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マノン・ペロー議員に有罪判決、新民主党から除名 [新民主党]

 マノン・ペロー下院議員(元新民主党、現在は無所属)は3月20日、公的いたずらの罪で有罪を宣告された。量刑は5月21日に言い渡される。
 刑法第140条は、「公的いたずら」の定義として(a)ありもしない犯罪について虚偽の陳述をすること、(b)誰かに容疑を着せるため、または自分への容疑を晴らすため何かをすること、(c)架空の犯罪について報道すること、(d)死んでいない人について死んだと申告すること、を挙げている。
 ペロー議員は2013年12月、事務所にあるはずのあるものがなくなっていることに気づき、元従業員の女性が持ち帰ったと察知して、取り戻すためにスタッフの一人を派遣した。ところが元従業員は、自分が確かに返却したことを示す受領書をもらえたら返却すると返答したため、ペロー議員は警察を呼び、窃盗の被害を訴えた。だがペロー議員は、盗まれたと主張する物を誰がどこへ持ち去ったかを知っていて、返却する意思もあるということを警察に申告しなかったため、虚偽告訴などの容疑で起訴された。
 なおペロー議員は、背任と詐欺の容疑で捜査の対象になっている。連邦警察(RCMP)は捜索令状を得て、ペロー議員が事務所で兄弟を雇った件について、あらゆる出費に関するコピーの提出を要求した。

 新民主党は、ペロー議員をすでに幹部会から追放しているが、有罪判決を受けて彼女を党から除名した。
「ペロー議員が起訴された時点で、彼女は党幹部会から追放されている。今日の判決は、このときの処分を追認したものだ。」

 ペロー議員は、自分には騒動を起こす意図はなく、判決に失望したと述べた。
 ペロー被告の弁護人ジャン=ピエール・ランクール弁護士は、議員の元従業員がカナダ政府所有の物を返却することを拒否したのは窃盗に当たると主張し、控訴する意向を述べた。また彼は、ペロー被告の無条件の釈放を要求すると語った。
「これは刑法上の略式犯にあたる。そしてひとたび前科がついたら、彼女は失職することになる。」
 釈放は実質的に無罪判決と同等と見なされ、前科法の規定によると、無条件の釈放を得た者は1年間、条件つきの釈放を得た者は3年間、記録がカナダ警察情報センター(CPIC)に保管され、その後は破棄されるため、前科が残らないことになる。


【参照】 新民主党、ペロー議員を除名
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2014-06-07
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高橋幸二

マノン・ペロー下院議員(無所属)は7月3日、罰金1000ドル及び裁判費用400ドルの支払いを命じられた。
by 高橋幸二 (2015-07-04 23:47) 

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