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外国人の同性婚に無効を宣言、騒動に [人権]

 2005年にトロントで同性結婚したとされるアメリカとイギリスの女性カップルが、離婚を求めている件について、婚姻が有効でないため離婚できないとカナダ法務省が判断したことが1月12日に判明した。
 法務省弁護人のショーン・ゴーデットは法廷で、第一にカップルが離婚するにはカナダに1年以上居住していなければならない、第二にカップルが暮らすフロリダとイングランドにおいて同性婚が認可されていないため婚姻が無効であると陳述した。

 保守党がひとたび過半数安定政権を手に入れれば、彼らは家族の定義を覆すだろうと噂されていたので、このニュースは世界の同性愛者に衝撃を与え、ネット上で話題になった。オンタリオ州が2003年に同性婚を合法化して以来、カナダは同性愛者の中で特別な地位を占めていたからである。
 カナダで最初に同性婚したケビン・ブラサは、同性婚するため、国歌「オー・カナダ」を歌いながらトロントに来たアメリカの同性愛者のカップルを思い出すと語った。
「彼らは、それほどカナダを愛していた。私は、彼らが今どんな気持ちでいるだろうと思う。」
 コラムニストのダン・サベイジは、こう諷刺した。
「朝目覚めると、私は一夜にして独身に戻っていた。」
 スタン・ライトは、掲示板にこう綴った。
「カナダの法律には『同性婚』の文字はない。そこには『婚姻』の文字があるだけだ。ショーン・ゴーデットは、法律上存在しない区別を作ろうとしている。」

 ところがロブ・ニコルソン法務大臣が12日に、政府は同性婚の是非に関する議論を蒸し返すつもりはなく、カナダで結婚した外国在住者も離婚できるよう法改正に着手すると述べたため、騒動はあっという間に沈静化した。彼はさらに、同性婚を合法化したとき、離婚するためにはカナダに1年以上居住しなければならないとする離婚法の規定について説明しなかったとして、当時の自由党政権を批判した。
 家族法の専門家たちは、あまりに早い展開に驚いている。グラント・ゴールド弁護士はこう語った。
「今起こっている出来事は、法案が成立したときから予見できたはずだ。人々は同性婚の明るい一面ばかりを取り上げ、暗い一面もあることに目を向けなかった。ゲイたちがただ歓喜する時代は、終わったのだろう。」
 またマイケル・コクレイン弁護士は、離婚法から単に居住条件を削除すれば、人々がかつて同性婚するためにカナダに殺到したように、今度は離婚するために殺到するだろうと警告した。
「新婚旅行の道中に外国で結婚式を挙げるように、我々は税金で外国人の離婚旅行を助成しなければならないのだろうか?」
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