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新民主党、ケベックの党設立を巡り紛糾 [新民主党]

 新民主党は11月3日、モントリオールで会議を召集し、ケベック州議会選に進出するためケベックに党を設立すべきかどうかについて話し合ったが、議論は紛糾し、結論は先送りとなった。
 推進派は、ケベック州の政治に欠けている連邦主義の左派政党という選択肢を、有権者に提供することが必要だと主張した。だが慎重派は、連邦政治において保守党政権を打倒することが新民主党の最優先事項であり、ケベックの党設立は、そのために必要な労力や財力を浪費することになりかねないと反論した。

 だがさらにもう一つ、重大な問題があった。レベッカ・ブレーキー代表は、ケベック州に特有の政治風土について懸念していた。
「カナダでは他州においては、連邦選挙と州選挙で異なる党に投票する慣習があり、これはケベック州でも珍しいことではないが、ケベック州の政治風土には独特のものがある。」
 かつて存在したケベック新民主党が、他党との合併を経てケベック連帯を結成した経緯から、ケベックの新民主党員の何割かは、ケベック連帯の党員資格も持っている。このように、複数の党に所属することは珍しいことではないが、ケベック州の政治が左右のイデオロギーだけでなく、連邦主義対分離主義の構図でも戦われていることから、連邦主義の新民主党と分離主義のケベック連帯の両方に所属することはジレンマでもある。モントリオール支局長で、ケベック連帯の党員資格も持つルイ=ラファエル・ペルティエ氏は、ケベックに設立される新民主党が、かつてそうであったように、結局は分離主義政党に変貌してしまう可能性を指摘した。
 エレーヌ・ラベルディエ議員は、会議をこう総括した。
「我々がケベック新民主党を設立するとしても、それは今日明日のことでもなければ、半年後や1年後のことでもないだろう。ただ、最優先事項が2015年であり、ハーパー政権打倒であることだけは、衆目の一致するところだ。」
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