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アダムス議員がソウダス氏と自由党に移籍 [保守党]

 イブ・アダムス下院議員(オンタリオ州ミシサウガ=ブランプトン・サウス選挙区選出)は2月9日、婚約者のディミトリ・ソウダス元首席報道官とともに自由党に移籍した。
 アダムス議員は自由党のトルドー党首との記者会見で、保守党政権が推進する、18歳未満の子供のいる家庭で収入を分割することで節税できる案について、一部の金持ちだけを優遇する「卑劣な政策」と批判したうえで、トルドー党首が女性の産む・産まないを選択する権利を尊重し、性的嫌がらせの容疑をかけられている2議員を除名した対処について、感銘を受けたと語った。
 彼女は、グレーター・トロント地区で自由党の公認を受けたいと述べたが、具体的にどの選挙区かは明言せず、2・3日中に公表するという。なお自由党では、どの選挙区の誰であれ、公認を受けるためには公開された予備選に勝たなければならない。
 トルドー党首は、「会談の中でアダムス議員は、女性の権利のため、中流階級のために働きたいと訴えていた」と述べ、移籍を歓迎した。
 CBCは、アダムス議員が1月5日ハーパー首相とホテルで会い、新設のミシサウガ=モルトン選挙区で公認してくれたら、新しい党員を獲得すると交渉を持ちかけたと報じた。そのとき彼女は、ソウダス氏とはもう別れたと言ったという。ところがハーパー首相は、ソウダス氏がここで待っていることはわかっていると言って、相手にしなかったという。自由党広報は、アダムス議員はこの報道を否定したと発表した。
 保守党のジョン・ウォルシュ代表は、アダムス議員の公認問題について以下のようにコメントした。
「我が党は公認規則と手続きを正確に踏み、公平に公認レースを開始する。現職議員を含むいかなる候補の不正行為も見過ごすことはないと、私は明確に伝えた。」
 ハーパー首相は、ドイツのメルケル首相との共同記者会見でこの問題について尋ねられると、こう述べた。
「状況は非常に単純である。我が党はクリーンな公認プロセスを行う責任がある。誰にでもわかる理由のため、党の候補として公認できないと、10日ほど前にアダムス議員に伝えた。」
 新民主党のマルケア党首は、自党ではこのようなことは絶対に認めないと語った。同党のマテュー・ラビーニャ議員は「これはおそらく、我が国で見られる最も恥ずべきご都合主義の一つだろう」と吐き捨てた。

 議員であるアダムス氏が記者会見を行ういっぽうで、政界事情通は、公共の職に就いていないソウダス氏の方にむしろ関心を寄せる。ハーパー首相の側近中の側近で、ハーパー政権発足時から首相広報を務め、首席報道官にまで登りつめた彼は、政権の裏事情に通じている。自由党は表向きは、彼は特別な職務に就くことはなく、せいぜいアダムス議員の選挙を手伝うくらいだろうとうそぶいているが、誰も本気にはしていない。
 ローリー・グラハムCTVオタワ副支局長は、こう述べた。
「ソウダス氏は、山のような機密情報を抱えて移籍した。彼は、首相官邸で何があったかを知りぬいている。彼は誰よりも、ハーパー首相のことをよく知っている。」
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