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「バイ・アメリカン」に対抗し「バイ・カナディアン」 [新民主党]

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 オバマ大統領が打ち出した「バイ・アメリカン」条項が、カナダでも波紋を呼んでいる。ハーパー首相は、「経済低迷の最中に、保護貿易主義は避けるべきだ」と批判した。カナダは鉄鋼生産量の40%をアメリカに輸出しており、同条項がカナダの鉄鋼輸出の障壁となるため、2月19日のオバマ大統領との会談の際、WTO(世界貿易機関)かNAFTA(北米自由貿易協定)のいずれかにおいて異議を提起する予定であると明らかにした。またマイケル・ウィルソン駐米カナダ大使(GST導入時の財務大臣:通称ミスターGST)も、アメリカ上院に「このような措置は北米の競争力を損ない、雇用を創出するどころか減らすことになるだろう」という書簡を送った。

 新民主党のレイトン党首は2月3日、下院で「バイ・アメリカン」条項に対抗する「バイ・カナディアン」政策について問いただした。
「今こそ、停滞する内需を拡大させる『バイ・カナディアン』政策をとる絶好の機会だ。それはWTOにおいて完全に合法である。またNAFTAにおいても、雇用を創出し自国産業を保護するため政府が国産品を購入することは認められている。メキシコ、中国、日本、韓国も同様の政策を採っている。国際貿易ルールにおいて許されている『バイ・カナディアン』政策の何が間違っているのか、総理は説明してほしい。」
 ハーパー首相は、「それは、我々が採るべき政策ではない」と答弁した。


図:ジャック・レイトンの「バイ・カナディアン」の店。
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ハーバーセンターくん

ゼネラル・モーターズが1万人の人員削減を発表したのを受けて、カナダの2つの大手組合代表は2月10日、雇用を守るためレイトン党首の提唱する「バイ・カナディアン」政策を支持すると語った。
カナダ自動労連のケン・レウェンザ委員長と鉄鋼労連のケン・ニューマン委員長は、政府はインフラ建設の費用をカナダの労働者に支払うべきだと主張した。レウェンザ委員長は、それは保護貿易ではなく常識だと語った。またニューマン委員長は、鉄鋼業の繁栄なくして経済成長はありえないと語った。ニューマン委員長は、
「今こそ政府は決断すべき時だ。我々は先月、12万9000もの雇用を失ったのだ」。
と説明した。
by ハーバーセンターくん (2009-02-11 23:04) 

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