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カナダ、外国人ストリッパーへの就労許可を厳格化 [人権]

 カナダ移民省は、外国人ストリッパーの虐待や人身売買を取り締まるため、外国人ストリッパーへの就労許可を拒否できるようになる。フィンリー移民大臣が5月16日、明らかにした。
 法律が改正されると、移民局の職員には、外国人ストリッパーが虐待を受けたり売春などを強要されるおそれがある場合、彼女たちに就労許可を出さない権限が与えられる。
 移民相は声明で「このことで、カナダにおけるストリッパーなどの短期労働者が虐待され、搾取され、人身売買の犠牲者になるのを防ぐことが出来ると考えます」と語った。
 「前の自由党政権は、外国人ストリッパーは強制売春などの搾取の犠牲になりやすいという警告があったにもかかわらず、全面的に例外措置として処理してきました。今回の修正で、自由党の『ストリッパーゲート事件』のよき日々は過去のものになったのです」。

 国際的な人身売買・性的虐待に対処した今回の措置は、従軍慰安婦問題と連動したものだとする見方が強い。


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高橋 幸二

●ストリッパーゲート事件

 ジュディ・スグロー移民相が、選挙期間中ルーマニア人踊り子アリーナ・バレイカンに、珍しい自由裁量のビザを与えたことが2004年11月に明るみに出た。移民局はその前年には600人以上の外国人女性(その多くはルーマニア)に、エキゾチック・ダンサーとして一時的就労許可証を発給していたことがわかった。議論の的となっているビザ・プログラムは1998年に導入されたものだが、踊り子に要求されたのは雇用主からの手紙を提出することだけだった。
 これについてスグロー移民相は「この仕事に就きたいと思うカナダの女性は、もはやほとんどいないのです。しかし業界からは要望があり、政府はそれに応える義務があります。」とコメントした。だがジョー・ボルプ人材相は「ストリップクラブのオーナーは外国人ダンサーを募集する前に、カナダ人の雇用が不可能だったとする証明が必要だ」と語った。2005年5月11日付ナショナル・ポスト紙によれば、ボルプはスグローが辞任するよう図ったとしている。また2005年4月29日付トロント・スター紙によると、ボルプが移民相のポストを切望したと伝えた。
 さらにスグロー陣営が6月の総選挙期間中、パキスタンから移民した実業家から政治献金を受けていた疑惑も浮上した。またピザ店経営者のハージット・シンが、「無料のピザとガーリック・ブレッドを彼女の選挙事務所に提供すれば、永住権が降りやすくなるよう難民のステータスを保証する、さもなくば国外追放だ」と言われたと暴露した。新民主党のパット・マーチン議員も、これ以上この問題でスグロー移民相を批判するなら、彼の支持者に大臣の許可証を与えないと脅迫されたとして訴えた。
 スグロー移民相は、野党側から辞任などの厳しい要求を突きつけられた。マスコミはかつてのウォーターゲート事件をもじって「ストリッパーゲート」と呼んで連日のように報道した。
 2005年1月、スグローは「全ての疑惑は事実無根だ」と言いつつ、移民相を辞任した。彼女はその月のうちにシンを名誉毀損で告訴し、75万ドルの損害賠償を求めた。シンは翌月インドに追放され、後に自分の主張は誤りだったと認めた。
by 高橋 幸二 (2007-12-02 19:31) 

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