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連邦議会議員の少なくとも22人は重国籍

 国会議員の重国籍が禁じられているオーストラリアでは、バーナビー・ジョイス副首相が当選無効となり、与党が過半数割れとなったことで、さらに混迷を深めている。
 カナダ議会資料室によると、カナダ連邦議会には外国生まれの議員が下院に44人、上院に12人いて、彼らのうち少なくとも22人は外国の市民権があることが判明している。

【下院】
自由党:オマル・アルガブラ議員(シリア国籍・サウジアラビア生まれ)、フェイサル・エル=クーリー議員(レバノン国籍)、アンディ・フィルモア議員(アメリカ国籍)、ピーター・フォンセカ議員(ポルトガル国籍)、イクラ・カリッド議員(パキスタン国籍)、マイケル・レビット議員(イギリス国籍)、アレクサンドラ・メンデス議員(ポルトガル国籍)、マリアム・モンセフ議員(アフガニスタン国籍・イラン生まれ)、エヴァ・ナシフ議員(レバノン国籍)、パブロ・ロドリゲス議員(アルゼンチン国籍)、マーワン・タバラ議員(レバノン国籍)。
保守党:ジアド・アブルテイフ議員(レバノン国籍)、ピーター・ケント議員(イギリス国籍)、トム・クミーク議員(ポーランド国籍)、アレックス・ナットール議員(イギリス国籍)。
【上院】
保守党:サルマ・アタウラジャン議員(パキスタン国籍)。
無所属自由党:モビナ・ジャッファー議員(イギリス国籍・ウガンダ生まれ)。
無所属:トニー・ディーン議員(イギリス国籍)、ローザ・ガルベス議員(ペルー国籍)。

 そのほかゲイリー・アナンダサンガレー下院議員(自由党)はスリランカ生まれ、ジェニー・クワン下院議員(新民主党)は香港生まれ、エリザベス・メイ下院議員(緑の党)はアメリカ生まれだが、彼らは自身の国籍についてよくわかっていないと語った。
 カナダで連邦議会議員になるのに、外国籍の有無は法律上問題にされない。下院議員になる条件は、カナダの市民であり、かつ18歳以上であり、かつ2年以上の禁固刑を科せられていないことだけである。上院議員になる条件は、30歳以上で、かつ代表する州の住民で、かつ4000ドル以上の資産を所有することだけである。
 自由党のサルマ・ザヒッド議員は、パキスタン人の両親からイギリスで生まれ、カナダに移住し、三重国籍者となった。彼女は、議員の重国籍を問題にしていない。
「先住民を除いて、それ以外の皆は外国からカナダに来ている。連邦議会で非常な多様性を見ることは、本当に驚くべきことだと思う。なぜなら、人々が真に代表されているのだから。」
 ゲイリー・アナンダサンガレー議員は、自分がスリランカ国籍を持っているかどうか知らないが、もし持っているなら喜んで放棄すると語った。
 カナダ人の両親からイギリスで生まれた保守党のピーター・ケント議員は、大人になってカナダにパスポートを申請するまで、イギリス国籍があることを知らなかった。
 44年前カナダに移住した新民主党のランドル・ガリソン議員は、アメリカ市民権を持っていたが、維持する条件を満たせなかったため喪失したものと考えていた。それで2017年3月、議員団のメンバーとしてワシントンを訪問しようとしたとき、カナダのパスポートで入国しようとしたが、アメリカ市民権がまだあったことがわかり、罰金3000ドルを科せられた。
 保守党のトニー・クレメント議員はイギリスに生まれ、カナダに移住した。一家は実はオーストラリアに移住するつもりだったが、オーストラリア移民局があまりに横柄だったため、急遽カナダへの移住を決断した。もし一家がオーストラリアへの移住を選んでいたら、彼は二重国籍のため国会議員にはなれなかったことになる。彼が議員と大臣になれたのは、カナダだったからだ。彼は、人々が出生に基づく理由のために除外されることはあってはならず、議員の唯一の責任とはカナダの国民と国益を代表することだと語った。
「我が国と他国との間に国益の衝突がありえるとき、我々は常にカナダの国益とカナダの価値を支えていかねばならない。」
 だが、タンザニア生まれでその国籍を放棄した保守党同僚のディーパク・オブレイ議員は、議員が二重国籍を持つことで外国に影響され、二つの忠誠心の間で引き裂かれることを懸念する。
「私見では、二重国籍を必要とする人々は、税金や安全など個人の便宜を求めているにすぎず、カナダ国籍を取得するべきではないと考えている。」
 2012年に新民主党党首選に立候補していたトム・マルケア議員は、フランスとの二重国籍を問題視された。そのときハーパー首相は「マルケア氏の政治的判断に委ねる」としたが、「私に関しては、非常に明白である。私はカナダ人であり、かつカナダ人のみである」と語った。
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