SSブログ

プリンスエドワード島州総選挙、緑の党支持率トップに [プリンスエドワード島]

 プリンスエドワード島州(PEI)のウェイド・マクロークラン首相は3月26日、州議会総選挙を4月23日に実施すると発表した。
 この州では連邦結成以来、PEI自由党とPEI進歩保守党だけが政権を担って来た。それどころか、他党は1996年まで総選挙で1議席も獲れなかった。1996年にPEI新民主党が1議席、2015年にPEI緑の党が1議席獲ったのがわずかな例外である。緑の党は2015年総選挙で、ピーター・ベバン=ベイカー党首が議席を獲得、さらに2017年11月の補選でハンナ・ベルが当選し、二大政党以外では初の複数議席を保有した。
 資金力でも組織力でも二大政党に遠く及ばない緑の党だが、2018年8月に世論調査でトップに立ち、今日まで与党自由党と抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げている。2月に実施された最近の世論調査では、支持率が緑の党38%、進歩保守党29%、自由党27%と、緑の党が首位に立ち、カナダ初(世界初?)の緑の党単独政権を樹立する勢いである。「誰が最上の首相か」という調査でも、マクロークラン首相の23%を抑え、ベバン=ベイカー党首が38%でこちらも首位に立っている。
 緑の党は環境問題だけのシングル・イッシュー政党であり、それ以外の政策がないという定評に対し、ベバン=ベイカー党首はこのところ、緑の党としてのポリシーを訴えることに専念してきた。

 2015年5月のアルバータ州議会選挙で、新民主党が初めて政権を獲得したとき、その余韻冷めやらぬ10月に実施された連邦議会選挙では、連邦新民主党は支持率トップに躍り出た(後半失速した)。連邦緑の党も歴史的高支持率が続いており、もしもPEIで緑の党が躍進すれば、その直後5月6日に実施されるナナイモ-レディスミス選挙区(ブリティッシュコロンビア州)の補選でも、緑の党は快進撃を続けることがありえる。バンクーバー島は緑の党の支持が強い地区として知られ、同党は同選挙区を重点選挙区に指定してテコ入れを図っている。

 なお州議会総選挙の同日、選挙制度改革に関する住民投票も実施される。それは現行の小選挙区制を改め、小選挙区比例代表併用制を採用すべきかどうかを問うものである。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

nice! 0

コメント 0

コメントの受付は締め切りました