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バンクーバー市長率いる通商使節団、中国を訪問 [バンクーバーとBC]

 バンクーバーのロバートソン市長率いる通商使節団は、9月4日から中国を訪問している。カナダの22の企業代表を含む「バンクーバー緑の都市ビジネス使節団」は、クリーン・エネルギーと緑の都市を創る技術の売り込みを、中国各都市で行う。

 グレゴール・アンガス・ベチューン・ロバートソン市長は、祖母がノーマン・ベチューンの従姉妹に当たる遠い親戚である。ベチューン(中国語で白求恩〔ベーチューウン〕)は中国に渡り、共産党の八路軍に軍医として志願し、抗日戦争を戦った中国の英雄である。毛沢東は彼の死を悼み、「ノーマン・ベチューンを記念する」という追悼辞を発表したが、これが毛沢東語録に収録されると、文化大革命時には大多数の中国人がこれを暗唱した。だが文化大革命から三十数年、毛沢東もベチューンも歴史の人となった。

 1990年から95年まで在中カナダ大使を務めたフレッド・ビルド氏は、ベチューンの影響力についてこう述べた。
「私が中国に滞在していたときは、機会さえあればベチューンの名を口にしたものだ。だが中国は、今や経済大国だ。ベチューンの名は決して忘れられることはないだろうが、学生たちが毛語録の暗唱を強制された時代と変わらぬ威光を持っているとは、思えない。」
 北京に長く在住するカナダ人ビジネスマンで、ドナルド・サザランド主演の加中合作映画「ベチューン」制作にもたずさわったジョン・グルーツナー氏は、こう忠告した。
「中国は今や、世界に向けて活発な経済活動を行っている。他国に対するアドバンテージがまだカナダにあると思うのは、考え違いだろう。いつまでも、ベチューンの名にすがっている時代ではない。もし晩餐会でベチューンの名が2回以上出て来るようなら、トラブルになるだろう。」

 ロバートソン市長は今回の訪中で、河北省石家荘にあるベチューンの墓を訪れる。ベチューンはカナダでは愛されず、子供もいなかったため、親族が墓を訪れるのはこれが初めてのことになる。


 ノーマン・ベチューンについては、http://bluejays.web.fc2.com/bethune.htm を参照。
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