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カナダ・デーは「歴史的過ちに向き合う日」 [先住民]

 ブリティッシュコロンビアでは50度近い猛暑となり、大規模な山火事が発生している。カトリック教会への放火が相次ぎ、いくつかの自治体はカナダ・デーのイベントを中止した。
 首都オタワでは7月1日、新型コロナのため(オフラインでは)2年連続でイベントは中止されたが、トルドー首相はたくわえた顎鬚を剃りさっぱりとした身なりで登場し、メディアに向けて声明を発表した。
「我々は今日、我が国と、それを故郷と呼ぶ人々を祝福する。」
「だが我が国の数々の成功を認める間、我々は、ある人々にとってカナダ・デーはまだ祝福すべき日ではないということも認めなければならない。」
「発見された事実は、我が国の歴史的過ちと、先住民や他の人々にいまだ存在する不正に向き合うよう迫った。」
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 連邦議会議事堂では、寄宿学校で犠牲となった児童たちを悼み、国旗が半旗で掲げられている。パーラメント・ヒルでは公式のイベントは行われていないにもかかわらず、オレンジ色のシャツを着た“Every Child Matters”の集会が1000人以上の人々を集め、犠牲者を示す小さな赤い手形のついた国旗が翻った。
 集会に参加したニューブランズウィックの先住民シャネル・バーナビーさんは、次のように述べた。
「これはカナダ・デーの中止を求めることではなく、家に帰って来ることのなかった我々の子供たちを認めて哀悼することである。」
 彼女は先住民が、カナダの刑務所や里子養育プログラムにおいて、人口比を大きく上回り著しく多い事実を指摘した。
 ウィニペグのマニトバ州会議事堂ではこの日、ビクトリア女王の銅像がオレンジ色のシャツを着た群衆によって引き倒された。
(筆者注※ビクトリアは寄宿学校が設立された当時の女王だが、恋愛結婚した夫に先立たれ「喪に服す」と称して公務をボイコットした。彼女はカナダの事情に詳しくなかっただろうし、法案に署名したのは総督であって彼女ではない。オタワが首都に選ばれたのは、彼女がカナダ地図に向けて矢を投げ刺さったからだというのは、彼女の気まぐれな性格に基づくガセビアで、事実ではない。)
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写真上:パーラメント・ヒルで行われた抗議集会。
図下:「カナダ」の文字を忌避する商店。
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