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ミニコミ紙の編集長と発行人、ヘイトスピーチで有罪 [人権]

 トロントのミニコミ紙「ユア・ウォード・ニュース」が女性とユダヤ人への差別記事を掲載した事件で、オンタリオ地裁は1月24日、ジェームズ・シアーズ編集長とリロイ・セントジャーメイン発行人に有罪判決を下した。
 同紙は20ページの印刷物で、トロントで年4回発行される。最も多いときで30万部配達されたが、2016年にカナダ郵政公社が配達を取りやめた。シアーズ編集長によると「世界最大の反共主義ペーパー」だそうだが、巷の評価は「カナダ最大の差別ペーパー」である。同紙は、フェミニストは「妊娠中絶を喜ぶ悪魔崇拝者」で、女性を「穴が3つある家財」と評し、「性交の承諾年齢は性交可能な年齢であるべきだ」として、最終的にはレイプの合法化を主張した。さらに、ホロコーストはユダヤ人が世界支配を容易にするための作り話であり、CBCはフェイク・ニュース、自由党は共産主義者の巣窟と、あらゆるたぐいの差別的言辞と陰謀論に溢れている。
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 両被告は法廷で、記事はただの皮肉だと抗弁した。そして被告側弁護人は、記事は女性とユダヤ人の一部を評したものであってその全体を評したものではない、また反フェミニズムの見解は違法化されるべきでないと主張した。
 だがリチャード・ブルーイン判事は、記事は全くおもしろさを感じさせず、これが刑法の「憎悪の促進」に該当しないなら該当するものなどないと断じた。
「両名は、容赦のない憎悪の促進を完全に認識していた。」
「その憎悪が、他に広まることを意図していた。」
 刑の言い渡しは4月26日に予定されており、5000ドル以下の罰金か6か月以下の禁固刑に処せられる。両被告は控訴する意向を述べた。
 判決を受けて、同紙を批判してきたリサ・キンセラさんは次のように述べた。
「これは、本当に歴史的な判決である。」
「刑法第319条に基づく起訴は、女性への憎悪の促進に対してはこれまでなかった。そして彼らは起訴されただけでなく、有罪と評決された。」


写真:ユア・ウォード・ニュース。左の犬を抱いている人物がジェームズ・シアーズ編集長。肩書きが「ドクター」になっているが、女性に猥褻な行為を働き医師免許を剥奪されている。
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