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「アブラーム平原の戦い」再現イベント中止 [ケベック]

 国立戦場公園委員会のアンドレ・ジュノー委員長は2月17日、アブラーム平原の戦いの合戦再現イベント中止を発表した。
「度の過ぎた言説や脅迫をここ数日の間に聞き、イベントに出席する家族や子供たちを危険にさらすことはできない。委員会は、市民と参加者の安全を図ることが不可能なため、再現イベントを中止することに決めた」。
 委員長はこう述べて、中止の責任は分離主義者にあると非難した。同時にクルーズツアーやアート展示のようなほかのイベントは、予定通り行うと付け加えた。

 ケベック分離主義組織は、再現イベントを「先祖への侮辱」「連邦主義者のプロパガンダ」と指摘し、ケベック抵抗戦線は、イベントを混乱させるため何百人ものデモ隊を動員するという声明を発表した。その後は新聞・ラジオ・インターネット等において連日、国家主義者と分離主義者がイベントを中止するかどうかで激しく言い争い、暴力の行使すら予告され、現代のアブラーム平原の戦いさながらの様相を呈していた。
 聖ジャン・バティスト協会のマリオ・ボリュー代表は、
「もしケベックが国ならば(注※2006年連邦議会はケベックを国と認める決議を採択した)、その文化遺産はケベックが管理すべきである。アブラーム平原のイベントが今も連邦政府に主催されているという事実は、イギリスの支配と植民地主義の残滓を表すものだ」
と述べた。また他の民族主義団体は、連邦政府によって続行されるイベントを注意深く見守っていくと語った。
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