ネオ・サイ党が旗揚げ

　1993年に解党したサイ党が、再結成された。元党員のフランソワ・ヨグール（本名は「グール」、ヨグールはフランス語でヨーグルトの意）らは2006年５月21日、モントリオールでネオ・サイ党を旗揚げした。サイ党と同様に、マニフェストは政権獲得した暁には全て反古にされる。

・軍人から武器を取り上げ、カラーボールに変更する
・国防省をお笑い省に改編する
・国民に毎週オルガスムを提供する
・全てのポット（マリファナの隠語）にマリファナを入れる
・スペイン語の公用語化
・ハーパー首相にダイエットを強要する法案を成立させる

　なおサイ党のマニフェストは、以下のようなものであった。
（括弧内※は筆者の補足）

・より高い教育を提供するためより高い校舎を建設すること
・英語・フランス語・文盲をカナダの公用語とし、文盲になりたい国民のため公共の文盲教育を提供すること
・ポット（※マリファナの隠語）とフライパンとへらを合法化すること
・風船ガムを通貨とすること。そうすれば自在にinflated（ふくらむ／インフレ）させたりdeflated（しぼむ／デフレ）させたりできる
・犯罪をなくすため全ての法律を廃止すること
・カナダを横断する傾斜した自転車道を作ること。そうすれば“coast from coast to coast”が実現できる（※初代首相マクドナルドは連邦は“coast from coast”〔大西洋から太平洋へ〕と語った。動詞の“coast”は「滑走する」の意味）
・カナダ上院をアンティーク・オークションで売りに出すこと
・マニトバ州を舗装して世界最大の駐車場を作ること（※マニトバ州はプレーリーだから）
・サウザンド・アイランドの数を正確に数えること
・モントリオールのサン・カテリーヌ通りを世界一長いボウリング場に変えること
・エネルギー削減のため、モントリオールを西へ50キロ、トロントを東へ50キロ移動させること
・ベルギーの漫画キャラクターがサイを殺したので、ベルギーに宣戦布告すること。ただしベルギーがサイ党にベルギービールとカラスガイを持ってきたらこれを取り消す（※この公約はオタワのベルギーの大使館によって実現された）


写真上・下：フランソワ・ヨグール