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アルバータ政界に野薔薇咲く:新党首にスミス [アルバータ]

3270615 10月17日に行われたワイルドローズ同盟党首選で、カルガリー・ヘラルド元編集記者のダニエル・スミス候補(38)が、マーク・ディアホーム候補を破り当選した。スミス候補は6295票を獲得し、1905票のディアホーム候補を大差で下した。
 両候補は政策的にはさほど差はないが、スミスが同姓婚・妊娠中絶容認を打ち出したことから、この問題が必要以上にクローズアップされたきらいがある。ディアホームはアルバータの宗教右翼クレイグ・チャンドラーに支援されており、批評家はディアホームが勝利すれば、上げ潮の新党は狭量で非寛容な極右政党になってしまうだろうと指摘した。ポール・ヒンマン党首ですら「1人の候補は勝つために小さな問題に固執しており、もう1人の候補は大きな構図を描いて州民全てを惹きつけようとしている」と語った。

3250707 ワイルドローズ同盟は2008年、アルバータ同盟とワイルドローズ党が合併して成立した新党である。当初は泡沫政党と見られていたが、9月の補欠選挙において、進歩保守党が1971年から独占しているカルガリー=グレンモア選挙区で勝利し、人々を驚かせた。最近の政党支持率調査では、与党進歩保守党が38.4%で相変わらずトップを維持しているものの、ワイルドローズ同盟が21.5%で2位につけている。若いスミスを党首に据えたことで、ワイルドローズ同盟の政権獲得もいよいよ視野に入ってきた。

 進歩保守党は、スミスが生まれた1971年から、40年近く政権を独占している。スミスは、現在わずか1議席の党を、進歩保守党にとって代わるもう一つの保守勢力に変えてみせると約束した。
「我々が正しく行動すれば、2012年には我々が与党になっているだろう。」


写真上:右からヒンマン党首、スミス新党首、ディアホーム候補。
写真下:「ワイルドローズ同盟の方程式」。
自由党(ベリンダ・ストロナック)+レッド・トーリー=穏健リバタリアン(ダニエル・スミス)
「レッド・トーリー」とは、福祉を重視する伝統的中道右派のこと。中絶・同性婚容認の保守党員は「ピンク・トーリー」と言う。
保守党党首選に出馬し、中絶容認をぶち上げながら、落選すると自由党に移籍したベリンダのイメージと、スミスを重ねる意見は多い。
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