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キラー・コワルスキー死去 [スポーツ]

2086400 元プロレスラーのキラー・コワルスキー氏は、8月8日に心臓発作のためボストンの病院に入院していたが、17日に脳死と宣告されていた。その後は生命維持装置で延命していたが、家族が30日に装置を外したため死亡した。

 コワルスキー氏はオンタリオ州ウィンザーに生まれ、本名はワルディック・コワルスキー。ルー・テーズにスカウトされ1947年にレスラーとしてデビュー。ヒールとして活躍し、AWA世界ヘビー級、WWWF世界タッグ王座などを獲得した。2メートルを超える巨体に加え、正統派のレスリングから反則技までこなし、ヒールとしての資質の全てを兼ね備えた名レスラーだった。1959年、ユーコン・エリックにトップロープからニードロップを与えた際、シューズのひもが引っ掛かって左耳をそぎ落とす事故が起こり、悪名を轟かせた。その後エリックが自殺したのはこの事故が原因と噂されたが、実際は妻の不貞が原因だった。また梶原一騎は「タイガーマスク」の中で、コワルスキーがこのときエリックのそぎ落とされた耳を見たせいで菜食主義者になったと綴っているが、実際はそれ以前からそうであった。
 日本へは日本プロレス参戦のため3度来日し、1963年の第5回ワールドリーグ戦では決勝で力道山と対戦したほか、開幕戦でジャイアント馬場の凱旋帰国第一戦の相手を務め、時間切れ引き分けの熱闘を演じた。第10回大会では馬場と決勝で対戦したほか、アントニオ猪木とも対戦している。1971年にはNWAタッグリーグ戦に登場し、パイルドライバーで選手二人を死なせたキラー・バディ・オースチンとの「キラー・コンビ」で好成績を収めている。また全日本プロレスにも2回参戦している。
 引退後はマサチューセッツ州セーラムにレスリングスクールを設立し、トレーナーとして活動した。
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