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ベランジェ議員、ALSのため死去 [自由党]

 自由党のモリル・ベランジェ議員は8月16日、筋萎縮性側索硬化症(ALS/通称ルー・ゲーリッグ病)のため死去した。61歳だった。彼が提出した国歌変更法案は、下院を通過したものの、法案成立を見ることなく志半ばで倒れた。
 彼はオンタリオ州マタワで、フランス語を話す家庭に生まれた。彼の母は、オンタリオ州におけるフランス語の権利擁護運動に関わっていた。彼は子供のころはバスに乗り、60キロ離れたフランス語校に通った。
 1995年総選挙で初当選し、8回連続当選して21年間下院議員を務めた。彼は母と同じように、カナダにおけるフランス語の権利を擁護することに努めた。
 2015年10月の総選挙の最中、彼はしばしば話すことが困難になった。11月に病院で診察を受けたところ、難病の筋萎縮性側索硬化症と告知され、余命いくばくもないことが判明した。そのため彼は、下院議長に就くことが予定されていたが、断念した。
 彼は2015年2月、国歌「オー・カナダ」の歌詞“in all thy sons command”を“in all of us command”に変更する法案を提出したが、当時は保守党政権下で、4月に否決された。だが発病後の2016年1月27日、同様の法案を連邦議会の歴史上初めて、コンピュータによる電子音声で発議し再提出した。
 病気の進行は予想より早く、彼は発声・歩行などに困難を抱えながら議員活動を続けた。同法案が6月15日に下院を通過したとき、議員たちは起立して国歌を斉唱した。だがまだ上院を通過していないため、国歌変更は7月1日のカナダ・デーに間に合わず、連邦議会も夏休みに入ったため、法案成立・国歌変更を見ることなく他界した。
 2016年3月9日には、彼は満場一致で一日名誉議長に任じられ、議長席におよそ20分座り、コンピュータによる電子音声で発言した。
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