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「サダコと千羽鶴」の著者コアが死去 [日本]

acd1005100815002-p1.jpg 広島の被爆少女の物語「サダコと千羽鶴」を書いた作家のエレノア・コアが、2010年11月22日に死去していたことが、遺族から広島平和記念資料館に入った情報でわかった。88歳だった。
 コアは1922年、サスカチュワン州カムサックに生まれた。高校時代に日系移民の同級生と親しくなったことから、日本食・書道・折り紙など日本文化に強い関心を持つようになった。
 サスカチュワン大学を卒業後、新聞記者として広島を訪問した際、平和記念公園にある「原爆の子の像」に目をひかれ、そのモデルとなった少女に興味を抱いた。
 そのモデルである佐々木禎子は、被爆が原因で白血病にかかり、病院で闘病生活を送っていたが、千羽鶴を折れば元気になると信じて折り続けた。「サダコと千羽鶴」によると、禎子は644個折った時点で12歳でこの世を去った。そして彼女の級友たちが残りの鶴を折って1000個揃え、彼女の墓前に捧げたという(禎子は実際には2000個以上折った)。さらに彼らは資金を集め、禎子と被爆者を覚える「原爆の子の像」の建造を実現させた。
 コアはこの逸話に感動し、1977年「サダコと千羽鶴」を出版した。これはカナダやアメリカで学校の副読本に採用されるなど、世界中で幅広く読まれた。2010年5月には、ニューヨークで禎子の兄佐々木雅弘さんと面会した。


写真:佐々木雅弘さん(右端)と面会するエレノア・コア(左端)。
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