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慰安婦像建立カナダに飛び火 韓国ファソン市との姉妹提携で [人権]

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 今年は戦後70年。節目の年なのだが、日本は中国とは尖閣諸島問題、韓国とは慰安婦問題でぎくしゃくしており、修復が進まない。韓国は民間団体が韓国国内ばかりではなく、米国各地に慰安婦像を建立し、日本だけでなく米国国内でも議論を呼んでいる。そんな折、今度はカナダのブリティシュ・コロンビア州バーナビー市と姉妹都市となっている韓国の京畿道華城市(ファソン市)が、バーナビー市に慰安婦少女像を建立するという話が広まり、近隣のバンクーバー地域の日系コロニアも困惑している。この慰安婦像の建立は北米の韓国系社会が進めているのだが、ブラジルも対岸の火事と傍観するわけにはいかない。サンパウロには韓国系コロニアがあり、いつ飛び火するか分からない。
 韓国の新聞は既に建立が本決まりになったと報道しているが、同州のバンクーバー市の邦字紙・バンクーバー新報がバーナビー市のデレク・コリガン市長に独占インタビューしたところ、「慰安婦像建立は未定」と発言。同紙の津田佐江子社長は、「インターネット上であたかも建立が本決まりになったことが流布されているので、カナダ・バンクーバーでも日系コミュニティが大変困惑、混乱しており、市長に直接インタビューした」と語っている。
 バンクーバー新報の報道によると、バーナビー市と姉妹都市を結んでいるファソン市から「慰安婦問題を忘れないためにバーナビー市セントラルパークにある朝鮮戦争戦没者記念碑の近くに慰安婦像を建立したい」との申し入れがあったという。
  コリガン市長は、ファソン市に対して、提案を検討すると示唆したという。コリガン市長は、「その時はこの件について様々な問題があることを知らなかった」 とインタビューに答えている。地元の日系人からコリガン市長に電話がかかってきて初めてこの件が大きな問題を内包していることを知り、日系コロニアの人々 の反応に驚いた、と発言している。
 コリガン市長は、米国に建立された同種の像の建設で社会に大きな議論を引き起こしてい ることを知り、「姉妹都市の要請を受けることも、こうして議論していくことも我々のコミュニティの調和のためのもので、さらなる衝突を引き起こすことは市 議会の本意ではない」と説明している。
 同市では今後、公開での意見交換会などを開く予定はないが、関係者による会議を開いたり、広く人々の声を聞きたいとしており、今後の成り行きが注目される。
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