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オンタリオ州、シーク教徒にヘルメット着用を義務化 [人権]

 オンタリオ州のキャスリン・ウィン首相は8月14日、カナダ・シーク教徒協会に手紙を送り、今後はターバンを被ったバイク運転者にもヘルメット着用を義務づけると通達した。また首相は、シーク教徒にヘルメット着用を義務づけても、連邦憲法の「権利と自由のカナダ憲章」に抵触しないと州裁判所が判断したことを明らかにした。
「オンタリオ州民の安全は、私の最大のプライオリティであり、私はこの問題に関する懸念を放置することはできない。」

 シーク教徒は髪を切らず、ターバンでまとめているが、それゆえヘルメトットを着用することができない。しかしシーク教徒は、ターバンが頭部を保護していると主張してきた。
 カナダのブリティッシュコロンビア州とマニトバ州や、イギリス全土ではターバンを被ったバイク運転者はヘルメット着用を法律で免除されている。オンタリオ州にはそのような法律はないが、長年の慣行として黙認されてきた。グレン・マレー前運輸大臣は、ヘルメット着用を免除する州法を今年春に成立させると公約していたが、実現しなかった。
 なお統計は、ヘルメット着用を義務づけたことで、バイク事故の負傷率は75%、死亡率は30%低下したことを示している。

 カナダ・シーク教徒協会のマノハール・シン・バル氏は、自由党政権は着用免除の法制化を約束しておきながら、それを覆したことに失望したと語った。彼はさらに、連邦議会の三大政党はいずれも着用免除を支持している事実を強調した。
 かつて州議会にヘルメット着用免除法案を提出したジャグミート・シン議員(新民主党)は、自由党政権には失望したが、信仰を保護する努力を今後も続けていくと語った。
 ウィン首相はかつて、ケベック党政権が上程した「ケベック価値憲章」に強く反対していた。
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