナダの歴史と政治」コミュニティ

情報ありがとうございます。伺います。

by 村田 (2016-11-15 22:17) 

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