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フォード党首、過去の新民主党政権を批判 [オンタリオ]

 オンタリオ州議会総選挙が、6月7日に実施される。
 5月20日にCBCが行った政党支持率調査は、オンタリオ進歩保守党39.4%、オンタリオ新民主党31.0%、オンタリオ自由党23.2%、オンタリオ緑の党4.9%となった。そこから導き出される予想獲得議席は、進歩保守党95~57、新民主党50~23、自由党29~1、緑の党0議席(定数124)となる。
 与党自由党は、2015年9月に進歩保守党に首位を奪われ、2018年5月4日には新民主党にも抜かれて、2位争いから脱落しつつある。

 進歩保守党のダグ・フォード党首は、ライバルを新民主党に絞り、批判を強めている。彼は5月17日、キッチナーで「レイ・デーを忘れるな」と訴えた。「レイ・デー」とは、新民主党政権のボブ・レイ首相が1993年に実施した、経費削減のため12日の無給休暇を強制的に公務員に課す制度で、給料日「ペイ・デー」に因んで「レイ・デー」と呼ばれた。
 フォード党首はさらに、1990年から95年まで4年半続いた新民主党政権を「災難」と呼び、失業率と福祉費を増大させ州を破壊したと非難した。
 オンタリオ新民主党政権ももう23年前のことになるが、新民主党の人気が上昇すると、オンタリオに限らずあらゆるところで、レイ政権がいまだに引き合いに出される。2015年連邦議会総選挙でも、連邦新民主党が支持率トップに立つと、ハーパー首相は「新民主党政権が財政を破綻させた」と話題にした。政権獲得を意識したマルケア党首は「新民主党には、カナダのどの地域でも均衡予算を作ってきた実績がある」「例外が一つだけあったが、ボブ・レイが自由党員であることがわかった」と語り、失笑を買った。なおレイはオンタリオ新民主党から連邦自由党に移籍したが、マルケアはケベック自由党から連邦新民主党に移籍している。
 当事者であるオンタリオ新民主党のアンドレア・ホーバス党首は、他人事のように語った。
「私はボブ・レイではないし、党を捨てて自由党に移籍するつもりもない。」
 当のレイ自身は、とうに政界を引退し、今は連邦自由党政権のロヒンギャ問題担当ミャンマー特使を務めている。彼は「ミャンマー特使という立場上、オンタリオ州総選挙についてコメントする立場にない」と語った。
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