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予算案、下院で可決 [自由党]

 今年度予算案は2月3日、下院で保守党と自由党の賛成により211対91で可決された。これによりハーパー政権の続投が確定した。新民主党とケベック連合が反対票を投じたほか、ニューファンドランド&ラブラドル選出自由党議員の6人全員が反対票を投じた。
 自由党のイグナティエフ党首はこの日、ニューファンドランド&ラブラドルの議員に反対票を投じることを認める異例の許可を与えた。だが就任間もないイグナティエフ党首の今回の裁定について、自由党議員の間から指導力不足を指摘する声が上がっている。
 予算は、否決が内閣不信任にあたる重要案件であり、予算での造反は厳しく罰せられるのが通例である。ジョン・ヌンジアータ議員は1996年、GST撤回の公約に違反したという理由で予算案に反対票を投じ、自由党幹部会を追放された。2007年にはジョー・コミュッジ議員が、保守党政権の予算に賛成して自由党幹部会を追放されている。
 ニューファンドランド&ラブラドル州のダニー・ウィリアムズ首相は、連邦のハーパー首相とは犬猿の仲であり、昨年10月の総選挙では“Anything But Conservative”(保守党以外どこでも)キャンペーンを掲げて保守党以外の候補を支援した。その結果、同州から保守党議員は一掃され、7議席のうち自由党が6議席を獲得して大きな拠点を築いた。もしイグナティエフ党首が造反議員を幹部会から追放すれば、自由党は同州での拠点を失い、下手をすると保守党に奪われることにもなりかねない。
 ハーパー首相のかつての右腕で、現在はカルガリー大学で政治学を教えるトム・フラナガン教授は、「ウィリアムズ首相の独裁に追従するのは短期的視野ではいいが、長期的視野で見れば禍根を残すだろう。ハーパーならこのようなことは絶対しないはずだ」と語った。
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