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トルドー首相、上院にてこ入れ [自由党]

 トルドー首相は先週の閣議に、ピーター・ハーダー上院議員を召喚した。
 トルドー首相は党派性のない上院実現のため、党首に就任した2014年に自由党の上院議員全員を幹部会から離脱させ、無所属議員とした。彼は首相就任後も、政党とのつながりを持たない人々を上院議員に指名しており、上院に与党議員はいない建前になってはいるが、自由党系の議員たちは「上院自由党」の会派を称している。ハーダー議員も無所属だが、2016年の指名時に、政府提出法案の速やかな成立を促すため、従来設置されてきた与党上院院内総務に替わるものとして「上院政府代表」に任じられている。閣僚でない者が閣議に出席するのは、異例のことである。
 次の総選挙まであと2年を切ったが、トルドー政権が成立してから、下院を通過した法案が上院で滞ることが多くなった。特に国歌変更法案とマリファナ合法化法案は、建国150周年にあたる2017年7月1日までの成立を目指してきたが、下院を早期に通過したにもかかわらず、上院で滞っている。上院は伝統的に下院の決議を覆さない慣例があり、審議にかける期間も短いのが通例であるにもかかわらずである。
 トルドー首相は1月12日、記者会見で次のように語った。
「我々は過去2年間、より党派心の薄い、より独立した上院の変化と改善を見てきたが、同時に、新しいやり方を見つける必要が確かにある。」
 彼は、法案に対する上院の反応は結構なものであるが、政府と上院議員は国民が期待する重要なものを届けるため、協働する必要があると述べた。

 ハーパー前政権時代には、審議にかける期限が予め設定されたことが100回近くもあり、それは歴代政権の3倍にも及んだ。だがハーダー議員は、期限切れで審議打ち切りにするようなやり方は好まないという。
 匿名の上院議員は、保守党の「ふざけた態度」が限度を越えて審議引き延ばしを謀るなら、政府はそのような手段を行使することもありえると語った。
 いっぽう保守党のラリー・スミス上院幹事長は、次のように述べた。
「我々は公式野党として、上院で持っている委任と義務を、責任をもって果たしていく。」
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