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ナチスのシンボル着け登校した小学生を保護 [人権]

 ウィニペグの小学校で7歳の女子児童が、体に鉤十字や白人至上主義のシンボル「14/88」などを描いて登校した事件で、警察と児童福祉団体CFSは3月25日、この児童と2歳の弟の2人を保護した。2人は現在CFSの監督下において、おばと祖母とともに暮らしている。父親がネオナチとの情報があることに加え、家庭内での麻薬と酒の乱用の懸念がいまだ残っていることから、CFSは永久に両親から隔離する方針を示しているが、母親は子供たちの親権回復を強く主張している。なおマスコミは子供たちのプライバシー保護のため、両親の名前を報道していない。

 14は“We must secure the existence of our people and a future for white children”(我々は民族の存在と白人の子供たちのための未来を確保しなければならない)の14語を表し、88はアルファベット第8の文字“HH”であり「ハイル・ヒトラー」を表している。
 警察は、2005年にも類似の問題について両親から事情聴取していた。このときは刑事告発はされなかったが、家宅捜索でパソコンを含むいくつかの私物を押収し、書類をCFSへ送付している。

 またこの女子児童は学校をすでに39日も欠席しているが、これについて本人は「両親が朝遅くまで寝ているから」と答えた。
 2人の親権を持つ父親は、息子の実の親であり、娘の継父である。彼は白人優位主義者で、妻がレストランでフルタイムで働く間、子供たちの世話をしていた。
 地元紙ウィニペグ・フリープレスは、www.winnipegpunks.comとwww.resistance.comの2つのウェブサイトにおいて、両親のものと思われる、ナチスの旗の前に立つカップルの写真を含む投稿を発見した。このサイトにおいて父親は「全人生をスキンヘッドであることに捧げる」と誓い、「子供たちには私が育てられたように育て、真実を語ることを恐れず、逮捕を恐れず、最も誇るべきことは、自分たち自身であり、自分の家族、自分たちの信仰、そして我が種族だということを教えるつもりだ」と綴っている。

 子供たちの母もまた、主に夫との関係において「不適切な親」としてCFSの文書にマークされている。彼女は娘が鉤十字を体に描いて学校に行ったことを認めたが、自分はスキンヘッドでストリートを走り回っているネオナチの類ではなく、政治団体には属していないし、自分はスコットランド系で、単に北方ヨーロッパ人種であることに誇りを持っているだけであり、マスコミは偏向しており自分たちの考えを理解していないと語った。また彼女は、子供たちの親権を回復するためならどんなことでもするとコメントした。
 「子供の体に描かれた鉤十字を見たら、人はそれをナチス以外の何物とも解釈しないのではないか」という意見については、彼女は明確に拒絶した。

 娘の実の父はウィニペグでバーを営んでおり、5年間娘に会っていない。彼は親権を求めてはいないが、自分の娘が、養親によって自分たちの人種偏見を表明するための広告塔にされてしまうことを危惧し、娘が安全な環境で育てられるために戦うと宣言した。彼は「彼らは、これを大きな問題にして騒ぎたてるつもりだろう」と語った。
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