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野党各党が選挙区ツアーを開始、総選挙モードに突入

 1月31日、連邦議会の新しいセッションが召集される。最後の総選挙から2年以上が経過し、解散・総選挙は今年確実にあるものと見られている。
 夏は夏休み、冬はクリスマス休暇があるので、総選挙が実施されることはほとんどない。過去の例を見ると、総選挙は圧倒的に春か秋に実施されることが多い。
 ところが多くの州は選挙日を固定しているため、今年秋にはプリンスエドワード島州(10月3日)、マニトバ州(10月4日)、オンタリオ州(10月6日)、ニューファンドランド&ラブラドル州(10月11日)、サスカチュワン州(11月7日)と集中的に州議会選挙が行われる。よって、連邦議会選挙が秋に実施された場合、各党は資金が不足することになるだろう。ゆえに連邦議会選挙は、この春に実施される公算が高いのである。
 次の連邦議会では、次年度予算案が上程される。与党保守党は過半数を割り込んでいるため、野党3党が共同で予算案を不信任すれば、解散・総選挙を強制することができる。そこで野党各党は、総選挙は近いと見て活発な事前運動にとりかかっている。

 ケベック連合のデュセップ党首は11日、ケベック州がGST(連邦消費税)とPST(州消費税)を統合しHSTを導入した補償として、20億ドルを予算に計上しないなら、予算案に反対投票すると語った。ケベック州は、1992年にGSTとPSTを統合しHSTを導入したが、最近導入したオンタリオ州やブリティッシュコロンビア州とは異なり、連邦政府からいかなる補償も受けていない。
 デュセップ党首は13日から、次の総選挙でケベック連合が保守党から奪取したいと狙っている4つの重要選挙区を訪問する。
 いっぽう自由党のイグナティエフ党首は、他党が保有する20選挙区(5州)のキャンペーン・ツアーをすでに開始している。彼はCTVの番組で「総選挙をひき起こすのは私ではなく、ハーパー首相だ。だが私は、総選挙の準備ができている」と語った。
 そして、12日の記者会見ではこう述べている。
「私が言いたいのは、総選挙が行われるとき、この選挙がいったい何に関するものなのかを国民に明確に示すことだ。中流家庭を対象とした経済政策か、それとも巨大刑務所と10億ドルの戦闘機と法人税減税か。」
 ところが新民主党のレイトン党首は12日「私は他党党首たちに、党利党略のゲームを脇に置いて、カナダにふさわしいリーダーシップを少しでも示すよう求めている」と述べ、総選挙をひき起こしかねないチキンゲームをやめるよう呼びかけた。そして、予算は10億ドルの戦闘機や刑務所拡張にではなく、雇用創出、教育、ファミリーケアと退職者への保障に使われるべきだと述べ、新民主党にはカナダ年金プランの「控え目な」増額と、家庭用暖房からのGST非課税措置について交渉するプランがあると語った。
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