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上院議員5名を指名 [保守党]

3501995 ハーパー首相は1月29日、新たに上院議員の指名を行った。指名されたのは、被害者権利団体代表のピエール=ユーグ・ボワブニュー(ケベック)、進歩保守党内閣元閣僚のボブ・ランシマン(オンタリオ)、ビマル・グループ総帥ビム・コチャー(オンタリオ)、ニューファンドランド&ラブラドル元監査長官エリザベス・マーシャル(ニューファンドランド&ラブラドル)、現ニューブランズウィック州会議員ローズ=メイ・ポイリエ(ニューブランズウィック)の5名である。現職州会議員ポイリエの指名は2月28日に有効となり、それ以外の指名は即時有効となる。
 これにより、上院勢力は保守党51(ポイリエを含む)、自由党49、進歩保守党2、無所属3(定数105)となり、ハーパー政権は発足以来初めて第一党となる。自由党は1997年以降続いた上院での過半数を失う。ただし進歩保守党は常に自由党に同調するので、無所属議員3名がキャスティング・ボートを握ることになる。今年の終わりにはあと3名(保守党1・自由党2)が引退する予定になっており、保守党政権は今年いっぱい存続するなら、年末には上院の過半数を獲得することになる。

 今回の指名について、ハーパー首相は次のように述べた。
「政府は、犯罪厳罰化に真剣に取り組んでいく。我々が政権を委ねられたとき、それは最も重要な案件の一つだった。新しい上院議員たちは、コミュニティの安全と正義のために奉仕する。私は、我々のコミュニティをより安全にし、家族を犯罪から守るために働くことを目指してゆく。」
 また新しい議員たちは、任期を8年に制限することを含む、より民主的かつ責任ある上院改革を支持することを誓った。ランシマン議員は、上院議員の指名制ではなく選挙制を長年主張してきた。彼はCTVの番組で「もしそのような機会があれば」上院議員選挙に出馬したいと語った。
 「狂犬」の異名を取ったランシマン議員はかつて、黒人の一部は警察に「既得権」があると発言して黒人の反発を買い、保守党から自由党に移籍したベリンダ・ストロナック議員を「計量棒」と呼んで女性たちを激怒させ、「ゲイは本質的に反家族主義で社会的無責任を促進する」と語るなど、失言が多い。
 いっぽうボワブニュー議員は、上院議員を4年間務めると宣言した。

 ハーパー首相は自由党を、国民が緊急かつ根強く要望してきた犯罪関連法案を、妨害し骨抜きにすることに上院での過半数を悪用してきたと批判した。だが実際には、連邦議会の最後のセッションで保守党政権が提出した17件の犯罪関連法案のうち、上院で吊るしに遭ったのは2件だけである。自由党のマイケル・イグナティエフ党首は、ハーパー首相は議会を停会し、首相自身が提出した犯罪関連法案を廃案にしたと反論し、もしも自分が首相になったら、上院議員の指名に先立ち諸州と上院改革について話し合うと述べた。
 新民主党のジャック・レイトン党首は「ハーパー氏は、選挙されない人々を指名しないと言って首相に選ばれた。しかし彼は公約を捨て、古い政治に成り下がった」と批判した。
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