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1票差で新年度予算成立、マーチン政権生き残る [自由党]

 5月19日、下院で政府提出の新年度予算案が採決された。否決されれば内閣不信任とみなされ、解散・総選挙は必至の状況だったが、少数政権の自由党には新民主党がつき、保守党はケベック連合と組んでほぼ互角の対決となった。
 保守党のダレル・スティンソン議員が癌の手術で投票できなかったので、自由党も公平を期してピーター・アダムス議員を棄権させた。自由党(133名)と新民主党(18名)のほかの議員は全員が賛成して150票。保守党(98名)とケベック連合(53名)の議員は全員が反対して151票。そのため、残る3人の無所属議員の投票によって政権存続か解散・総選挙かが決定されることになった。
 前自由党所属のキャロリン・パリッシュ議員は賛成、デビッド・キルゴア議員は反対に投票し、運命の最後の1票がチャック・キャドマン議員(ブリティッシュコロンビア州)によって投じられた。癌と闘病中のキャドマン議員はこの日の投票のために登院し、賛成票を投じたため、賛成152票、反対152票の同数となり、ピーター・ミリケン下院議長(自由党)が賛成に投票し、新年度予算はわずかに1票差で可決された。
 マーチン内閣はかろうじて存続することになったが、マーチン首相はスポンサーシップ事件の報告が出てから30日以内に選挙をすると公約しているため、次の選挙は翌年1月か2月となる見込み。だが野党保守党とケベック連合は、今後もことあるごとに解散・総選挙を求めて自由党政権に揺さぶりをかけてくることが予想される。


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