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ネイサン・カレン議員、党首選不出馬を表明 [新民主党]

 新民主党のネイサン・カレン議員は6月3日、党首選に出馬しない意向を表明した。
 新民主党が4月10日の党大会でマルケア党首を不信任し、党首選が実施されることが決まってから、彼は出馬について家族・友人・支持者や党役員と話し合ってきた。世論調査でも、彼は最も人気のある候補だった。だが彼は、選挙制度改革や地球温暖化問題に専念する必要を感じており、オタワでより多くの職務を抱えることは、オタワから遠く離れたブリティッシュコロンビアの選挙区への対応や、そこで暮らす家族と過ごす時間の重要性を思うとき、決断できなかったという。
「何人かの人は、もう半年考えてくれないかと言った。でも私は、それは私がすべきやり方ではないと答えた。私は必ずしも、あと半年考えたら何かが変わるとは思わなかった。それで私は言った。『なぜ待つ必要があるのか? なぜ偽る必要があるのか? 人々に率直に話そうじゃないか。正直でありたい』と。」
 彼はまた、ブリティッシュコロンビア新民主党の党首選出馬についても、考えていないと語った。

 2012年の党首選に出馬したニキ・アシュトン議員とポール・デュワー議員のほか、アレクサンドル・ブレリス議員も出馬を噂されている。いっぽう前回総選挙で落選したミーガン・レスリー元副党首は、アルバータ州のノトリー首相のブレーンを務めており、連邦政界に復帰するつもりはないと明言している。
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新民主党次期党首の一番人気はカレン [新民主党]

 メインストリート/ポストメディア社による最近の世論調査は、与党自由党が依然として強く支持され、新民主党は大きく引き離されていることを明らかにした。
 政党支持率は、自由党48%、保守党30%、新民主党14%、緑の党5%、ケベック連合3%となった。
 次に新民主党支持者への調査で、次期党首にしたい人はネイサン・カレン下院議員17%、ジャグミート・シン州議11%、アビ・ルイス氏11%、ピーター・ジュリアン下院院内総務10%、ニキ・アシュトン下院議員4%、その他17%、未定26%となり、カレン議員が頭一つ抜け出た状態だが、未定が最も多く、その動向は予断を許さない。アシュトン議員は全国的にはあまり人気がないが、サスカチュワンとマニトバでは支持率39%と他を圧倒している。
 新民主党左派が提出した「跳躍マニフェスト」については、賛成が「強く賛成」17%・「やや賛成」41%で計58%、「やや反対」6%・「強く反対」25%で計31%と分かれた。
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グローブ&メイル紙コラム「新民主党に残された居場所は極左のみ」 [新民主党]

 新民主党は権力の追求を忘れ、国家の良心という伝統に回帰すべきだろう。それには、2011年総選挙で野党第一党に跳躍(leap)したことは、二度と起こることのないまぐれだったという事実を受け入れる必要がある。
 時代にマッチした若い魅力的なリーダーを持つ一新された自由党がこうなっていなかったら、昨年10月に新民主党には別の筋書きがあっただろう。トム・マルケアは彼の党を政治の本流に導き、スティーブン・ハーパーを打ち倒し今ごろは首相になっていたかもしれない。
 だが今、中道左派はトルドー自由党に占有されていて、彼らは長い間政権を握り続けるものとみられている。新民主党には、極左しか居場所はない。
 さらにエドモントンでの党大会で代議員たちは、もし採択されれば新民主党を当選困難にする「跳躍(leap)マニフェスト」を受け入れた。そして彼らは、それを空想的で誇大な怒りとしてそれを却下するのではなく、それを検討することを決議した。これこそ、新民主党が権力よりイデオロギーに関心を持っていることを示している。彼らは、現実の世界で己の手を汚して政治を行うこともなく、道徳的な高い位置から大衆に説教し、世界を紙で作り直そうとする、かつての周辺的存在に戻れて満足することだろう。
 最悪でも、新民主党は徐々に場違いな存在に落ちていくだけだ。せいぜい良くても、それはトルドー政権の番犬として役に立つことだろう。バーニー・サンダースがヒラリー・クリントンを、より左にシフトさせたように。
 ところで誰が、活動家たちの心を掴んだ過激派にレールを敷かれた党を導くのだろうか。スティーブン・ルイス(訳者注※オンタリオ新民主党元党首・元国連大使)の賛同を受けた終末論的ドグマを信奉する「リーパーズ」は、1970年代のワッフル運動よりも非妥協的だ。ネイサン・カレン議員やアレクサンドル・ブレリス議員のような穏健派の党首候補たちには、リーパーズは手に負えないだろう。
 だが、党首がリーパーズから出るとしたらどうだろう。アビ・ルイスは、ジャスティン・トルドーに対する理想的な答えとなろう。1968年生まれで、若さとエネルギーがみなぎっている。彼はまた、ハンサムでもある。彼はまた、テレビ番組のホストや映画監督を務めている。彼はまた、エコロジー運動の象徴である魅力的な妻ナオミ・クラインの夫でもある。二人は、カナダの左翼を象徴するカップルである。
 そして何より、ルイス家の政治歴はトルドー家より長い。彼は、スティーブン・ルイスの息子であり、かつデビッド・ルイス(連邦新民主党元党首)の孫である。
 アビ・ルイスは先日、党首選に興味はないと言った。だが彼の支持するマニフェストを党が採択するなら、食指をそそられないだろうか。これこそ、多くの新民主党員が望んでいるものである。
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新民主党マルケア党首を不信任、党首選へ [新民主党]

 新民主党は4月10日の党大会で、党首の信任投票を行った。党員の52%が党首選の開催を要求したため、トム・マルケア党首は後任が選出され次第退任することが決まった。
 新民主党の党首が党大会で不信任されるのは、史上初めてのことで、二大政党でもほとんど例がない。カナダ公務員組合・食品商業組合・カナダ鉄鋼労連ら6つの労組がマルケア支持を事前に表明しており、50%以上の支持は得られるものと見られていたが、反対派は70%以上の支持を要求しており、この水準をクリアできれば留任となるが、支持が50~70%の場合はあえて党首選を開催するかどうかが焦点になっていた。だが蓋を開けてみれば、50%を下回る支持しか得られない惨敗を喫した。労組トップの決定に末端の党員が従わず、造反したものとみられる。自由党員として長く活動し、学生運動も労働運動も経験のないマルケア党首への反発は、予想以上に大きかったようだ。
 また新民主党は、党内左派が提出した「跳躍マニフェスト」について、検討することを決議した。それは、映画監督アビー・ルイスと作家ナオミ・クライン夫妻によって選挙期間中の2015年9月に作られ、党内左派に支持されたもので、2035年までに再生可能資源から電力の100%を得て2050年までに化石燃料使用をやめること、パイプライン建設反対、エネルギー供給を民間企業からコミュニティに移管する「エネルギー民主主義」、地域経済を破壊する貿易協定への反対、ベーシックインカムの検討、企業課税の強化、富裕税導入、炭素税導入、石油ロイヤリティ増額、軍事費削減などが盛り込まれた、極めて左翼色の強いものである。新民主党は歴史上しばしば、政権獲得を目指し中道寄りを志向したことがあったが、選挙結果が思わしくないとこれを否定し左翼路線に回帰することを繰り返しており、今回もまさに「いつか見た光景」の再現となった。

 マルケア党首は投票前、最後の演説をした。
「我々は10月、勝利を犠牲にする過ちを犯した。私はその責任をとる。しかし我々は、挑戦することから引き下がりはしない。逆境のときでも、我々は断固として進む。たとえ人々が負け戦だと言っても。」
 彼は、自由党と保守党は企業家に忠実で、新民主党だけが格差と戦い続けていると、そして何千人ものカナダ人が仕事を失っているとき、カナダの大手銀行は昨年350億ドルの黒字を計上し、役員報酬120億ドルを支払ったと語った。
「我々は、それを受け容れない。自由党と保守党は、これがありのままの世の中だと言うだろう。彼らは、これが市場経済の回避できない結果だと言うだろう。」
 マルケア党首の支持者は何度か立ち上がって拍手したが、いっぽうでは座ったまま無表情の党員もいて、党内に深刻な分裂があることをうかがわせた。だが彼が最後の言葉を終えると、会場はスタンディング・オベーションに包まれた。
「あなたが私とともに立ち上がるなら、我々は止まることなく戦い続ける。私とともに立ち上がろう。我が党を発展させるため戦うなら、立ち上がろう。ケベックと残りのカナダの革新勢力を糾合することを望むなら、立ち上がろう。老いも若きも、あらゆる世代の新民主党員が夢見た国家を建設するため戦うなら、立ち上がろう。愛する、希望にあふれたカナダ。誰もが属し、誰もが尊重され、誰もが取り残されることのないところ。」
 投票結果は、マルケア党首続投支持が48%、党首選開催が52%と、真っ二つに分かれた。マルケア党首は「投票では分かれたが、党を分裂させてはならない」と語った。
 オンタリオ州のリンダ・ティベールさんは、党首を辞めさせるにはタイミングが悪いと指摘した。
「保守党は今、暫定党首が就いている。彼らはマルケア党首を辞めさせたいだろう。我が党も暫定党首になったら、誰が自由党を牽制するのか?」
 マルケア排除の口火を最初に切ったシェリ・ディノボ州議(オンタリオ州)は、CTVニュースで「歓喜の時」と述べた。
「我々は非常に困難な選択をし、それを成し遂げた。我々はこれからも、新民主党であり続ける。」
 彼女はまた、党創設者トミー・ダグラスが資本主義の根絶と社会主義計画経済の建設を宣言する「リジャイナ宣言」から党が離れていたと語った。

 2015年総選挙でマルケア党首が、富裕層への増税を否定し均衡予算を主張したことは、党内左派にとって新民主党の本分を外れた行為であった。そして新民主党が、あたかも「自分たちは政権与党になるのにさほど危険な存在ではない」と穏健な党であることをアピールし、従来の政策を引っ込めている間に、自由党により左寄りでより大胆な政策を採られ勝利をさらわれたことは、我慢のならないことだった。しかしマルケア党首は、ニカブ着用を養護したのが敗北の原因だと(自由党も同じ主張をしたにもかかわらず)主張し、均衡予算の誤りについて長い間認めようとしなかった。
 ところが彼は今年から、党首再選に向けて全国を駆け巡り、精力的に動いた。党内左派がマルケア降ろしを画策するのを見て、彼らを懐柔するため、それまでの主張を引っ込め伝統的左翼路線を訴え始めた。1月の幹部会では、「カナダにおける社会民主主義ビジョンを放棄しないと言うために、私はここにいる。我々は何者なのか、そして誰のために戦うのかを、見失うことはない」と述べ、新民主党が別の党に生まれ変わることによってではなく、あくまでも左翼政党として勝利を目指すと誓った。原理主義者として知られるニキ・アシュトン議員は、今にも椅子から飛び上がらんばかりに喜んだという。
 マギル大学学生会のジェイコブ・シュウェダ氏は、党首不信任に投票したと明かした。
「若い党員たちと会い、多くの『正しいこと』を主張するトムは、いったいどちらのトムなのか。選挙期間中のトムなのか、それとも党首の座にしがみつくこのごろの革新的なトムなのか。」
 2012年党首選でマルケア氏のために働いたミミ・ウィリアムズさんは、彼が総選挙時の公約を放棄したので今回は党首不信任に投票したと語った。
「もし我が党が、これまでの歩みを否定し左翼路線に後退するなら、我々は有権者に全く信用されなくなるでしょう。」
 マウント・ロイヤル大学で政治学を教えるデュエイン・ブラット教授は、マルケア惨敗への驚きを隠さなかった。
「難しい信任投票だったが、これほど低い支持率になるとは予想していなかった。私は、48%ではなく60%台と見ていた。」
 彼は不信任の理由として、マルケア党首が総選挙に敗北した結果よりも、その敗因を問題視した。また、後任党首が選出されるまでマルケア党首がその地位にとどまることについては、こう述べた。
「彼はレイムダックとなる。これは、保守党の暫定党首ロナ・アンブローズのケースとは異なる。これは党によって公的に不信任されたにもかかわらず、留任し続けるという全く異なる状況である。マルケア氏の政治生命は終わりだろう。」
 跳躍マニフェストについては、こう分析した。
「党の労働者陣営と環境陣営の間の、深刻な亀裂を見た。両者を一つにまとめるのは困難だろう。」
 アルバータ州のレイチェル・ノトリー首相は9日、パイプラインの重要性を訴え、跳躍マニフェストを採択しないよう呼びかける演説を行った。
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新民主党、党大会を前に路線対立 [新民主党]

 新民主党は今週末、エドモントンで党大会を開催する。現在の党首を支持するかどうかの投票は4月10日に行われるが、これとは別に、党が採択するアジェンダも重要である。
 リビー・デービス元副党首やクレイグ・スコット前議員らは、先住民の権利擁護・企業と富裕層への課税強化・軍事費削減などを盛り込んだ社会主義的色彩の強い「跳躍マニフェスト」を採択するよう迫っている。またケベックの左派は、新聞で「新民主党員への公開書簡」を発表した。だが党内右派のネイサン・カレン議員は、このような動きは「いつか見た光景」だと言う。新民主党は、西部とオンタリオの労働者のための党から、全国の全階層のための党として浸透してきた。その過程において、様々な階層の人々にアピールするためしばしば中道寄りの政策が採られてきたが、選挙結果が思わしくないと、原理主義的左派が「原点に回帰せよ」と訴えてきたのが同党の歴史なのだと言うのだ。
 オンタリオ州のシェリ・ディノボ州議も、その典型的な一人である。
「我々は原則と良心の党である。我々はその上に立脚して活動していける。バーニー・サンダーズとジェレミー・コービンはそれを示した。彼らはすでに勝利している。なぜなら彼らは、自分たちの主張に注目を集めることに成功したからだ。」
「我々は勝つことばかり考えていてはならない。我々は原則に忠実でなければならない。新民主党は長い間、マルケア党首以前から中道に寄り続けてきた。だが今こそトミー・ダグラス、J・S・ウッドワースの原則に回帰する時である。」
 彼女はさらに、地方の新民主党政権であるオンタリオ州のボブ・レイ政権とノバスコシア州のダレル・デクスター政権を指して「それらは、選挙に勝てないことなどよりも、原則の党として知られている我が党にダメージを与えた」と評した。
 だが2015年総選挙の結果は、新民主党の政策がカナダの有権者に浸透したという確証を得たと、カレン議員は語る。
「新民主党が従来主張してきたような公約を自由党が訴えたのは、まさに模倣であり、自由党は場合によっては、我々よりも新民主党的だった。」
「私の考えでは、議会の良心であることに自己満足していた新民主党は、もうすぐなくなる。」
「我々は経済問題に関して中道寄りになり、1950年代に唱えていた主張は放棄された。見解は変わるものだ。本当の革新とは、3世代前のものが現在とは異なるということだ。物事は変わるからだ。なぜ我々が、進化と変革を受け入れないなどということがあるのだろうか?」
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新民主党左派、マルケア降ろしを公然化 [新民主党]

 新民主党左派の間で、総選挙に惨敗したトム・マルケア党首を降ろす動きが活発化している。
 ジェイミー・ニコルズ、エレーヌ・ミショー、エレーヌ・ルブランの前議員3名と支部長らケベックの左派37名は、3月15日モントリオールの仏語紙「ル・デボワール」において、「新民主党員への公開書簡」を掲載した。
「新民主党は、道に迷ってしまった。我々は新民主党員として、そう感じる。
 我が党は、すべての国民にポジティブな変革をもたらす存在だった。社会民主主義、社会正義、経済的平等の促進のために我々は戦った。だが前回総選挙のマニフェストは、新民主党らしさを欠いていたと我々は感じている。
 党の存在理由と原則を忘れてしまったことに、我々はつまづいのだ。我々は、我々が守るべきマニフェストで戦わなかった。
 新民主党は、他党とは違う。我々は権力志向ではなく、国民にポジティブな変革をもたらすために戦う。
 新民主党には、誇り高い伝統の上に立ち続けていて欲しい。そのために我々は、党を刷新し、より革新的になり、より民主的になり、より透明度を高め、党員の声に耳を傾ける必要がある。対話は、国民の要望とプライオリティを我々の方針に結びつける手段であり、単に寄付を募るためのものではない。
 より公正な国家と世界を築くため、新民主党の原則を前に進めようではないか。今一度、新民主党員であることに誇りを持とうではないか。」

 新民主党の「社会主義幹部会」を名乗る左派グループは同日、トロントで記者会見を行った。バリー・ワイスレダー議長は、党があまりも民主的・社会主義的原則から外れてしまったと語った。
「前回総選挙で執行部が訴えた財政保守主義は、新民主党のいかなる大会でも幹部会でも承認されたものではなかった。」
 彼は、マルケア党首は前回総選挙で100万票と議席の60%を失ったため、報いられるべきではないと訴えた。
「問題は資本主義であって、タイタニック号のデッキチェアの処置ではない。」
「大きな変革は常に下から来るという事実を、忘れてはならない。民主主義的かつ社会主義的プロセスへの扉を開けるには、4月にエドモントンでリーダーシップ投票をするより、選択の余地はない。」

 コンコルディア大学とマギル大学の新民主党学生組織も同日、総選挙のマニフェストを非難し、社会的良心として党がその本分に戻るよう呼びかける声明を発表した。
「マルケア氏は尊敬すべき政治家だが、彼が社会民主主義者として我々と価値観を共有するとは思わない。」
「ケベック自由党員としての彼の長い経歴は、新民主党の源流ともいえる社会運動・組合活動・学生運動とはつながっていない。」

 2012年の党首選でマルケア氏に敗れたニキ・アシュトン議員も同日、記者会見を行った。彼女は、若年層の39%が非正規雇用に就いているという事実を憂慮した。
「このような緊急を要する事態において、我々には国民的指導力が求められている。」
 4月の党大会でマルケア党首を支持するかと問われると、彼女はこう答えた。
「我々の前には、多くの成すべき作業がある。リーダーシップ・チェックもその一つだ。」
 記者の一人が、回答を避けたのはマルケア党首を支持しないという印象を与えるがどうなのかと問いつめると、彼女は否定した。すると記者はなおも、彼女に詰め寄った。
「あなたはマルケア党首の続投を支持するのか、イエスかノーかで答えて下さい。」
 すると彼女は「我々がここにいるのは、若者たちが直面している深刻な問題について話すためだ」と答えた。

 オンタリオ労働総同盟のシド・ライアン元委員長は、アメリカ民主党の大統領候補バーニー・サンダース上院議員とイギリス労働党のジェレミー・コービン党首が、左翼的政策は決して「死の接吻」ではないことを実証したと語った。彼は、マルケア党首が新民主党の原則から外れ、不景気にもかかわらず均衡予算を公約したことを批判し、こう述べた。
「トムが次の総選挙でバーニー・サンダースになるとは、私は思わない。トムは歯を食いしばって辞任し、熱意を持った後任に道を譲るべきだ。」
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マルケア党首、「70%以上の支持で留任」を明言 [新民主党]

 新民主党のトム・マルケア党首は2月12日、党首に再任されるための数字について具体的に「少なくとも70%」と初めて明言した。
 新民主党は党大会で2年ごとに、党首のリーダーシップについて党員に諮問する。党則では、50%を1票上回る支持があれば、党首は留任できる。マルケア党首自身は、再任に必要なパーセンテージを具体的に言及するのを避けてきたが、レベッカ・ブレーキー代表は11日「70%以上が必要」と明言した。
 彼女は「党首は通常、90%以上の支持を得るものだ」「70%以下の支持では、党首に留まることは難しいだろう」と述べ、進歩保守党のジョー・クラーク党首が1983年、66.9%の支持を得て再任されるはずだったにもかかわらず、わざわざ党首選を行い敗れた例を挙げた。ケベック党のベルナール・ランドリー党首も2005年、76%の支持を得たにもかかわらず辞任している。

 マルケア党首を支持するグループは、ニカブ問題でイスラム教徒のエスニシティを尊重するという党の原理・原則に忠実だったことが、総選挙に敗れた原因だと説明してきた。だが圧勝した自由党もニカブ着用を擁護したことから、党員の多くはその説明に納得していない。
 彼らは、不況の最中に均衡予算を提唱したことが敗北の原因だと指摘する。選挙戦の序盤で支持率トップに立ったことで、政権獲得を強く意識し、有権者に嫌われないよう自分たちが穏健な党だとアピールするため、大胆な財政出動を行い大胆な政策を訴えることができなくなった。新民主党はいわば、自分たちは自由党のようだと主張するかのようだったが、有権者は自由党のまがいものではなく、自由党そのものに投票した。新民主党が財政規律を重んじたのに対し、自由党は財政赤字を公言したうえで、より左寄りの大胆な政策を打ち出し、有権者の心をつかんだ。また新民主党は財政について、原油価格を1バレル=67ドルと評価していたが、実際には20ドル程度にまで下落していたため、有権者に信用されなかった。
 マルケア党首は12日「我々はニカブ問題で打撃を受けた。我々がムスリム女性を強く擁護すると発表した48時間後に、支持率を20ポイント以上低下させたというデータがある」と弁明したうえで、「多くのケベック人は、ニカブを女性抑圧とみなした。我々は『その意見は理解できるが、裁判所がひとたび人々の権利を擁護すると判断したら、それを尊重しなければならない』と訴えるべきだった」と自己批判した。
 彼はまた、新民主党が訴えてきた15ドルのデイケア(保育所)や全国的ファーマケア(薬代の補助)のような政策は、均衡予算提唱によって覆い隠されたと総括した。
 彼はさらに、CBCテレビ・CTV・Global TV主催のテレビ討論を、ハーパー首相が出演しないなら自分も出演しないとした判断も、誤りだったと認めた。彼はマクリーンズ誌・グローブ&メイル紙・ムンクディベーツ主催のテレビ討論に出演したが、視聴者は200万人に達しなかった。2011年のテレビ討論は、1000万人以上が視聴した。

 万年野党の新民主党は、選挙で敗北した党首を引きずり降ろす伝統がない。それでは党首の首がいくつあっても足りないからだ。歴代の党首たちは、自らの意志でその地位を退いてきた。ジャック・レイトン前党首も、2008年総選挙に敗北したにもかかわらず、89.25%の支持で党首に留任している。
 だがマルケア党首は、新民主党の歴史上初めて「影の首相」の立場で総選挙にのぞみ、一時は支持率トップに立ったにもかかわらず惨敗した。新民主党党首が、初めて総選挙の責任を問われるのかどうか、そして万年野党から脱却できるのかどうかが、問われようとしている。
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ディノボ州議、マルケア党首に退陣を要求 [新民主党]

 オンタリオ新民主党のシェリ・ディノボ州議が、連邦新民主党のトム・マルケア党首に退陣を要求した。
 マルケア党首を支持するグループは、2015年総選挙に敗北した原因として、ムスリム女性の文化を支持するという原則に彼が忠実だったからだと説明している。だがディノボ州議は、党員の多くはその説明に納得していないという。マルケア党首が選挙戦の序盤で、レイトン前党首より左寄りの保育プログラムを主張したことについて、彼女は好意的に評価した。ところが新民主党の支持率がトップに立つと、マルケア党首は政権獲得のため支持を広げることを意識し、革新の原則から外れ中道寄りの政策を志向したことを批判した。特に彼が主張した均衡予算については、「馬鹿げている」と一蹴した。
 彼女は、党首も党本部も敗北の責任を取ろうとしないと述べた。
「我が党はもはや、新しくはない。我々は全く、民主的でもない。そして、誰も党の責任を持とうとしない。」
 彼女は、同じ選挙区のぺギー・ナッシュ前下院議員と親しい。ナッシュ前議員は、2012年党首選でマルケア党首に敗れている。

 新民主党は4月、エドモントンで党大会を開催する。マルケア党首はそこで、リーダーシップのチェックを求められる。党則により、50%以上が党首選を要求した場合は、1年以内に実施しなければならない。
 マルケア党首は2015年11月、シリウスXMラジオでホストのエバン・ソロモン氏に「何パーセント以下なら辞任するのか」と尋ねられたが、具体的な数字に言及しなかった。ソロモン氏はその後雑誌「マクリーンズ」に、「75%以下なら辞任すべきだと言っている人がいる」と綴っている。

 議席を減らしたとはいえ、新民主党にはまだ44人の議員団がおり、それは党の歴史上2番目の成績である。うちケベック議員団は16人で党内最大勢力となっているから、マルケア党首が下ろされることは考えにくい。後継者として有力なぺギー・ナッシュ、ポール・デュワー、ミーガン・レスリーの各氏は全員落選している。2012年党首選でマルケア党首と戦ったネイサン・カレン氏は、今も議員を務めているが、マルケア党首を支持している。
「赤子を産湯といっしょに捨てるのは重大な誤りだ。トムへの支持は、党内にはまだ多い。」
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マルケア党首、辞任する意向なし [新民主党]

 総選挙の開票が始まると、新民主党はミーガン・レスリー副党首、ジャック・ハリス議員、ピーター・ストファー議員らの大物が次々と落選し、自由党の勢いが圧倒的であることがわかった。それでも東部は自由党の地盤であり、新民主党はケベックの開票が始まれば何とかなるだろう、何とか野党第一党には留まれるだろうと考えていた。
 だがケベックでの成績も、78議席中16議席と惨憺たるものであった。ケベックに築いた強固な基盤は跡形もなく、オンタリオの開票が始まる前に彼らが野党第2党の定位置に戻ることは明白となった。
 自由党は単独過半数を獲得し、あらゆる法案を単独で成立させることができる。新民主党には連立の申し込みもなければ、握るキャスティング・ボートもない。

 トルドー党首が高額所得者への増税、赤字予算を覚悟のインフラ投資、児童手当、マリファナ合法化など「最も革新的」な政策を掲げたのに対し、マルケア党首の説く均衡財政は、ひどく保守的に見えた。
 トルドー党首はこう訴えた。
「ハーパー首相はあなたを助けない。そしてマルケア党首はハーパー首相の予算に同意したので、あなたを助けられない。」
 彼の訴えは、ニカブ問題よりも効果的に新民主党を蝕んだ。「左で選挙を戦い、右で統治する」と言われた自由党は、「政権交代可能な建設的野党」の新民主党より、ずっと左寄りで大胆な政策を掲げており、「新民主党と自由党が入れ替わった」とさえ言われた。

 旧二大政党である自由党と保守党は、総選挙に2度敗れると党首は引きずり下ろされる。だが新民主党は万年野党だから、総選挙に敗北しても責任を取らされることはなかった。マルケア党首は現在、総選挙敗北の原因を究明するレポートを作成させているが、総選挙についてこう総括した。
「私は、党の歴史上2番目に強い議員団とともにここに留まる。」
 政権奪取の夢は打ち砕かれたが、新民主党にはまだ44人の議員団がおり、それは党の歴史上2番目の成績である。うちケベック議員団は16人で党内最大勢力となっているから、マルケア党首が下ろされる心配はなさそうだ。
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マノン・ペロー議員に有罪判決、新民主党から除名 [新民主党]

 マノン・ペロー下院議員(元新民主党、現在は無所属)は3月20日、公的いたずらの罪で有罪を宣告された。量刑は5月21日に言い渡される。
 刑法第140条は、「公的いたずら」の定義として(a)ありもしない犯罪について虚偽の陳述をすること、(b)誰かに容疑を着せるため、または自分への容疑を晴らすため何かをすること、(c)架空の犯罪について報道すること、(d)死んでいない人について死んだと申告すること、を挙げている。
 ペロー議員は2013年12月、事務所にあるはずのあるものがなくなっていることに気づき、元従業員の女性が持ち帰ったと察知して、取り戻すためにスタッフの一人を派遣した。ところが元従業員は、自分が確かに返却したことを示す受領書をもらえたら返却すると返答したため、ペロー議員は警察を呼び、窃盗の被害を訴えた。だがペロー議員は、盗まれたと主張する物を誰がどこへ持ち去ったかを知っていて、返却する意思もあるということを警察に申告しなかったため、虚偽告訴などの容疑で起訴された。
 なおペロー議員は、背任と詐欺の容疑で捜査の対象になっている。連邦警察(RCMP)は捜索令状を得て、ペロー議員が事務所で兄弟を雇った件について、あらゆる出費に関するコピーの提出を要求した。

 新民主党は、ペロー議員をすでに幹部会から追放しているが、有罪判決を受けて彼女を党から除名した。
「ペロー議員が起訴された時点で、彼女は党幹部会から追放されている。今日の判決は、このときの処分を追認したものだ。」

 ペロー議員は、自分には騒動を起こす意図はなく、判決に失望したと述べた。
 ペロー被告の弁護人ジャン=ピエール・ランクール弁護士は、議員の元従業員がカナダ政府所有の物を返却することを拒否したのは窃盗に当たると主張し、控訴する意向を述べた。また彼は、ペロー被告の無条件の釈放を要求すると語った。
「これは刑法上の略式犯にあたる。そしてひとたび前科がついたら、彼女は失職することになる。」
 釈放は実質的に無罪判決と同等と見なされ、前科法の規定によると、無条件の釈放を得た者は1年間、条件つきの釈放を得た者は3年間、記録がカナダ警察情報センター(CPIC)に保管され、その後は破棄されるため、前科が残らないことになる。


【参照】 新民主党、ペロー議員を除名
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2014-06-07
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新民主党のデービス副党首、引退を表明 [新民主党]

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 新民主党のリビー・デービス副党首(61歳)は12月12日、次の総選挙に出馬しない意向を表明した。今後は、議員とは別の形で政治活動に関わっていくという。
 記者会見で引退の理由を問われると、彼女は「私は少し疲れている」と語った。
 デービス副党首は、新民主党左派の代表格である。1982年からバンクーバー市議を11年勤め、1997年には新民主党からバンクーバー・イースト選挙区に立候補し、6回連続当選した。
 バンクーバー・イーストはカナダで最も貧しい選挙区で、売春婦や薬物中毒者が多いことで知られている。彼女は影の内閣の厚生大臣として、売春婦が安全に営業できる法改正や、麻薬常用者への刑事訴追停止を実現させた。
「私はあえて、麻薬のような困難な問題を引き受けた。支持者からも『このような問題を引き受けるなら、あなたは落選するだろう』と言われたことを覚えている。でもバンクーバー・イーストの人々は、私を支持してくれた。」
 彼女はバンクーバー市議だった故ブルース・エリクセン氏と事実婚し、息子を出産したが、2001年に突如同性愛を告白し、カミングアウトした最初の女性議員となった。そのころ連邦議会では同性婚の法制化が焦点となっていたが、保守党のジェイソン・ケニー議員はデービス議員を引き合いに出し、現行の婚姻法は同性愛者を除外していないという論陣を張ったが、議員のプライバシーを公に取り上げ論拠にしたと非難された。
 2014年12月には、野党議員でありながらサリドマイド症患者を支援する動議を提出し、下院で満場一致で採択された。

 経済学者のジム・スタンフォード氏は、デービス副党首が先住民の女性に対する暴力や、安全な注射、ホームレスなどの問題に関わってきたことを、彼女の選挙区事情に鑑みて評価した。
 バンクーバーのグレガー・ロバートソン市長は、デービス副党首を賞賛した。
「彼女は、我々の中の最も弱い人々に変化をもたらし、命を救った。薬物中毒者と売春婦への支援は、バンクーバーだけでなく全国の世論を動かした。」

 記者から、左派のデービス副党首は中道寄りを志向するマルケア党首と衝突したのではないかと質問されたが、彼女は否定した。マルケア党首はこう述べた。
「リビーは熱心で素晴らしい同僚というだけでなく、大切な友人でもある。」
 アレクサ・マクドーノー党首が2000年代、中道寄りの「新政策イニシアチブ」構想を打ち上げたとき、デービス議員もこれを支持したが、マクドーノー党首は党内左派と衝突して失脚した。左寄りのジャック・レイトンが代わって党首に就任すると、中道寄り運動は沈静化したが、デービス議員はレイトン党首を支持し、副党首に指名されている。
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ケベック独立派だったムラニ議員が新民主党入り [新民主党]

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 ケベック独立派だったマリア・ムラニ下院議員(無所属)は11月19日、新民主党に入党した。ところが同党の内規では、幹部会に入り新民主党会派の議員として活動するためには、新民主党公認で当選しなければならない。彼女は当面、下院で無所属議員として活動を続けることになるが、党員である以上は党議拘束に従うことになるだろう。
 ムラニ議員はレバノン系としてコート・ジボワールに生まれ、1988年カナダに移民。モントリオール大学を卒業後、2006年ケベック連合から下院議員に初当選し、2008年・2011年と連続当選した。2011年には党首選に出馬し、ダニエル・パイエ氏に敗れている。2013年、ケベック党政権が「ケベック価値憲章」を発表したとき、彼女は「ケベック独立はみんなのためのものでなければならず、モントリオールなしには不可能だ。価値憲章は、マロワ首相の政治的打算だ」と批判してケベック連合を除名され、無所属議員となっていた。
彼女はその後自由党入党を画策し、ダン・ガニエ氏と何度か交渉したが、自由党が候補者公募の方針を曲げなかったため、新民主党に入ったという。
 ムラニ議員はかつてはケベック独立派だったが、2013年12月、連邦にとどまった方がケベックの利益になると発言し、波紋を呼んだ。彼女と親しいジャン=フランソワ・フォルタン議員も離党し、「分離主義」ではない「民族主義」の新党を結成した。
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新民主党、ペロー議員を除名 [新民主党]

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 マノン・ペロー議員(新民主党)は6月6日、虚偽告訴など3つの容疑で起訴された。新民主党はこれを受けて同日、ペロー議員を幹部会から除名した。彼女は今後、無所属議員となる。
 起訴状によると、ペロー議員は1月21日に警察を呼び、ある女性を罪に陥れる目的で、ありもしない窃盗の被害を訴え、刑事告発しようとした。
 新民主党は、以下の声明を発表した。
「ペロー議員は、被告人としての正当な権利を有している。この問題は目下法廷に提出されており、新民主党はこれ以上コメントできない。」

 ペロー議員は2011年、ケベック州モンカルム選挙区から下院選挙に出馬し、初当選した。彼女は1993年、乗馬事故のため下半身不随となり、その後車椅子で活動している。新民主党の影の内閣で、障害者担当大臣に任命されていた。
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新民主党、ケベックの党設立を巡り紛糾 [新民主党]

 新民主党は11月3日、モントリオールで会議を召集し、ケベック州議会選に進出するためケベックに党を設立すべきかどうかについて話し合ったが、議論は紛糾し、結論は先送りとなった。
 推進派は、ケベック州の政治に欠けている連邦主義の左派政党という選択肢を、有権者に提供することが必要だと主張した。だが慎重派は、連邦政治において保守党政権を打倒することが新民主党の最優先事項であり、ケベックの党設立は、そのために必要な労力や財力を浪費することになりかねないと反論した。

 だがさらにもう一つ、重大な問題があった。レベッカ・ブレーキー代表は、ケベック州に特有の政治風土について懸念していた。
「カナダでは他州においては、連邦選挙と州選挙で異なる党に投票する慣習があり、これはケベック州でも珍しいことではないが、ケベック州の政治風土には独特のものがある。」
 かつて存在したケベック新民主党が、他党との合併を経てケベック連帯を結成した経緯から、ケベックの新民主党員の何割かは、ケベック連帯の党員資格も持っている。このように、複数の党に所属することは珍しいことではないが、ケベック州の政治が左右のイデオロギーだけでなく、連邦主義対分離主義の構図でも戦われていることから、連邦主義の新民主党と分離主義のケベック連帯の両方に所属することはジレンマでもある。モントリオール支局長で、ケベック連帯の党員資格も持つルイ=ラファエル・ペルティエ氏は、ケベックに設立される新民主党が、かつてそうであったように、結局は分離主義政党に変貌してしまう可能性を指摘した。
 エレーヌ・ラベルディエ議員は、会議をこう総括した。
「我々がケベック新民主党を設立するとしても、それは今日明日のことでもなければ、半年後や1年後のことでもないだろう。ただ、最優先事項が2015年であり、ハーパー政権打倒であることだけは、衆目の一致するところだ。」
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新民主党、ケベック州議会選に次回から進出 [新民主党]

 新民主党のトーマス・マルケア党首は8月17日、今年9月のケベック州議会選挙で候補を擁立する時間はないが、次回は125の全選挙区に候補を擁立すると発表した。そしてそのためにケベックの党を設立することと、かつて使用した「ケベック新民主党」(Nouveau Parti démocratique du Québec)の名称を確保していると語った。

 新民主党が2011年連邦議会選挙において、ケベックで第一党に躍進したとき、ケベックに党を設立し州議会選挙に進出すべきだという要望が相次いだ。だが期間は1年しかなく、躍進の原動力となったカリスマのレイトン党首を失い、しかも党は激しい党首選を戦っていた。

 マルケア党首は、ケベックには左派の連邦主義者のための場所があると述べた。ケベック州政治は長い間、連邦主義対分離主義の構図が続いており、連邦主義の自由党は中道右派、分離主義のケベック党は左派で、最近右派連邦主義のケベック未来連合が結成されたが、左派連邦主義を代弁する政党がない。

 中西部発祥の新民主党は、長い間ケベック州で議席を獲れなかった。80年代終わりに、連邦新民主党がケベック独立を阻止するためミーチレイク協定を支持したのに対し、ケベック新民主党はミーチレイク協定反対に回り、ケベック・ナショナリズムの綱領を採択した。
 1990年の下院補選では、ケベック新民主党は新民主党候補ではなく、ケベック連合のジル・デュセップ候補支持を発表したことで、連邦新民主党とケベック新民主党の間に緊張が走った。そして1992年のケベック州議会補選において、ケベック解放戦線元幹部で、ラポルト労働大臣殺害に関与したとして終身刑を宣告(後に殺害には関与していないと判明し釈放)されたポル・ローズを、ケベック新民主党が立候補させると、連邦新民主党はケベック新民主党との提携関係を解消するとともに、「ニュー・デモクラッツ」の名称を使用しないよう申し渡し、党名を変更しなければ法的手段に訴えるという声明を発表した。連邦新民主党はこれ以後、連邦議会選挙をケベック支部の援助なしに戦うことになった。
 ケベックの党は1994年、名称を「社会民主党」(Parti de la démocratie socialiste:PDS)と改めた。そして1996年には、ローズを党首に就けた。同党はその後、ケベック共産党など左翼の分離主義政党との合併を繰り返し、2006年に「ケベック連帯」を結成している。

 新民主党の進出で最も打撃を受けると思われる、ケベック連帯のアミル・カディル代表は、次のように述べた。
 「ケベック人が先の総選挙で新民主党に投票したのは、右翼のハーパー首相をケベックから締め出すためであって、新民主党をケベックに入れるためではない。マルケア党首には、ほかにすべきもっと重要な仕事があるはずだ。」
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新民主党党首にマルケア [新民主党]

 3月24日に開催された新民主党党首選で、トーマス・マルケア副党首が当選した。選挙戦は7か月もの長期にわたったが、これもマルケアに有利に働いた。というのは、新民主党の党員は西部とオンタリオが多く、ケベックでは非常に少ないが、長期に党首選を行えばメディアの注目を集め続けることができ、また党員になれば誰でも投票できることから、ケベックの党員を多く新規に獲得できれば、誰が党首であれ党の利益になるからである。

600_mulcair_wins4_120324.jpg第1回投票
1.トーマス・マルケア 19,728
2.ブライアン・トップ 13,915
3.ネイサン・カレン 10,671
4.ペギー・ナッシュ 8,353
5.ポール・デュワー 4,883
6.マーチン・シン 3,821
7.ニキ・アシュトン 3,737

第2回投票
1.トーマス・マルケア 23,902
2.ブライアン・トップ 15,624
3.ネイサン・カレン 12,449
4.ペギー・ナッシュ 10,519

第3回投票
1.トーマス・マルケア 27,488
2.ブライアン・トップ 19,822
3.ネイサン・カレン 15,426

第4回投票
1.トーマス・マルケア 33,881
2.ブライアン・トップ 25,329

 マルケア新党首は1954年オタワに生まれ、マギル大学で法学を学んだ。その後は弁護士となり、コンコルディア大学とケベック大学トロワ=リビエール校で法学を教えている。
 1994年、ケベック自由党から出馬してケベック州会議員に当選。2003年にはシャレー内閣の環境大臣に就任したが、政府のコンドミニアム開発に異を唱え、2006年に辞任した。
 その後連邦新民主党に移籍し、2007年ケベック州ウートレモン選挙区の下院補選に当選。これはケベックに支持基盤のない同党の歴史上、16年ぶりかつ2人目の議席獲得だった。当選からまもなく、副党首に指名される。
 彼は長い間、新民主党唯一のケベック選出議員だった。当選3回。短気で激しやすい性格と、風貌から「熊」とあだなされる。フランス国籍のカトリーヌ・ピナス夫人と結婚し、二重国籍となったことが党首選で暴露された。

 (1) トーマス・マルケア:改革者
 「我が党は、新民主党の旗の下に全ての革新派を糾合するため、その伝統的拠点から抜け出さなければらない」と、当選したマルケア新党首は語った。それは新民主党がもはや万年野党ではなく、政権交代可能な公認野党として、社会主義者と組合員のための党から中道寄りの改革路線にシフトした瞬間であり、また西部・オンタリオ中心の党からケベックを含むカナダ全土のための党へと変貌した瞬間でもあった。
 中道寄りのマルケア当選は、自由党のボブ・レイ党首にとって悪夢である。トーマス・マルケアはケベック自由党の閣僚だったが、離党して連邦新民主党党首となった。ボブ・レイはオンタリオ新民主党の党首だったが、離党して連邦自由党党首となった。では両者は容易に打ち解けるのかというと、そうではない。両党はともに左派政党として票を奪い合う、いわば同業他社の関係にあり、自党を離党してもう一方に移籍した元党員には、激しい敵意を抱いているのが現実である。
 レイトン党首の死去により、新民主党には暫定党首が就任した。政治歴の豊富なレイは、この機に乗じて反保守党の旗手を演じてきたが、それももう終わりである。マルケア新党首は26日にも、連邦議会でハーパー首相に党首討論を挑むだろう。彼は州会議員として3度、連邦議会議員として3度当選し、州の環境大臣と副党首のキャリアを持つベテランである。彼のバックには100人の議員がついており、その威力は自由党の比ではない。

 (2) ブライアン・トップ:裏方から表に出られなかった守旧派
 ブライアン・トップ代表は、レイトン元党首の下で何度か選挙対策委員長を務め、裏方として党の今日の発展を導いた実績が高く評価されている。彼こそがレイトン路線の忠実な後継者と見られ、また従来の左翼路線の継承者とみなされてきた。選挙は初めからトップ対マルケアの左翼路線vs中道路線、あるいは改革派vs守旧派の戦いとなった。
 トップは、党の従来の基盤である西部とオンタリオで支持を固め、ロマノウ元首相やブロードベント元党首のような重鎮に支援され、当初は本命視された。だがマルケアは、再選に不安を抱く圧倒的な数のケベック選出議員の支持を集め、優位に立った。党首選が長引くにつれ、常に裏方を務め表に出たことのないトップのスキル不足が指摘されるようになった。
 また彼は議席を持たないため、党首討論をすることができない。レイトン党首も就任直後は議席がなく、別の議員が討論するのを傍聴席で見ていた。だがその時代の新民主党は、野党第一党ではなかった。
 劣勢を意識したトップは、レイトンの死の瞬間に自分がどう応じたかをしばしば語るという奇策に出た。彼は、自分に向けられた経験不足への不安を払拭するため、正攻法で臨めなかったのである。
 さらに彼は、ジャック・レイトンの母ドリス・レイトンに「ブライアン・トップ氏はジャックのような資質を持つ政治家です」という手紙を書かせ、それを公開した。
 党首選終盤には、ブロードベント元党首がマルケアについて「しばしば他者とトラブルを起こし、社会主義の伝統から逸脱しようとしている」と激しく誹謗したが、全て逆効果となった。
 トップの敗北は、党外からの介入に党員が強い拒否反応を示したことにほかならない。また重鎮たちの実力が、多数の新しい党員の前に通用しなかったことをも意味する。

 (3) ネイサン・カレン:影の勝者・影の改革者
 当選したマルケアを別にすれば、今回党首選で最も得をしたのは第三の男カレンである。候補者のなかで最も当選回数の多い彼は、長い党首選を通して自分の名前を強烈に印象づけることに成功した。
 左派票分散を防止し、左派政権を樹立するため、保守党議員のいる選挙区では、自由党と緑の党との統一候補を擁立すべきだという彼の主張は、マスメディアでは普通に言われていることだが、新民主党においては禁句であった。彼は党守旧派の激しい敵意を呼び、彼のスタッフは先行きを心配したが、党首選が進むにつれて着実に支持を伸ばしていった。そして改革派のカレンが第3回投票に進んだことで、彼が次に脱落した場合でも、その票はマルケアに流れることが予想されるから、どのみち改革派が守旧派に勝利するのは確実だった。
「草の根の選挙運動に、ぞくぞくするよ。変化の風を感じる。」
とカレンは語った。
 カレンの選挙参謀ジェイミー・ヒースは、こう述べた。
「今ここで起こっていることは、新民主党は開かれた議論ができるということだ。好むと好まざるとにかかわらず、それは党内で審議されるべき問題なのだ。ネイサンは、果敢にそれをやったことで十分な賞賛に値する。」
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図:トップを影で操るブロードベント元党首。
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新民主党党首選、マルケア副党首の当選確実か [新民主党]

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 新民主党の党首選が、3月24日に行われる。会場での当日の投票のほか、郵便・インターネットでの事前投票がすでに始まっているが、トーマス・マルケア副党首の当選が、ほぼ確実な情勢となっている。
 マルケア副党首は、どの候補よりも多くの資金を集め、またどの候補よりも多くの議員に支持されている。新民主党は2011年総選挙において、ケベックで最も多くの議席を獲得した。だがそれはレイトン前党首の人気によるもので、彼の死後党の支持率は低下している。新民主党は伝統的にケベックに基盤がなく、ケベック選出議員は新人議員ばかりだから、彼らは今後の選挙を生き残るためには、ケベック選出のマルケアを党首に就けておきたいところだ。

 党首選は、1人の候補が過半数を獲得するまで、候補者を足切りしながら何度も投票を行う。2回目以降の投票では、足切りされた候補が別の候補の支持に回るため、さまざまな駆け引きが行われる。
 今回党首選には、7人の候補が立候補している。トーマス・マルケア副党首(57歳、ケベック選出、当選3回)、ネイサン・カレン議員(39歳、ブリティッシュコロンビア選出、当選4回)、ポール・デュワー議員(49歳、オンタリオ選出、当選3回)、ペギー・ナッシュ議員(60歳、オンタリオ選出、当選2回)、ニキ・アシュトン議員(29歳、マニトバ選出、当選2回)、ブライアン・トップ代表(51歳、当選0回)、マーチン・シン候補(39歳、当選0回)である。ほかにロバート・チゾム議員(54歳、ノバスコシア選出、当選1回)、ロメオ・サガナッシュ議員(50歳、ケベック選出、当選1回)も立候補を届け出たが、前者は12月21日、後者は2月9日にリタイアした。

nw-number-cruncher_1386231a (2).jpg 当初から泡沫候補と見られていたシン候補は、足切りされた場合はマルケア候補を支援すると明言しているが、それ以外の候補全員は、足切りされた場合の動向について態度を鮮明にしていない。もしも本命のマルケア候補が1回目の投票で35%以上を獲得すれば、他の候補たちはマルケア候補の支持は堅いと見て、なだれを打って彼の陣営に加わるだろう。だが30%を下回るようなことがあれば、マルケア候補のリーダーシップを疑い、他陣営との連合で別の候補を当選させるよう画策することだろう。
 マルケア候補は「党の現代化」と称し、政権獲得のため革新政党である新民主党を中道寄りにシフトする構想を打ち上げた。だがそれにより、エド・ブロードベント元党首ら守旧派を敵に回した。また彼の短気な性格や、フランスとの二重国籍が発覚したことも、不安視された。
 守旧派は、選挙対策委員長を長く務めたブライアン・トップ代表を支援する。彼は当初は本命視されていたが、議員経験がない。いずれにせよ強力な二大候補であるトップ候補とマルケア候補は、当初から張り合っており、どちらが足切りされても相手を支援することはない。つまり、どちらが足切りされても彼らが持つ膨大な票は、相手には行かず別の候補に行くことになるのだ。
 第2グループにつけているナッシュ候補とデュワー候補にとっては、この二大本命の票が最大の望みとなる。だがナッシュ候補は、組合からの強い支持を受けており、守旧派イメージが強い。非組合員の党員が増え、公認野党となった現在では、好ましくないとされる。
 またデュワー候補はフランス語をほとんど話せないので、ケベックの議席を死守する次の総選挙を戦ううえで問題視される。また党が野党第3党だった時代とは異なり、今は政権を狙うべき野党第一党であり、党首は首相候補である。
 さらに問題なのは、ナッシュ候補とデュワー候補がともにオンタリオ選出議員であることから、オンタリオの覇権を巡って互いに強く牽制し合っていることである。この両者も、一方が足切りされた場合、その票はもう一方のものにはならないだろう。
 そこで浮上するのが、ブリティッシュコロンビア選出のカレン候補である。ブリティッシュコロンビアは党員が最も多い州であり、同州選出の候補はほかにいない。候補者たちのなかで最も議員歴が長く、流暢なフランス語を話す。そして党首選では用心深く振る舞い、敵を作らなかった。マルケア候補が1回目の投票で30%を獲得できなかった場合、次善の候補として彼が最も多くの票を集める可能性がある。
 トロント・スター紙は、カレン候補がトップ候補・ナッシュ候補との秘密の会談を3月12日に行ったと報じた。だがカレン候補は、「事前の約束は一切ない」と述べ、疑惑を否定した。
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【世論投票】選挙に最も有利な新民主党党首はマルケア [新民主党]

 アンガス・リード社が9月20日と21日に、1668人のカナダ人を対象に行ったオンライン世論投票は、新民主党にとって総選挙に最も有利な党首はトーマス・マルケア議員であることを示した。
 トーマス・マルケア議員が党首なら、カナダ人の28%(ケベック人の52%)が新民主党に投票するのに対し、ブライアン・トップ代表が党首なら、カナダ人の25%(ケベック人の31%)が新民主党に投票する。
 マルケア議員が党首の場合の政党支持率は、保守党41%、自由党21%、緑の党5%、ケベック連合4%。トップ代表が党首の場合の政党支持率は、保守党42%、自由党21%、ケベック連合6%、緑の党4%となる。

 トップ氏を支持するアレン・ジゲール議員は、こう述べた。
「次の総選挙では100議席に勝つ必要があるが、ケベックで100議席は獲れない。トーマスではケベック以外の州で勝てない。」
 3月24日に実施される党首選には、まだトップ代表とロメオ・サガナシュ議員の2人しか立候補を表明していない。マルケア議員はまだ立候補を表明してはいないが、周囲はいずれ宣言するものと見ている。一説には彼は、新民主党はケベックに議員が過半数の59人もいるにもかかわらず、党員は8万8000人のうち1700人しかいないので、ルールが不適切だと抗議したという。
 リビー・デイビス副党首とオリビア・チャウ議員(レイトン党首の未亡人)は、立候補しないと表明した。
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新民主党、次の党首は誰か [新民主党]

 新民主党は、次の党首を選出する方法について、9月第一週に会議を開く。党首選はおそらく、来年1月に行われることになりそうだ。
 新民主党が西部とオンタリオのみを根拠地とした時代は、終わった。2009年には、ノバスコシアで東部初の新民主党政権が誕生している。そして2011年総選挙では、かつて弱点だったケベックで59議席も獲得し、議員の半数も占めている。本物の全国政党になった新民主党が、バイリンガルでない人を党首に選出することは、考えられない。それゆえベテランのリビー・デイビス副党首は、好ましくないと考えられる。
 トーマス・マルケア議員は去年までケベック州唯一の議員であり、多数の新人議員たちの中にあって政治歴も豊富で、バイリンガルであることから、彼が党首選のトップランナーと考えられている。
 だが党則は、マルケアに不利に働いている。議員だけではなく、党員なら誰でも党首選に投票できる。党員の投票は等しく1票であって、人口の多い州の1票が重く作用するわけではない。
 党員の多い州はブリティッシュコロンビア、オンタリオ、サスカチュワン、マニトバの順で、ケベックは人口は2番目に多く、新民主党議員が最も多くいる州だが、党員は最も少ないのである。また提携する労働組合員も、党首選に投票できる。それは票数の20%を占めている。
 そこで浮上するのが、2008年総選挙で選挙対策委員長を務めたブライアン・トップである。彼はケベックに生まれたバイリンガルで、労働運動に長くたずさわり、サスカチュワン州のロイ・ロマノウ元首相のスタッフも務めるなど、オンタリオと西部で支持されそうである。

 新民主党は過去に6人の党首を持ったが、カリスマ性の強いリーダーが多く、党内抗争の歴史を持っていない。
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新民主党のレイトン前党首死去 [新民主党]

24c0c1dd49278b26e28cb6d566bf.jpg 新民主党のジャック・レイトン前党首が8月22日、癌のためトロントの自宅で亡くなった。61歳だった。葬儀は27日、トロントのロイ・トムソン・ホールで開催される。

 レイトン前党首は、モントリオールに生まれた。彼は英仏2か国語を流暢に話すが、彼のフランス語はときどき間違っており、また労働者階級特有の訛りがある。しかしそれがかえってケベックの大衆に親しまれた。
 レイトン前党首は、カナダでは珍しい世襲政治家である。彼の父ロバートは、進歩保守党のマルローニ内閣で鉱業大臣を務めている。祖父ギルバートは、ユニョン・ナショナルのデュプレシ内閣で無任所大臣を務めたが、内閣が第二次大戦中に徴兵に反対したことに抗議して辞任している。
 またレイトン前党首の妻オリビア・チャウは下院議員で、息子マイクはトロント市会議員である。
 レイトンはマギル大学とヨーク大学で政治学を学び、ライアソン大学で政治学を教えた。1982年トロント市議となり、2003年新民主党党首に就任。2011年総選挙で「オレンジ旋風」を巻き起こし、ケベックで多数の無名候補を当選させ、新民主党を初めて野党第一党に押し上げた。2011年7月に癌の再発を告白し、党首を「一時的に」退いていたが、政界復帰の志を果たすことなく逝去した。

 野党3党の党首たちは全員暫定党首であり、レイトン氏の復帰の目がなくなった今、保守党政権を脅かす勢力はなくなった。自由党は次の党首を、2013年まで選出しないことを決定している。
 ニコル・テュルメル暫定党首は、2012年初めまで務める見込みである。彼女はレイトン氏の推薦で暫定党首に就いており、党員に推されたものではないため、来年早々にも党首選が行われることになろう。次期党首には、党の勢力がケベックで急速に拡大したことから、ケベック選出のトーマス・マルケア副党首が有力視されている。


写真:レイトン氏の死を悼むバンクーバー市民。
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