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3月10日の自由党党首選をもって、当ブログでの投稿は終了させていただきます。今年中に総選挙がある予定ですが、今後はmixiコミュニティをご覧下さい。
●カナダの歴史と政治
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1611536
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カーニー当選、次期首相に [自由党]
3月9日に実施された自由党党首選は、即日開票され、マーク・カーニー元カナダ銀行総裁が1回目の投票で85.9%を獲得し、圧勝した。強力な対抗馬と見られていたクリスティア・フリーランド前副首相は、8.0%で大敗した。カリナ・グールド前下院院内総務は3.2%、フランク・ベイリス元下院議員は2.7%だった。カーニー氏は近日中に、首相に指名される。
歴代首相はロースクール出身者が多いが、カーニー氏は経済・金融が専門で、議会に議席がないどころか、政治歴が全くない。候補全員が不評な炭素税見直しを公約したが、他候補はいずれもトルドー政権のインサイダーで、フリーランド氏に至っては政権中枢にいたため、苦しい弁明となった。評判が地に落ちた自由党は、むしろアウトサイダーと刷新感を求めた。
過去にジョン・ターナー首相が就任時に議席がなかったが、彼はピエール・トルドー首相に睨まれて政界引退し、彼の引退を受けて政界復帰したので、過去に議員や財務大臣を務めていた。ブライアン・マルローニ氏は政治歴なしで、実業界から野党保守党の党首となり、当選2回で首相になっている。
トルドー首相がいつ辞表を提出するかは定かではないが、“in the coming days or week”と述べたことから、政権交代は来週になると思われる。
次期首相は予定では、24日に召集される連邦議会でスローン・スピーチ(所信表明演説)することになるが、議席がないと議場に入れないため、それまでに補選で当選する必要がある。これを切り抜けたとしても、早々に内閣不信任される可能性は極めて高い。世論調査を見て、支持率が高いと見たら速攻で解散・総選挙に打って出るだろう。
カーニー政権が延命するため、選挙制度改革のような、新民主党が飛びつきそうな餌を提示して抱き込む方法もなくはないが、国民は寝技より選挙による審判を求めるだろう。秋までには行わなければならない総選挙において、全選挙区が小選挙区であり、新民主党はどこででも自由党と戦って勝たねばならない。だとすると今さら議会で馴れ合うのは、士気に関わるだろう。
グールド候補は、負けるとわかっている戦いにおいて、テレビ討論で強い印象を残し、敗れはしたが次の次を担うニューリーダーとして自身を売り出すことに成功した。誰もが認めるナンバー2のフリーランド氏は、そのイメージゆえに大敗を喫した。過去の党首選で、アメリカに嫌われていることをアピールした人はいなかっただろう。トランプ大統領の在任中に、次のチャンスを掴んでおきたいところだ。
歴代首相はロースクール出身者が多いが、カーニー氏は経済・金融が専門で、議会に議席がないどころか、政治歴が全くない。候補全員が不評な炭素税見直しを公約したが、他候補はいずれもトルドー政権のインサイダーで、フリーランド氏に至っては政権中枢にいたため、苦しい弁明となった。評判が地に落ちた自由党は、むしろアウトサイダーと刷新感を求めた。
過去にジョン・ターナー首相が就任時に議席がなかったが、彼はピエール・トルドー首相に睨まれて政界引退し、彼の引退を受けて政界復帰したので、過去に議員や財務大臣を務めていた。ブライアン・マルローニ氏は政治歴なしで、実業界から野党保守党の党首となり、当選2回で首相になっている。
トルドー首相がいつ辞表を提出するかは定かではないが、“in the coming days or week”と述べたことから、政権交代は来週になると思われる。
次期首相は予定では、24日に召集される連邦議会でスローン・スピーチ(所信表明演説)することになるが、議席がないと議場に入れないため、それまでに補選で当選する必要がある。これを切り抜けたとしても、早々に内閣不信任される可能性は極めて高い。世論調査を見て、支持率が高いと見たら速攻で解散・総選挙に打って出るだろう。
カーニー政権が延命するため、選挙制度改革のような、新民主党が飛びつきそうな餌を提示して抱き込む方法もなくはないが、国民は寝技より選挙による審判を求めるだろう。秋までには行わなければならない総選挙において、全選挙区が小選挙区であり、新民主党はどこででも自由党と戦って勝たねばならない。だとすると今さら議会で馴れ合うのは、士気に関わるだろう。
グールド候補は、負けるとわかっている戦いにおいて、テレビ討論で強い印象を残し、敗れはしたが次の次を担うニューリーダーとして自身を売り出すことに成功した。誰もが認めるナンバー2のフリーランド氏は、そのイメージゆえに大敗を喫した。過去の党首選で、アメリカに嫌われていることをアピールした人はいなかっただろう。トランプ大統領の在任中に、次のチャンスを掴んでおきたいところだ。
次期首相、短命か [自由党]
自由党党首選は、3月9日に行われる。候補の一人が過半数に達するまで何度も投票が行われるため、決定は夜になることがある。慣例で党首は即日交代するが、次期首相の指名は、トルドー首相がいつ辞表を提出するかわからないので、数日後になるだろう。
次期首相が仮に、19日に就任するとする。連邦議会は24日に召集されるが、早ければその日のうちに内閣不信任もありえる。その場合は解散・総選挙になるが、選挙期間は37日以上51日以下と規定されており、投票日は月曜日になることが多いことから、最も近い月曜日は5月5日である。
自由党の現職首相が負けた場合、過去30年間の例では、次の首相は総選挙の10~16日後に就任したので、5月15日に政権交代した場合、任期は58日となり、68日で史上最短のチャールズ・タッパー首相の記録を更新する。
総選挙は最も遅い場合で10月20日だが、それでも負けた場合はタッパー、ジョン・ターナー(79日)、キム・キャンベル(132日)に次ぐ短命政権となる。3人はいずれも、人気のない与党で首相が辞任し、次の総選挙で敗れ短命政権となった。
カナダ最長の政権はウィリアム・ライオン・マッケンジー・キング首相(自由党、50ドル札の肖像)で、1921年から1948年まで3度、計21年5か月務めた。これは大英帝国の歴史上、ロバート・ウォルポールの21年10か月に次いで長い。
2番目に長い政権はジョン・マクドナルド首相(保守党、旧10ドル札の肖像)で、1867年から1891年まで2度、計19年務めた。
3番目に長い政権はピエール・トルドー首相(自由党)で、1968年から1984年まで2度、計15年5か月務めた。
首相は、連邦議会議員でなければならないわけではないが、議員でないと議場に入れないため、議員でない者が首相になった場合は、若手議員が辞職して補選に出馬することになる。だが次期首相は、24日の議会召集より早く解散することがありえる。
ターナー首相は就任時に議席がなく、就任9日後に解散し、総選挙で議席を得たが敗北し、首相を辞任した。ジョン・アボット首相とマッケンジー・ボーウェル首相は、上院議員だった。タッパー首相は、就任の前日にボーウェル前首相が下院を解散したので、連邦議会を召集しなかった。
次期首相が仮に、19日に就任するとする。連邦議会は24日に召集されるが、早ければその日のうちに内閣不信任もありえる。その場合は解散・総選挙になるが、選挙期間は37日以上51日以下と規定されており、投票日は月曜日になることが多いことから、最も近い月曜日は5月5日である。
自由党の現職首相が負けた場合、過去30年間の例では、次の首相は総選挙の10~16日後に就任したので、5月15日に政権交代した場合、任期は58日となり、68日で史上最短のチャールズ・タッパー首相の記録を更新する。
総選挙は最も遅い場合で10月20日だが、それでも負けた場合はタッパー、ジョン・ターナー(79日)、キム・キャンベル(132日)に次ぐ短命政権となる。3人はいずれも、人気のない与党で首相が辞任し、次の総選挙で敗れ短命政権となった。
カナダ最長の政権はウィリアム・ライオン・マッケンジー・キング首相(自由党、50ドル札の肖像)で、1921年から1948年まで3度、計21年5か月務めた。これは大英帝国の歴史上、ロバート・ウォルポールの21年10か月に次いで長い。
2番目に長い政権はジョン・マクドナルド首相(保守党、旧10ドル札の肖像)で、1867年から1891年まで2度、計19年務めた。
3番目に長い政権はピエール・トルドー首相(自由党)で、1968年から1984年まで2度、計15年5か月務めた。
首相は、連邦議会議員でなければならないわけではないが、議員でないと議場に入れないため、議員でない者が首相になった場合は、若手議員が辞職して補選に出馬することになる。だが次期首相は、24日の議会召集より早く解散することがありえる。
ターナー首相は就任時に議席がなく、就任9日後に解散し、総選挙で議席を得たが敗北し、首相を辞任した。ジョン・アボット首相とマッケンジー・ボーウェル首相は、上院議員だった。タッパー首相は、就任の前日にボーウェル前首相が下院を解散したので、連邦議会を召集しなかった。
ブラゾー議員、トランプJr.にボクシングで挑戦 [アメリカ]
パトリック・ブラゾー上院議員(無所属・50歳)は3月6日、米大統領の息子ドナルド・トランプJr.氏にボクシングの試合を申し込んだ。
「この2か月で起きたあらゆる出来事を見て、私は考える。私には、何ができるだろうと。」
「トランプ一家とその息子には、どれほどの勇気があるか見ようではないか。」
トランプ大統領は、不法移民とフェンタニル流入への対抗策として、3月4日からカナダからの輸入品に25%の関税をかけると宣言したが、翌5日には1か月延期すると発表した。だがブラゾー議員は、トランプ大統領の真の狙いはカナダの天然資源だという。
「この貿易戦争は、全くフェンタニルに関するものではないので、私はうんざりしている。」

ブラゾー議員は、ボクシングの素人ではない。2012年、まだ平議員だったジャスティン・トルドー議員とチャリティ・ボクシングを行っている。トルドー議員は不利の予想を覆してTKO勝ちし、その後党首と首相に昇りつめた。
ブラゾー氏は1974年、ケベック州マニワキでアルゴンキン族インディアンとして生まれた。先住民会議(CAP)代表に就き、インディアン法65条が先住民の権利を妨げたとして、その削除に働いた。2009年、史上最年少の34歳で上院議員に任命されたが、2013年家庭内暴力・性的暴行で逮捕され、保守党を除名された。2016年に詐欺と背任の起訴が取り下げられ、停職を解かれ上院議員に復帰した。
【参照】
・Just watch him:ジャスティン・トルドー、TKO勝ち
https://canadianhistor.blog.ss-blog.jp/2012-04-01
・ブラゾー上院議員が暴行で起訴
https://canadianhistor.blog.ss-blog.jp/2013-02-09
写真:ドナルド・トランプJr.氏(左)とパトリック・ブラゾー議員(右)。
「この2か月で起きたあらゆる出来事を見て、私は考える。私には、何ができるだろうと。」
「トランプ一家とその息子には、どれほどの勇気があるか見ようではないか。」
トランプ大統領は、不法移民とフェンタニル流入への対抗策として、3月4日からカナダからの輸入品に25%の関税をかけると宣言したが、翌5日には1か月延期すると発表した。だがブラゾー議員は、トランプ大統領の真の狙いはカナダの天然資源だという。
「この貿易戦争は、全くフェンタニルに関するものではないので、私はうんざりしている。」

ブラゾー議員は、ボクシングの素人ではない。2012年、まだ平議員だったジャスティン・トルドー議員とチャリティ・ボクシングを行っている。トルドー議員は不利の予想を覆してTKO勝ちし、その後党首と首相に昇りつめた。
ブラゾー氏は1974年、ケベック州マニワキでアルゴンキン族インディアンとして生まれた。先住民会議(CAP)代表に就き、インディアン法65条が先住民の権利を妨げたとして、その削除に働いた。2009年、史上最年少の34歳で上院議員に任命されたが、2013年家庭内暴力・性的暴行で逮捕され、保守党を除名された。2016年に詐欺と背任の起訴が取り下げられ、停職を解かれ上院議員に復帰した。
【参照】
・Just watch him:ジャスティン・トルドー、TKO勝ち
https://canadianhistor.blog.ss-blog.jp/2012-04-01
・ブラゾー上院議員が暴行で起訴
https://canadianhistor.blog.ss-blog.jp/2013-02-09
写真:ドナルド・トランプJr.氏(左)とパトリック・ブラゾー議員(右)。
最高裁「議会停会は合法」 [自由党]
トルドー首相による連邦議会の停会は違法だとして、ノバスコシアの市民団体が提訴していた件で、連邦最高裁は3月6日、上告を棄却した。
原告は、停会には「理にかなった正当な理由がなければならない」とし、トルドー首相はカナダ国民の利益ではなく、自身の利益と党利党略のみを追求したと主張した。
だがポール・クランプトン裁判長は、これに同意しなかった。
「いかなる憲法の条文において何の違反もない場合、総督に議会を停会するよう助言するいかなる理由も、首相に義務として課されていない。」
「さらに、議会を解散し総選挙を公示するより、むしろ議会を停会するという選択は、裁判になじまない。とりわけ、これは高度に政治的な選択であり、その選択を見直すいかなる法的基準も存在しない。」
また裁判長は、トルドー首相の決定が党利党略のためだけだったと証明することが、原告にはできなかったと判断し、さらに議会が停会された時点で首相には下院の信任があったと認めた。
保守党のポワリエーブル党首は12月20日、サイモン総督に手紙を送り、(内閣不信任するため)休暇中の連邦議会を召集するよう要請したが、総督は応じなかった。いっぽうトルドー首相が1月6日、総督に停会を要請したときは応じている。総督に助言できるのは首相だけで、野党党首の助言を聞く必要はないからである。
裁判長は原告の懸念は理解するが、首相がその権限を逸脱したことを証明できていないと判断した。
原告は、停会には「理にかなった正当な理由がなければならない」とし、トルドー首相はカナダ国民の利益ではなく、自身の利益と党利党略のみを追求したと主張した。
だがポール・クランプトン裁判長は、これに同意しなかった。
「いかなる憲法の条文において何の違反もない場合、総督に議会を停会するよう助言するいかなる理由も、首相に義務として課されていない。」
「さらに、議会を解散し総選挙を公示するより、むしろ議会を停会するという選択は、裁判になじまない。とりわけ、これは高度に政治的な選択であり、その選択を見直すいかなる法的基準も存在しない。」
また裁判長は、トルドー首相の決定が党利党略のためだけだったと証明することが、原告にはできなかったと判断し、さらに議会が停会された時点で首相には下院の信任があったと認めた。
保守党のポワリエーブル党首は12月20日、サイモン総督に手紙を送り、(内閣不信任するため)休暇中の連邦議会を召集するよう要請したが、総督は応じなかった。いっぽうトルドー首相が1月6日、総督に停会を要請したときは応じている。総督に助言できるのは首相だけで、野党党首の助言を聞く必要はないからである。
裁判長は原告の懸念は理解するが、首相がその権限を逸脱したことを証明できていないと判断した。
アメリカによる併合を望むカナダ人 [アメリカ]
FOXニュースがトランプ大統領に、アメリカによる併合を望むカナダ人の動きについて問うと「それは本当だ」と答えた。だがアンガス・リード研究所が1月に実施した世論調査は、アメリカによる併合を支持するカナダ人は10%だった。
同研究所のシャチ・カール理事長は、アメリカによる併合や何らかの経済統合を支持するのは、格差と疎外感とケア不十分と感じる人々のための最新の流行だという。彼らの多くはワクチン義務化に反対し、王制に反対し、アルバータかサスカチュワンに住んで西部独立を支持し、主要政党を支持せず疎外感を抱えていると指摘する。西部分離主義者でウェグジット党を創設したピーター・ダウニング氏は「誰でもアメリカ人の力、アメリカ人の自由、アメリカ人の成功を羨んでいる」と語った。
ライアン・ヘムズリー氏はビクトリアに住み、車の販売をしている。晴れた日にはアメリカがよく見えると語る。
「それは仕事へのアクセス、富へのアクセス、アクセスできない土地へのアクセスを意味する。」
「もっと税が少なかったら、もっと取引とビジネスへのアクセスがあったら、私はもっと儲けることができるだろう。」
だが経済学者のジム・スタンフォード氏は、アメリカの一人当たりのGDPがカナダより多いからといって、国境を失くすことがただちに繁栄を約束しないと述べた。なぜならアメリカはカナダより格差が大きく、給与は平均では支払われないからである。カナダ人の給与は、中央値ではアメリカより高い。アメリカは税負担は低いが、保険は個人で民間に加入しなければならないのに対し、カナダは医療費は無料である。
「それゆえ、我々がカナダで与えられない機会をアメリカ人は持っているという考えは、完全に間違っている。」
同研究所のシャチ・カール理事長は、アメリカによる併合や何らかの経済統合を支持するのは、格差と疎外感とケア不十分と感じる人々のための最新の流行だという。彼らの多くはワクチン義務化に反対し、王制に反対し、アルバータかサスカチュワンに住んで西部独立を支持し、主要政党を支持せず疎外感を抱えていると指摘する。西部分離主義者でウェグジット党を創設したピーター・ダウニング氏は「誰でもアメリカ人の力、アメリカ人の自由、アメリカ人の成功を羨んでいる」と語った。
ライアン・ヘムズリー氏はビクトリアに住み、車の販売をしている。晴れた日にはアメリカがよく見えると語る。
「それは仕事へのアクセス、富へのアクセス、アクセスできない土地へのアクセスを意味する。」
「もっと税が少なかったら、もっと取引とビジネスへのアクセスがあったら、私はもっと儲けることができるだろう。」
だが経済学者のジム・スタンフォード氏は、アメリカの一人当たりのGDPがカナダより多いからといって、国境を失くすことがただちに繁栄を約束しないと述べた。なぜならアメリカはカナダより格差が大きく、給与は平均では支払われないからである。カナダ人の給与は、中央値ではアメリカより高い。アメリカは税負担は低いが、保険は個人で民間に加入しなければならないのに対し、カナダは医療費は無料である。
「それゆえ、我々がカナダで与えられない機会をアメリカ人は持っているという考えは、完全に間違っている。」
カーニー氏、外国籍を放棄 [自由党]
次期首相に就くことが確実視されているマーク・カーニー氏は2月28日、アイルランドとイギリスの国籍離脱の手続きを始めたと公表した。
「私は、首相としては市民権を一つだけ持つべきだと言っている。」
「私は、他の重国籍の人を非難するつもりはない。」
彼はノースウェスト準州に生まれ、祖父母がアイルランド人のためアイルランド国籍も保有した。2013年外国人でありながらイングランド銀行総裁に就任し、2018年イギリス国籍を取得している。
2017年の調査で、連邦議会には外国生まれの議員が下院に44人、上院に12人おり、そのうち少なくとも22人が重国籍だと判明した。
歴代首相には重国籍が何人かいたが、1982年憲法施行により独立国となって以降は、首相や党首の重国籍はしばしば問題になった。82年以降の首相で、重国籍が判明しているのはジョン・ターナー(イギリス)のみである。
首相候補としては、2007年にステファン・ディオン党首(自由党/フランス)、2012年にトム・マルケア党首(新民主党/フランス)、2019年にアンドリュー・シーア党首(保守党/アメリカ)の重国籍が問題視された。また2005年に就任したミカエル・ジャン総督も問題視され、フランス国籍を放棄している。
「私は、首相としては市民権を一つだけ持つべきだと言っている。」
「私は、他の重国籍の人を非難するつもりはない。」
彼はノースウェスト準州に生まれ、祖父母がアイルランド人のためアイルランド国籍も保有した。2013年外国人でありながらイングランド銀行総裁に就任し、2018年イギリス国籍を取得している。
2017年の調査で、連邦議会には外国生まれの議員が下院に44人、上院に12人おり、そのうち少なくとも22人が重国籍だと判明した。
歴代首相には重国籍が何人かいたが、1982年憲法施行により独立国となって以降は、首相や党首の重国籍はしばしば問題になった。82年以降の首相で、重国籍が判明しているのはジョン・ターナー(イギリス)のみである。
首相候補としては、2007年にステファン・ディオン党首(自由党/フランス)、2012年にトム・マルケア党首(新民主党/フランス)、2019年にアンドリュー・シーア党首(保守党/アメリカ)の重国籍が問題視された。また2005年に就任したミカエル・ジャン総督も問題視され、フランス国籍を放棄している。
自由党の支持率急増 [2025年下院選]
2月23日にリット社が実施した政党支持率調査は、保守党40.2%、自由党30.8%、新民主党14.4%、ケベック連合6.9%、緑の党4.0%、人民党2.8%、その他0.9%という結果となった。ここから導き出される予想獲得議席は、保守党171(129~217)、自由党125(73~126)、ケベック連合31(21~43)、新民主党14(3~32)、緑の党2(0~3)、人民党0(0~0)、その他0(0~0)(定数343議席、括弧内は最小~最大)となる。
自由党は1月6日のトルドー首相退陣表明以降、支持率を急増させている。保守党の過半数は微妙で、自由党にはわずかに勝つチャンスがあり、3桁議席獲得の可能性が高い。
2月21日から24日にかけて実施されたイプソス社の世論調査では、自由党の38%が保守党の36%を上回っている。自由党が首位に立つのは2022年10月以来初めてで、退陣表明前の2025年1月6日には最大の24ポイント差をつけられていた。
政治評論家のエリック・グルニエ氏は、驚きを隠さない。
「それは非常にドラマチックな変動で、よくあることではない。選挙期間中でさえ稀に見るもので、選挙期間外に見るのは驚くべきことだ。」
彼は、カナダを「アメリカの51番目の州」「カナダ州のトルドー知事」と嘲るトランプ大統領から自由党が利益を得ていると指摘した。
「『旗効果』による反発がある。自由党は、トランプによるカナダへの攻撃から利益を得ており、この一年半よりはるかに良くなっている。」
338カナダ・コムのフィリップ・フルニエ氏は、自由党の支持率急増には3つの理由があるという。それはトルドー首相退陣、党首選への関心、そしてトランプ大統領の圧力である。
「新民主党は厳しい状況に置かれている。支持は全く増えていないことから、我々が見ているものはおそらく、戦略的投票(※左派が保守党勝利を阻止するため自由党に投票する)だろう。」
新民主党はデンタルケアやファーマケア実現のため、ずっと自由党政権を支えてきたにもかかわらず、支持率上昇に結びついてなく、1桁議席もありえる。シン党首は26日、支持率について問われこう答えた。
「あなたと家族を守ってくれる人が欲しいなら、それは我々である。」
自由党の支持率急増で、最もあおりを受けたのが新民主党なのは明らかだ。グルニエ氏は指摘する。
「彼らは支持者の半数を失った。彼らは深刻なトラブルの中にいる。」
ケベックでの政党支持率は、自由党31.8%、ケベック連合29.5%、保守党24.5%、新民主党8.0%、緑の党3.0%、人民党2.1%、その他1.1%という結果となった。自由党は、党首がケベック人のトルドーから非ケベック人に代わることが確実だが、2023年5月以来の首位を回復した。いっぽうケベック連合は、最高で36.6%あったのに支持率を急落させている。全国では新民主党、ケベックではケベック連合の左派2党が支持率を急落させ、そこから自由党が利益を得ていることは明らかだ。
2月21日から23日にかけて実施されたレジェ社の世論調査は、カナダ人の10%は投票先を決めていないことを示している。この数字は非常に高く、最終的な帰趨を決める決定的要因になる可能性はあるが、フルニエ氏は、彼らの多くは投票しないので重要ではないと語った。
自由党党首選の結果は見えてきたが、新党首がどういう選挙戦を行うかまでは見えていない。世論調査は、誰がどういう選挙を行うか不確定な状態で実施されている。グルニエ氏は、人気のない与党が党首を代えて総選挙に挑んだ2つの例を挙げた。1984年のジョン・ターナー首相(自由党)と、1993年のキム・キャンベル首相(進歩保守党)である。どちらも、就任直後のご祝儀相場で支持率を持ち直したが、最終的に悲惨な大敗を喫した。ターナー首相はテレビ討論で言い負かされ、40議席という結党以来最悪の敗北を喫した。キャンベル首相はクレチエン党首の病気と外見を過度に攻撃し、2議席という壊滅的敗北を喫した。
「新しいリーダーのために、ハネムーンと風船があった。それらはパーンと弾け、悲惨な結末を迎えた。」
グルニエ氏もフルニエ氏も、2人が破滅したのは選挙のやり方がまずかったからだと口を揃えた。
新しい党首が人気のない与党を再生させた例も、むろんある。州レベルだが、2013年のブリティッシュコロンビア州総選挙で、クリスティ・クラーク首相は世論調査の不利を跳ね返し、奇跡的逆転勝利を飾った。2014年オンタリオ州総選挙でも、キャスリン・ウィン首相が僅差を制した。なお人気のない首相が辞任し、後任に女性を立てるのはカナダではときおり見られる。
フルニエ氏は語る。
「あちらこちらでの悪いインタビュー、馬鹿な発言はすぐにそれを後ろに戻すことになる。これは、自由党に戻っている非常に緩やかな支持である。」
「私は、拳を宙に突き出して言うだろう。『私は何が起きそうかを言える』と。だが本当に何が起きるかを知らない。」
グルニエ氏も、次のように述べた。
「日は昇り、日は沈む。彼らのためのポジティブな数週があったが、突如再びネガティブな数週になることがありえる。」
自由党は1月6日のトルドー首相退陣表明以降、支持率を急増させている。保守党の過半数は微妙で、自由党にはわずかに勝つチャンスがあり、3桁議席獲得の可能性が高い。
2月21日から24日にかけて実施されたイプソス社の世論調査では、自由党の38%が保守党の36%を上回っている。自由党が首位に立つのは2022年10月以来初めてで、退陣表明前の2025年1月6日には最大の24ポイント差をつけられていた。
政治評論家のエリック・グルニエ氏は、驚きを隠さない。
「それは非常にドラマチックな変動で、よくあることではない。選挙期間中でさえ稀に見るもので、選挙期間外に見るのは驚くべきことだ。」
彼は、カナダを「アメリカの51番目の州」「カナダ州のトルドー知事」と嘲るトランプ大統領から自由党が利益を得ていると指摘した。
「『旗効果』による反発がある。自由党は、トランプによるカナダへの攻撃から利益を得ており、この一年半よりはるかに良くなっている。」
338カナダ・コムのフィリップ・フルニエ氏は、自由党の支持率急増には3つの理由があるという。それはトルドー首相退陣、党首選への関心、そしてトランプ大統領の圧力である。
「新民主党は厳しい状況に置かれている。支持は全く増えていないことから、我々が見ているものはおそらく、戦略的投票(※左派が保守党勝利を阻止するため自由党に投票する)だろう。」
新民主党はデンタルケアやファーマケア実現のため、ずっと自由党政権を支えてきたにもかかわらず、支持率上昇に結びついてなく、1桁議席もありえる。シン党首は26日、支持率について問われこう答えた。
「あなたと家族を守ってくれる人が欲しいなら、それは我々である。」
自由党の支持率急増で、最もあおりを受けたのが新民主党なのは明らかだ。グルニエ氏は指摘する。
「彼らは支持者の半数を失った。彼らは深刻なトラブルの中にいる。」
ケベックでの政党支持率は、自由党31.8%、ケベック連合29.5%、保守党24.5%、新民主党8.0%、緑の党3.0%、人民党2.1%、その他1.1%という結果となった。自由党は、党首がケベック人のトルドーから非ケベック人に代わることが確実だが、2023年5月以来の首位を回復した。いっぽうケベック連合は、最高で36.6%あったのに支持率を急落させている。全国では新民主党、ケベックではケベック連合の左派2党が支持率を急落させ、そこから自由党が利益を得ていることは明らかだ。
2月21日から23日にかけて実施されたレジェ社の世論調査は、カナダ人の10%は投票先を決めていないことを示している。この数字は非常に高く、最終的な帰趨を決める決定的要因になる可能性はあるが、フルニエ氏は、彼らの多くは投票しないので重要ではないと語った。
自由党党首選の結果は見えてきたが、新党首がどういう選挙戦を行うかまでは見えていない。世論調査は、誰がどういう選挙を行うか不確定な状態で実施されている。グルニエ氏は、人気のない与党が党首を代えて総選挙に挑んだ2つの例を挙げた。1984年のジョン・ターナー首相(自由党)と、1993年のキム・キャンベル首相(進歩保守党)である。どちらも、就任直後のご祝儀相場で支持率を持ち直したが、最終的に悲惨な大敗を喫した。ターナー首相はテレビ討論で言い負かされ、40議席という結党以来最悪の敗北を喫した。キャンベル首相はクレチエン党首の病気と外見を過度に攻撃し、2議席という壊滅的敗北を喫した。
「新しいリーダーのために、ハネムーンと風船があった。それらはパーンと弾け、悲惨な結末を迎えた。」
グルニエ氏もフルニエ氏も、2人が破滅したのは選挙のやり方がまずかったからだと口を揃えた。
新しい党首が人気のない与党を再生させた例も、むろんある。州レベルだが、2013年のブリティッシュコロンビア州総選挙で、クリスティ・クラーク首相は世論調査の不利を跳ね返し、奇跡的逆転勝利を飾った。2014年オンタリオ州総選挙でも、キャスリン・ウィン首相が僅差を制した。なお人気のない首相が辞任し、後任に女性を立てるのはカナダではときおり見られる。
フルニエ氏は語る。
「あちらこちらでの悪いインタビュー、馬鹿な発言はすぐにそれを後ろに戻すことになる。これは、自由党に戻っている非常に緩やかな支持である。」
「私は、拳を宙に突き出して言うだろう。『私は何が起きそうかを言える』と。だが本当に何が起きるかを知らない。」
グルニエ氏も、次のように述べた。
「日は昇り、日は沈む。彼らのためのポジティブな数週があったが、突如再びネガティブな数週になることがありえる。」