SSブログ

疑惑の焦点ウィルソン=レイボールド大臣、ついに辞任 [自由党]

 ジョディ・ウィルソン=レイボールド復員軍人大臣は2月12日、大臣と国防副大臣を辞任した。復員軍人大臣のポストは当面、ハルジット・サジャン国防大臣が代理を務める。
 グローブ&メイル紙は8日、彼女にまつわる疑惑を報道した。記事によると、ケベックのエンジニアリング企業SNC-ラバラン社が、リビアで公共事業を受注するための贈賄と詐欺の容疑で起訴されそうになっているとき、ジャスティン・トルドー首相が当時司法長官だったウィルソン=レイボールド氏に、罰金だけで済ませるするよう要請したという。さらに1月の内閣改造で彼女が法務大臣兼司法長官から外されたのは、首相の要請を拒否したからではないかという噂も流れている。同社は起訴された場合、公共事業に10年間入札できなくなる可能性がある。
B88584546Z.1_20190212185407_000_G3MGAIQC.2-0_Super_Portrait.jpg

 トルドー首相は11日に、ウィルソン=レイボールド大臣を「全面的に信頼する」「彼女が内閣に存在し続けるのがその証拠だ」と語った。だが「彼女が司法長官として行った任務の全ては、彼女一人の判断であり彼女の責任である」と述べてから1日も経たないうちに、彼女は辞任した。彼女は声明で、スタッフと国民と復員軍人とその家族に感謝の意を表明しているが、奇妙なことに首相に関する言及はなかった。
 彼女が法務大臣のポストから外されると、彼女はチームプレーヤーでなかった、ともに仕事をするのは困難で、政界に友だちもいなかったなどの噂が流れた。だがメリーアン・ミハイチャック前雇用・労働力開発・労働大臣は、それを否定する。
「私は彼女を友人で、卓越したリーダーだと思っています。彼女が健康でいてくれたらいいと願っています。」
 彼女はウィルソン=レイボールド氏が、安楽死幇助法案などでジェーン・フィルポット厚生大臣と協力して働いた事実を指摘した。
Dy6vhlFUcAAWYBF.jpg

 ウィルソン=レイボールド氏は、クワキュートル族インディアンとして生まれた。父ビル・ウィルソンはインディアンの活動家で、ピエール・トルドー首相に娘を首相にしたいと語ったという。彼女はビクトリア大学とブリティッシュコロンビア大学で学び、弁護士、先住民団体代表を経て下院議員となり、先住民初の法務大臣となった。彼女は総理の座を目指していたとも言われているが、今回のスキャンダルで平議員となり、失脚した。
DzQYMLeVAAAVEjv.jpg



図上:トルドー首相の「全面的に信頼する」「彼女が内閣に存在し続けるのがその証拠だ」発言の直後に辞任するウィルソン=レイボールド大臣。
図中:「私は指示していない」と言うトルドー首相が、周囲をSNC-ラバランを含む取り巻きで固め、ウィルソン=レイボールド氏は蚊帳の外。
図下:「カナダでは行政は司法に介入しない」と建前を述べつつ、中国に譲歩し、法務大臣の口を封じるカナダ首相。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

nice! 1

コメント 0

コメントの受付は締め切りました