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ディオン党首のリーダーシップに党内から異論 [自由党]

 ハーパー首相は12月3日夜テレビで国民への声明を発表したが、自由党のディオン党首の声明が記録されたビデオはテレビ局に届くのが遅く、ゴールデンタイムでの放送を逃した。しかもそのテープは、ピントがディオン党首ではなく背景の書棚に合っており、素人が作ったような安っぽい出来であった。また彼の英語は相変わらずたどたどしいものだった。
 議会停会後、ハーパー首相が野党と協調した政権運営を約束したのに対し、新民主党とケベック連合は停会を強く非難した。ところがディオン党首は「『途方もない変更』がされれば保守党政権の予算に賛成することもありえる」と妥協の余地があることを示唆し、野党連合の足並みの悪さを露呈した。
 倒閣は1月末まで延期となったが、自由党内ではディオン党首のリーダーシップに疑問の声が上がり、この際彼の暫定政権ではなく、何らかの形で新党首を選出し、本格政権を樹立する動きが浮上してきた。

 2006年党首選でディオンを支持したジェラルド・ケネディ議員は5日、5月に予定されている党首選の前倒しを提案した。
 ジム・カリジャニス議員は、1月の議会召集までに新党首を選出すべきだと主張するとともに、自由党と新民主党は長年選挙で戦ってきた歴史があり、1月までに左派連立は崩壊するだろうという見通しを述べた。
 ジュディ・スグロー議員は、議会が経済問題に集中できなかったことで全ての党が国民の信頼を損ねたと語った。
 キース・マーチン議員は、何人かの議員は経済危機に対処するため保守党とともに働くことを希望していると明かした。保守党は下院308議席中143議席を占めており、予算案を可決させるにはあと12人取り込めばよい。

 党首選に立候補しているボブ・レイ議員は、左派連立への支持を訴えるため全国を遊説することになっている。彼は、ディオン首班を支持しながら自分が党首になろうとしていることについて「歩きながらガムを噛むことは可能だ」と語った。
 いっぽうレイ氏と党首選を争うライバル、マイケル・イグナティエフ議員は右派に属しており、地元支持者から左派連立政権に深入りすべきでないという忠告を受け、距離を置いているように見える。彼はハーパー首相の話を聞く用意があることを示唆している。2006年に彼がハーパー政権によるアフガニスタン派兵延長に賛成票を投じたとき、ハーパー首相が「フロアを越えて」イグナティエフに駆け寄り握手したことがあった。
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