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新民主党、エグリントン=ローレンス選挙区でトムソン元財務大臣を擁立 [2015年下院選]

 新民主党は8月14日、サスカチュワン州のアンドリュー・トムソン元財務大臣を、オンタリオ州エグリントン=ローレンス選挙区の候補として擁立すると発表した。彼はこの選挙区で、現職の財務大臣ジョー・オリバー氏と激突する。
 新民主党のマルケア党首は、次のように述べた。
「我々は、議会で予算を作成する役人を首相が罷免できる権限を廃止し、彼らを監査長官のような独立した存在にする。政府が財務情報を国民から隠すことができないよう、法律を透明化する。」
「新民主党のアンドリュー・トムソンは、エグリントン=ローレンスの人々に、ジョー・オリバー財務大臣が成しえなかった均衡財政を提供する。」
「ハーパー首相は、予算庁の独立性を徐々にむしばみ、予算の詳細の公表を妨げるため裁判で争った。」
 予算庁のケビン・ページ氏は2008年、財政赤字の可能性と不況について警告したが、保守党政権はこれらを否定し続けた。彼は2011年には、F35戦闘機は政府の見積もりよりずっと高価であると忠告した。2012年には老齢年金支給条件の厳格化に反対し、保守党政権との対立が決定的になった。すると政府は予算削減・人員削減を含む綱紀粛正を断行したため、彼は保守党政権を告訴した。

 トムソン元財務大臣は、1995年サスカチュワン州議会に初当選し、新民主党政権で要職を歴任した。エネルギー・鉱業大臣としては、石油・天然ガス採掘を活性化させるためロイヤルティを引き下げ、原油価格の引き下げに成功した。情報テクノロジー大臣としては、大学構内に無料wi-fiを導入するなど、州人口の86%に高速ブロードバンドを提供した。文部大臣としては、サスカチュワンの新卒者がサスカチュワンで就職した場合、5年間で最高10万ドルの税額控除を提唱した。そして財務大臣としては、増収にともない州消費税・資産税・法人税の大規模な減税を断行した。野党は財政破綻を懸念したが、彼は州財政を黒字に保つことに成功した。
 2007年に政界を引退し、故郷サスカチュワンを去ってトロントの民間企業に勤めていた。

 エグリントン=ローレンス選挙区は、1979年の創設以来自由党が30年以上保持してきた鉄板選挙区だが、2011年総選挙で保守党が奪取した。新民主党は2位になったことさえなく、2011年の得票率は11.6%だった。
 新民主党が有名候補を擁立すると、左派票の分断を招き、保守党候補の当選をたやすくするだけではないかという懸念を、トムソン元財務大臣は一蹴した。
「世論調査を見ればわかるとおり、今回総選挙は与党保守党と、新たな政権を築く新民主党の戦いである。この選挙区も例外ではない。」
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