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「進歩上院の会」発足 [自由党]

 上院自由党のジョゼフ・デイ代表は11月14日、会派を解消し「進歩上院の会」を結成すると発表した。デイ代表が暫定代表に、テリー・マーサー副代表が暫定副代表となり、1月の幹部会で正式な代表・副代表・幹事長を選任する。これにより上院勢力は、無所属の会51、保守党25、カナダ上院の会11、進歩上院の会9、無所属4、欠員5(定数105)となった。無所属4人のうち2人は、自由党政権の役職に任じられたピーター・ハーダー上院政府代表とグラント・ミッチェル上院幹事長で、あとの2人はジョージ・フューレイ議長(元自由党)と、保守党を除名されたリン・ベヤック議員である。

 デイ代表は記者会見で語った。
「我々は常に進歩的で、独立した無所属議員であり、今我々のグループは真にその事実を反映する。」
 会派に入会する条件は、進歩的政策と「権利と自由」憲章と先住民との和解促進を支持することだけである。党議拘束はなく、自由党政権の法案を支持する義務もなく、それ以外の政策についてどのように活動するのも自由で、他党の党員資格を持つことも可能である。

 ジャスティン・トルドー氏は自由党党首に就任すると、党派性のない上院を実現するため、2014年1月上院議員を自由党幹部会から離脱させ、無所属議員とした。しかし彼らは院内で「上院自由党」の会派を称し、事実上自由党の別働隊として活動した。
 上院議員には定年制があり、75歳で引退しなければならない。そして上院規則では、助成金を得られる公認会派は9人以上の所属議員がいなければならない。上院自由党は、デイ議員、セルジュ・ジョワイヤル議員、リリアン・ディック議員の3名が2020年に定年を迎え、年間41万ドルの助成金を得られなくなる危機に直面していた。そこであえて自由党の看板を下ろし、進歩主義を掲げることで、他会派特に無所属の会の議員を引き抜くことを目論んでいる。

 トルドー首相が任命した「党派性のない」無所属上院議員たちは、その後の投票行動などを調査すると、自由党政権に従っていることが多く、その無党派性は疑問視されている。彼らのかなり多くは、無所属の会に属している。
 無所属の会のそのような性質に対し、反発するグループは4日、会派離脱して保守系の新会派「カナダ上院の会」を結成した。11人のメンバーは無所属の会から8人、保守党から2人、無所属から1人結集した。彼らのほとんどは、ハーパー首相に任命された上院議員たちである。
 スコット・タンナス暫定代表は、無所属の会が58人に拡大し、あまりに大きくなりすぎたため、「多数派の横暴」を防ぐための多様性が必要だと説明した。そのため会派は、25人を限度とすると定めた。
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