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フリーランド外相、前中国大使を批判 [中国]

 ジョン・マッカラム前中国大使が「中国がカナダを苦しめるのは保守党を利する」と発言したことに対し、クリスティア・フリーランド外務大臣は7月11日、発言は「極めて不適切」と批判した。
 マッカラム前大使は10日、香港の新聞「サウスチャイナ・モーニング・ポスト(南華早報)」の取材で「カナダに対する否定的ないかなる行為も、自由党より中国に好意的でない保守党を利することになる」と発言した。
 だがフリーランド外務大臣は11日、この発言を退けた。
「まず第一に明確にしておきたいのは、マッカラム氏はカナダ政府を代表していないということである。」
「いかなるカナダ人がいかなる外国政府に対しても、いかなる特定の選挙結果を確保するため、どのように振る舞いまたは振舞わないべきと助言するのは、極めて不適切と考える。」
「10月にきたるカナダの選挙は、誰がこの国を率いていくのかをカナダ人だけが決める時である。」

 2018年12月1日、ファーウェイ(華為)の孟晩舟副会長がバンクーバーで逮捕された。対イラン経済制裁に違反し金融機関を不正操作した容疑で、アメリカから身柄引き渡しを要請されていたからである。だが中国はその数日後、カナダの元外交官マイケル・コブリグ氏と企業家のマイケル・スパバー氏をスパイ容疑で拘束し、カナダ産牛肉・豚肉・キャノーラ油の輸入を停止して圧力をかけた。
 マッカラム大使(当時)は2019年1月22日、イラン制裁違反について「(孟氏には)反対する強い論拠がある」と語り、26日に解任された。カナダ政府は、孟氏の処遇は司法の判断であり、政府が介入すべきでないという立場を取ったからである。なおマッカラム氏の妻ナンシー・リム(林秀英)氏は、マレーシア生まれの華人である。

 保守党のシーア党首も7月10日、発言を非難した。
「要職を歴任した自由党員が、10月の選挙で再選されるために援助するよう中国政府に働きかけた発言を、私は強く明確に非難する。」
「カナダの選挙に対し外国の干渉を招く行為は、絶対に非難されるべきだ。」
「そこから導かれる唯一の結論は、自由党を選ぶことは中国には良いが、カナダには良くないということである。」
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