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バンクーバーで中国系住民が反日デモ [日本]


 中国愛国主義運動の原点とされる「五・四運動」から86周年を迎えた5月4日、バンクーバーのダウンタウンで、中国系住民団体「日本の国連安保理常任理事国就任反対のためのブリティッシュコロンビア州カナダ人行動委員会」約4500人による反日デモが行われた。
 彼らは事前に、日本の国連安保理常任理事国入りに反対する署名を6000人分集め、この日チャイナタウンに集結し、バンクーバー日本国総領事館に向かって行進した。
 中国国内での反日デモが暴徒化したりしていることから、バンクーバー総領事館では日系人、邦人らにデモ行進の行われている地域には近づかないよう事前に呼びかけていた。
 総領事館のあるビル前には、警察や報道など多くの人が詰めかけていた。だが危惧されていた暴動や混乱などはなく、デモ隊はビル前で第二次世界大戦中の戦争犯罪についての謝罪と賠償を要求し、歴史教科書への非難や日本の国連安保理常任理事国入り反対などのシュプレヒコールを繰り返した。その間、デモ隊リーダーのジョージ・チョウ中華会館会長は9階の総領事館に入り、請願書署名簿を手渡した。多賀敏行総領事は「60年前の日本軍による損害、特にアジア諸国に対する侵略に関して、我が国は深く痛恨と後悔の念を抱き、罪の意識をすでに表明している。デモに参加した人々はそのようなすべての事実を把握していない」との声明を発表した。

 このデモには、中国系以外の住民の姿もあった。グレーターバンクーバー移住者の会(JCCA)からは鹿毛達雄副会長が参加した。政界からの参加も多く見られ、エレン・ウッズワース市会議員やジェニー・クワン州議員(NDP)をはじめ、5月17日に控える州議会選挙の立候補者らの姿もあった。ウッズワース市議は父親が日本で生まれ育ち、市議自身も日本の高校へ通った経験を持つ。
 第二次大戦中に日本軍の捕虜となった白人数名もデモに参加した。インドネシアのジャワ島で日本軍に抑留されたオランダ人男性(75)は、11歳のとき収容所に送られ拷問を受けたと語った。この男性によれば、1300人のオランダの少年のうち3分の1が死亡し、自身は結核病棟で使役されたと話した。


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