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モンセフ大臣のケースは法の不条理を浮き彫りにした [自由党]

 マリヤム・モンセフ民主機構大臣が出生地を誤って公表していた件について、カナダ人の間ではおおむね同情的な声が大きいようだが、中には「辞職せよ」「市民権剥奪」という厳しい意見も聞かれる。保守党のトニー・クレメント議員は9月26日、モンセフ大臣に「深刻な結末」について語り、辞職を迫った。
 保守党政権下で成立した法律(C-24号)では、市民権申請書に出生地を偽って申告した場合、裁判なしに市民権を剥奪されることがありえる。ブリティッシュコロンビア市民自由協会のジョシュ・パターソン理事は、C-24号法は違憲立法であり、モンセフ大臣のケースはこの法律の不条理を浮き彫りにしたと語る。
「我々が駐車違反切符を切られるとき、裁判を受ける権利について聞かされる。あなたが不正な場所にゴミを捨てたら切符を切られるだろうが、裁判を受ける権利はある。じゃあ20年前に何かを言ったり言わなかったりして市民権を剥奪されるかもしれないとき、裁判を受ける権利はないのか?」
 彼は、ジョン・マッカラム移民・難民・市民権大臣が就任前の野党議員だったとき、C-24号法は「独裁的だ」と非難し、裁判に訴えることができるよう改正すると約束したと指摘した。しかし2015年11月の自由党政権発足後も、法律は改正されなかったし、それどころか新政権は毎月数十人もの市民権を剥奪した。
 移民弁護士のローン・ウォールドマン氏は26日、C-24号法を違憲立法だとする行政訴訟を起こした。本人のせいではなく親のせいで誤った申告をしてしまい、市民権を剥奪されるというモンセフ大臣に類似したケースを、彼は何件か担当していると語った。

 モンセフ大臣は、自身の出生地を巡る騒動についてこう弁明した。
「出生地に関する混乱は、私と家族にとっては大きな問題だ。しかし私が誰であるかは変わらない。これは私と家族が解決していく問題だ。ピーターボロー-カワーサ(選挙区)への私の責務と、このファイルへの私の責務は、変わらない。」
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