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ハーパー首相、中国人への人頭税について謝罪 [中国]

 ハーパー首相は2006年6月、1885年から1923年にわたり中国人移民に人頭税を課したことについて公式に謝罪した。人頭税は納税能力に関係なく、一人につき一定額の税金を課すもので、当時推定8万人が50~500ドルの人頭税を課された。その額は時には2年分の給料にもなったという。かつての人頭税納税者とその家族ら約100人が先週、「救済特急」と名付けられた列車に搭乗し、政府の謝罪を直接確認する為バンクーバーからオタワへ向かった。人頭税納税者の生存者は現在では20人のみとなっている。父親が500ドルの人頭税を課せられたジェンさんは、「中国人移民は当時の新規事業運営やカナダ太平洋鉄道建設等に貢献したが差別されていた」と語る。また、父母が計1000ドルを課せられたという88歳のジェームズさんは、「ハーパー政権は我々に共感している」と一部評価を示した。オンタリオ人頭税納税者連合も「歴史的な一日」と評価。しかし、数百万ドルが求められている遺族への補償金については、政府は未だ了承していない。
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高橋 幸二

 2007年7月1日のカナダ・デーに、バンクーバーのチャイナタウンで人頭税への補償を要求するデモがあった。

 「我々はカナダ人であることを誇りに思うと同時に、ハーパー政権に包括的で公平な名誉ある処置を取ることを要求する。ハーパー首相は人頭税の対象となった家族の0.6%しか対処していないが、我々は、人頭税の対象となった家族すべてが平等に扱われるべきだと信じてやまない。人頭税に苦しみ、また、今回除外された家族には年をとった息子たちや娘たちがいるのです。」

 人頭税は1885年には50ドルだったが、1903年には500ドル(当時の平均的年収の22倍)にまで跳ね上がった。高額の税負担が、当時の移民たちを苦しめたことは想像に難くない。
 ハーパー首相は、昨年公式に謝罪し、生存者1人につき2万ドルの補償金を約束した。人頭税の支払者は8万1000人いたが、生存者はわずか20人で、残された子孫にも補償しなければ正義に基づいた対処ではないと主張している。
by 高橋 幸二 (2007-12-01 23:48) 

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