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福藤、日本人初のNHL出場 [スポーツ]


 NHLロサンゼルス・キングズに再昇格したGK福藤豊(24)は1月13日、ミズーリ州セントルイスで行われたセントルイス・ブルース戦の第3ピリオドから出場し、日本人選手として初めてNHL(ナショナル・ホッケーリーグ)でのプレーを果たした。
 米国4大プロスポーツのうち、日本選手が出場したのはMLB(野球)、NBA(バスケットボール)の田臥勇太(当時サンズ)に続き3つ目。
 アイスホッケーは随所で選手が肉弾戦を演じるため、体格的に劣る日本人には不利で、NHL選手誕生は難しいと見られていた。しかし、相手選手に当たられることの少ないGKはこの限りでなく、「日本から初のNHL選手が誕生するとすればGK」と考えられてきた。
 キングズは先発したGKブラストが第2ピリオド途中までに5失点。チームも4-5と逆転されたため、第3ピリオドから福藤を起用した。4本のシュートを止めるうまいセーブを見せていた福藤は、7分32秒経過したところで相手のパワープレーから1点を許したが、その後はゴールを守り抜き、無難なNHLデビューとなった。キングズは5-6で敗れた。

 福藤は1982年北海道釧路市に生まれ、小学校3年生のころアイスホッケーを始め、強豪校・景雲中に進み、高校は「GKは強いチームにいても楽なだけ」と強豪ではない東北高へ進み、2000年高校生として初めてアイスホッケー日本代表に選ばれた。2001年コクド入社後、2002-03年ECHLのシンシナティ・サイクロンズでプレーし、2004年の世界選手権で日本チームの正GKを務めた。
 2004年、NHLのロサンゼルス・キングスから日本人では史上2人目、ドラフト8巡目・全体238位で指名される(1992年三浦浩幸がモントリオール・カナディアンズから13巡目・全体260位で指名されたのに次ぐ。1974年にはバッファロー・セイバーズが架空の日本人プレイヤー、ツジモト・タロウを指名したことがある)。当初マイナーリーグAHLのマンチェスター・モナークスでプレーするが、NHLがロックアウトに突入しシーズンが消滅したため、NHL選手がAHLに殺到し福藤は更に下位リーグECHLのベーカーズフィールド・コンドルズでのプレーを余儀なくされた。しかし福藤はここで27勝、3完封、防御率2.48の好成績をあげ月間最優秀ルーキーにも選ばれ、チームをプレーオフに導いた。

 福藤は2006年12月16日、48時間限定の緊急ルールでキングズに昇格し、日本人として初めてNHL昇格を果たしていた。だがベンチ入りしただけで出場機会はなく、再び傘下のマイナーに降格していた。しかしAHL降格後、出場試合は3試合ながら2勝し、平均失点1.30、セーブ率.954の好成績を残してきた。
 2007年1月11日の試合で、キングズの正GKガロンが右手指を骨折し、福藤は翌日キングスに再昇格することとなった。本来のサブGKクルーティエは11日に臀部の手術に踏み切っており、既に長期離脱は決定的。ガロンも復帰の目途は立っていない。ガロンの離脱が長引けば、現在正GKを務めているブラストの控えとして、福藤のキングズでの残留が当分の間見込まれることになる。


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