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デュセップ氏が公金流用、ケベック党党首就任を否定 [ケベック]

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 世論調査では新党CAQ(ケベックの未来のための連合)の支持が高く、ケベック党は3位に沈んでいるが、ケベック連合党首を辞任して引退したジル・デュセップ氏が党首になれば、ケベック党が支持率トップに立つことが示されている。
 ベルナール・ランドリー元党首やマルク・ラビオレットSPQリーブル会長のようなハードコア独立派は、独立を前面に押し出そうとしないポリーヌ・マロワ党首を引きずり降ろし、後任にデュセップ氏を就けようと以前から画策している。
 そんな中、モントリオールの新聞「ラ・プレス」紙が1月21日、デュセップ氏が党首だった時期にケベック連合が、ジルベール・ガルドネルGMの給与を7年間、毎年10万ドル以上も下院スタッフ予算から流用して支払っていたと報じた。他党はこれを倫理違反だと非難しており、デュセップ氏が連邦議会の査察を受ける可能性もある。

 デュセップ氏はこれまで、ケベック党の反乱分子に担がれていることについて「それはケベック党の問題であり、私はマロワ党首が『正しい決断』をするよう望んでいる」と意味深長なコメントをして、完全否定しなかった。しかしこの報道を受けて、彼は翌22日に「今後は、己の誠意と評判を守ることに専念したい。それゆえ政界復帰は想像できない」という声明を発表した。
 この完全否定発言によって、マロワ降ろしを画策するハードコア独立派は、担ぐ神輿を失った。「沈みゆくタイタニックの甲板で演奏するバンドのメンバーになるのは真っ平だ」と、マロワ党首のもとで選挙を戦う危険性を訴え続けてきたラビオレット会長は、デュセップ氏がCAQと自由党を倒せる唯一の人物だったから刺されたと説明した。
「我々は今まさに、政治的暗殺を目撃した。これは連邦主義者とCAQを利するものだ。」
 だがケベック連合のミシェル・ギモン元議員は、こう推測した。
「情報をリークしたのは、ケベック連合に近く、デュセップ氏にケベック党党首になってほしくない人物だろう。」

 デュセップ氏の失脚によって最も得をした人物が、マロワ党首であることに疑いの余地はない。彼女は、情報をリークしたのは自分だという疑惑を否定した。
「情報の出所について、思いあたることはありません。ケベック連合が政治資金をどう使っているかは、私にはわかりません。」
「私は、私のリーダーシップに関する論争が終結することを望んでいます。ハーパー政権は、長銃登録制廃止や少年犯罪厳罰化によって、ケベックのニーズに背を向けようとしています。保守党の政策は『教育より刑務所』なのです。今こそ違いを乗り越え、一致団結して戦う時です。」
 党首就任以来、幾度となく起こった反乱をその都度はね返したことで、マロワ党首は「コンクリート・レディ」の異名を取った。だがケベック党幹部会が来週開催されることになっており、独立派はそこでマロワ党首のリーダーシップ論争を蒸し返すものと見られている。
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