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ブルージェイズの大家、メジャー通算50勝 [スポーツ]


 トロント・ブルージェイズの大家は4月29日、ロジャースセンター球場でのテキサス・レンジャーズ戦に先発登板し、今季2勝目を挙げメジャーリーグ通算50勝を達成した。日本人選手では野茂英雄(123勝109敗)に次いで2人目の快挙。
 大家は1回・2回の2イニングに40球を要する苦しい立ち上がりで1点を失ったが、3回以降は連続14人を無安打に打ち取り、7回を投げて5安打1失点と好投。ブルージェイズは7番のアーロン・ヒルが初回に2点タイムリーを放つなど4打数3安打、2打点、2得点と活躍。また大家の女房役を務めたジェーソン・フィリップス捕手も4打数3安打、1打点と大家を援護し、7-3で勝利した。

 大家は4月23日には、フェンウェイパーク球場でのボストン・レッドソックス戦で今季初勝利を挙げ、日米通算50勝をマークしている。大家は6回途中まで6安打3失点とまずまずの働きでチームは7対3で勝利、ブルージェイズの連敗を5でストップさせた。
 「ありがたいですが、恥ずかしい気持ちしかないです」。米球界では故障もあり8年で49勝、日本では横浜時代にわずか1勝。成し遂げた事の重大さを自ら特別視していないことが、大家の姿勢を物語っていた。
 大家は今季からブルージェイズに移籍。ブルージェイズの先発投手陣はロイ・ハラデー、A・J・バーネットの2人は確定だが、これに次ぐ3番手の有力候補がなく、大家にとっては絶好のチャンスと言える。

 大家は京都市に生まれ、京都成章高校3年のとき夏の京都府大会で準優勝し、プロのスカウトの注目を浴びた。1993年、横浜ベイスターズにドラフト3位で入団。1年目に初勝利をあげ将来のエース候補として期待されたが、その後登板機会に恵まれず、メジャー挑戦を決意する。そして98年オフ、ボストン・レッドソックスとマイナー契約を結んだ。マイナーリーグで活躍した大家は、99年7月にメジャーデビューを果たす。その後は降格と昇格を繰り返しながら、3年間で7勝を挙げた。2000年には3Aで完全試合を達成し、マイナーのレベルを超えていることを示した。しかしメジャーリーグでは実力を発揮できず、2001年シーズン途中でモントリオール・エクスポズへ放出される。
 モントリオールに移籍した大家はローテーションの一角を担い、2002年に13勝、2003年も10勝を挙げ2年連続2桁勝利を挙げた。だが2004年はピッチャーライナーを当て腕を骨折しシーズンの半分を棒に振った。しかし2005年は、シーズン途中でミルウォーキー・ブリュワーズに移籍したものの11勝の好成績を挙げた。
 あまり知られていないが、大家の2006年の年俸は453万ドル(約5億4000万円)で、上原浩治(3億5千万円)、松坂大輔(3億3千万円)をはるかに上回る日本人最高年俸投手であった。
 大家は立命館大学経営学部の社会人入試を受験して合格し、2003年から現在までシーズンオフに通っている。

写真上:トロント・ブルージェイズ時代の大家。
写真下左:横浜ベイスターズ時代の大家。
写真下右:モントリオール・エクスポス時代の大家。


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高橋 幸二

 トロント・ブルージェイズの大家友和投手は6月7日、戦力外通告を受けチームの40人枠から外された。今後はウェーバーにかけられ、その間に他球団からトレードの申し入れがない場合は、ブルージェイズとマイナー契約するか、自由契約となる。
 今季から加入した大家は、4月29日のレンジャーズ戦で日本選手では野茂英雄投手以来となるメジャー通算50勝を達成したが、その後は勝ち星がなく、6日のデビルレイズ戦では4回途中5失点で降板。今季の成績は、10試合に先発登板して2勝5敗、防御率5.79、
通算成績は50勝62敗、防御率4.14。昨年オフにブリュワーズから初のFAとなり、今年1月にブルージェイズと年俸150万ドル(約1億8000万円)、出来高払いを含めると最高300万ドル(約3億6000万円)で1年契約を結んでいた。
by 高橋 幸二 (2007-12-02 12:07) 

高橋 幸二

 セントルイス・カージナルスは6月19日、ブルージェイズから契約解除された大家友和投手とマイナー契約を結んだと発表した。
 大家は20日、3Aメンフィスの試合で登板予定。カージナルスは不振やケガなどで先発を含む投手事情が苦しく、マイナーでの状態が良ければ早期のメジャー復帰の可能性も大きい。地元紙は2週間以内のメジャー昇格ができなければ、ほかのチームに移籍出来る契約と伝えた。
by 高橋 幸二 (2007-12-02 12:07) 

高橋 幸二

●日本人メジャーリーグ投手の日米通算成績
(2007年までの成績)

1.野茂 英雄:201(78+123)勝155(46+109)敗1(1+0)セーブ
2.桑田 真澄:173(173+0)勝142(141+1)敗14(14+0)セーブ
3.石井 一久:137(98+39)勝97(63+34)敗1(1+0)セーブ
4.松坂 大輔:123(108+15)勝72(60+12)敗1(1+0)セーブ
5.吉井 理人:121(89+32)勝129(82+47)敗62(62+0)セーブ
6.小宮山 悟:113(113+0)勝142(139+3)敗3(3+0)セーブ
7.村上 雅則:108(103+5)勝83(82+1)敗39(30+9)セーブ
8.伊良部秀輝:106(72+34)勝104(69+35)敗27(11+16)セーブ
9.長谷川滋利:101(57+44)勝85(45+40)敗37(4+33)セーブ
10.斎藤   隆:95(87+8)勝83(80+3)敗 111(48+63)セーブ
11.井川  慶:88(86+2)勝63(60+3)敗1(1+0)セーブ
11.藪  恵壹:88(84+4)勝106(106+0)敗1(0+1)セーブ
13.木田 優夫:63(63+0)勝 76(76+0)敗50(50+0)セーブ
14.大家 友和:51(1+50)勝65(2+63)敗0(0+0)セーブ
15.佐々木主浩:50(43+7)勝54(38+16)敗381(252+129)セーブ
16.高津 臣吾:44(36+8)勝52(46+6)敗312(285+27)セーブ
17.岡島 秀樹:37(34+3)勝34(32+2)敗46(41+5)セーブ
18.大塚 晶則:27(14+13)勝38(23+15)敗176(137+39)セーブ
19.野村 貴仁:24(24+0)勝22(22+0)敗39(39+0)セーブ
20.マック鈴木:21(5+16)勝46(15+31)敗1(1+0)セーブ
21.柏田 貴史:7(4+3)勝3(2+1)敗1(1+0)セーブ
22.多田野数人:1(0+1)勝1(0+1)敗0(0+0)セーブ

【参 考】
江夏  豊:206勝158敗193セーブ
by 高橋 幸二 (2007-12-02 12:08) 

高橋 幸二

●日本人投手のメジャーリーグ通算成績
(2007年までの成績)


1.野茂 英雄:123勝109敗0セーブ
2.大家 友和:50勝63敗0セーブ
3.長谷川滋利:44勝40敗33セーブ
4.石井 一久:39勝34敗0セーブ
5.伊良部秀輝:34勝35敗16セーブ
6.吉井 理人:32勝47敗0セーブ
7.マック鈴木:16勝31敗0セーブ
8.松坂 大輔:15勝12敗0セーブ
9.大塚 晶則:13勝15敗39セーブ
10.斎藤   隆:8勝3敗63セーブ
10.高津 臣吾:8勝6敗27セーブ
12.佐々木主浩:7勝16敗129セーブ
13.村上 雅則:5勝1敗9セーブ
14.藪  恵壹:4勝0敗1セーブ
15.岡島 秀樹:3勝2敗5セーブ
15.柏田 貴史:3勝1敗0セーブ
17.井川  慶:2勝3敗0セーブ
18.多田野数人:1勝1敗0セーブ
19.木田 優夫:0勝0敗0セーブ
19.野村 貴仁:0勝0敗0セーブ
19.桑田 真澄:0勝1敗0セーブ
19.小宮山 悟:0勝3敗0セーブ
by 高橋 幸二 (2007-12-02 12:08) 

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