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連邦警察のラッキ長官、辞意を表明 [新型コロナ]

 ブレンダ・ラッキ連邦警察(RCMP)長官は2月15日、辞意を表明した。3月17日に辞任する。
 2022年の緊急事態法発動は、野党などから強く批判されている。これに関する公聴会で彼女は証言しているが、その対応について辞任を迫られていた。公聴会についてのルロー判事による報告書が、近日公表されることになっていた。

 彼女は2018年4月16日、女性では初の長官に就任した。連邦警察は、元女性警官による2件のセクハラ訴訟を起こされ、ボブ・ポールソン長官(当時)が公式に謝罪し、その辞任を受けてラッキ副長官が昇格した。彼女は、連邦警察には有毒な社風があると認め、その改善を約束したが、それには時間がかかると語った。

 連邦政府がカナダに入国するトラック運転手にワクチン接種を義務づけたのに対し、運転手らがトラックで道路や国境を封鎖する抗議行動「フリーダム・コンボイ」に打って出たが、政府は2022年2月14日緊急事態法を発動し、これを強制排除した。
 緊急事態法の発動は適切だったかどうかについて公聴会が開催されたが、ラッキ長官は発動の1日前にメンディチーノ公安大臣に「既存の法律を通じてすでに利用可能な全ての手段をまだ使い切ってはいないというのが私の見解です」「今起きているさまざまな刑法上の犯罪に対し、既存の権限で告発できる場合があります」「これらの既存のツールは、我々の既存の計画で考慮されており、必要に応じて適宜使用されます」という電子メールを送っていたことがわかった。彼女は13日と14日の閣議に出席しているが、「発言するよう招待されていなかった」ため、緊急事態法発動なしに既存の法律の範囲で解決する計画の具体的内容については、伝えなかった。なおカナダ安全保障情報局(CSIS)は13日、フリーダム・コンボイは国家安全保障に対する脅威ではないと答申している。
 アルバータ州のタイラー・シャンドロ法務大臣は、長官の解任を要求した。
「非常事態法に訴えるという決定の前に、彼女は利用できる全ての法の執行オプションを連邦内閣に知らせることを怠った。」

 保守党のグレン・モーツ議員は、ラッキ長官の辞任について次のように述べた。
「私が思うに、彼女はこの政府や大臣の思惑に引っ張られすぎた。不運だったと思う。」
「彼女が退任して、元気に過ごしてくれたらいいと願っている。」
 新民主党のピーター・ジュリアン議員は、ラッキ長官の退役生活が幸福であるよう願うとともに、制度的人種差別と責任の欠如は彼女の任期中に解決しなかったと強調した。
「次の長官がこれらの問題に対処し、連邦警察がこれらの問題の解決を始めることを確実とするよう、連邦政府が考慮することを望んでいる。」
 彼女は2020年、連邦警察に制度的人種差別はあるかと問われ、「言葉を選ぶのに苦労した」と語ったことで批判された。
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