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同性婚十周年記念セレモニー [人権]

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 北米で初めて同性婚を行った2組のカップルが1月14日、トロントのメトロポリタン・コミュニティ教会で十周年の記念セレモニーを行った。
 ケビン・ブラサとジョー・バーネル、エレイン・ボツールとアン・ボツールは2001年1月14日、メトロポリタン・コミュニティ教会でブレント・ホークス牧師の司式により、同性婚の結婚式を挙げた。それは同性婚が合法化される2年前のことだった。

 アンは10年前、恋人のエレインと結婚すると友人に告白したとき「カナダでそんなことができるの? 政府を相手に戦うつもり?」と驚いて言われたのを覚えている。
 エレインは、挙式の日を複雑な思いで迎えた。教会は二人を、防弾装甲された車で迎えに来たからである。
「爆弾を仕掛けるという脅迫が何件かあったと、あとで聞きました。」
 教会内は大勢の警官に警備され、ホークス牧師も防弾チョッキを着用していた。ホークス牧師は、当時を振り返ってこう述べた。
「挙式の朝は、ボディガードの指示で教会へ真っ直ぐ行かずに迂回し、式の間はずっと防弾チョッキを着るように言われました。」

 当時はオンタリオ州も連邦政府も、同性婚を認めていなかった。だがその2年後、同性婚合法の判決が下った。あれから8年、7000人以上の同性カップルがカナダで結婚し、同性愛者もしだいに社会的に承認されるようになった。そしてメトロポリタン・コミュニティ教会の十周年セレモニーでは、誰も防弾チョッキを着用しなかった。ケビン・ブラサとジョー・バーネルは、10年前には身の危険を感じながら歩いた教会の通路を、今や何の恐れもなく堂々と歩いたのである。ケビンはこう述べた。
「もう誰も、二度とあんな状況で結婚するようなことがないよう望みたい。でも私たちは本当に、価値あることを成したと信じている。」
 エレインはこう述べた。
「アンには、私の愛が10年前よりもっと強くなっているということを覚えていて欲しい。」
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写真上:2001年1月15日のグローブ&メイル紙。左からケビン・ブラサ、ジョー・バーネル、ブレント・ホークス牧師、アン・ボツール、エレイン・ボツール。
写真下:メトロポリタン・コミュニティ教会が発行した結婚証明書。
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